ローマ人の物語

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塩野七生著の全15巻の物語、先月頭に友人から借りました。先月こそ、オケ本番があったり、あるいはDSのドラクエ5にはまっていたため、あまり進まず第1巻しか読めませんでしたが、9月に入って通勤時間に集中して読み始めるようになりました。

第2巻のハンニバル戦記あたりからぐっとひきこまれた感じ。第2巻はそこそこの厚さだったので数日かかりましたが、今日から読み始めた第3巻「勝者の混迷」は、1日で読み終えそうです。今夜はこれを読んでから寝ます。

やっぱりこれだけ続けて読むと、古代ローマの仕組みが少しずつわかってきます。ローマ建国→王政→共和制という流れは世界史の教科書だと一瞬で説明が終わっているから、なんだかよくわからないものです。どのようにして共和制となったのか、その体制がどのように機能していたのか、第2巻のポエニ戦役の攻防を通して少しずつ見えてきます。

とっても「オトナ」なんですよね、このころのローマの対応って、なんか。相手の文化や歴史、立場を尊重する姿勢など、自分自身の日頃のたち振る舞いのなかで、非常に見習うべき点が多いと感じます。そして、古代ローマ市民の誇り、というか義理人情か。もっともポエニ戦役時に限るというか、とにかくこのころの市民や元老院はかっこいい気がする。諸将軍、武将もよいですが。

やっぱりなんといってもハンニバルはかっこいい。

そして、第3巻、混乱の1世紀なんてことは教科書レベルでも書いてありますが、やっぱりこれもそれだけじゃよくわからない。たとえば「傭兵制」の導入のことは確か触れているのですが、どうしてわざわざ教科書にのるのか、その背景はずっとわかりませんでした。これを理解するには、ローマ市民権とかローマ連合とか、共和制ローマの仕組みを順を追って理解してかなければいけない、ということが1?3巻を通してよくわかってきました。

ということで、「マリウス」、「スッラ」がどういう人だったのかもよくわかりました。それから「グラックス兄弟」についても。そもそもテストで「グラックスだっけ?グラッススだっけ?」という、世界史選択者にとって初歩的な悩みにももう悩まされることはないです。

さてさて、第4巻からはいよいよカエサルの登場です。正直「有名だけど、なんでこんなにも偉人として扱われるのか?」が今までわかりまんでした。きっと期待通り!?教えてくれることでしょう。3頭政治、これについても。3頭政治については3巻あたりから少しずつ触れているので、どういう体制なのか、少しは想像できようになっています。

ただ、「賽は投げられた」とか「ルビコン川をわたる」、というのがどういう意味をもつのか、これはこれまでの3巻を通して、なんとなくわかってきました。たぶん、この考え方であってると思います。

ちなみにカエサルは2巻にわたって記述されているようです。

いずれにしても、いい面も悪い面も、いろいろと学ぶべきことが多い古代ローマの歴史だと思います。まだまだあと12巻もありますから、先が楽しみです。

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