週末少し長距離ドライブした関係で久しぶりに給油したのですが、年末くらいに加入したエッソ、モービル、ゼネラルの「スピードパス」がすっごく便利なんですよね。
スピードパス|エクスプレス http://www.self-express.jp/speedpass/index.html
自分が比較的よく通る近所の幹線道路沿いエッソがありここは利用頻度が高いのでこれからも重宝しそう。
1円でも安いガソリンを求めてスタンドを渡り歩くのは合理的か
とはいえ、結局のところ無精者の私は、ガソリンがなくなってきたときにはなにも考えずぱっと目に飛び込んできたスタンドに料金など気にせずにはいってしまうわけですが、世の中には1円でも安いスタンドを求めている人はいるわけです。
よく安いスタンドの前では行列をなして並んでいるクルマの群れを見かけたりします。これらを見るたびにホントうっとおしくて仕方がないし、これ本当に合理的なのかってよく疑問に思っていました。
だって高々缶コーヒー1個程度の差しかないじゃんって思いません?
でも本当に合理的でないといえるのか?実は彼らのほうこそ合理的ではないのか?
比較的暇な今夜、まじめに考えて見ることにしました。
分析1:1円あたり何リッター得をするのか
手始めに1円あたり何リッター得をするのかを調べてみます。
前提としては、
- クルマの燃料タンクは満タン時50リットルとする
- 基準となるレギュラーガソリン価格を143円とする
ちなみに基準となるレギュラーガソリン価格は、コチラのサイトを参考にしました。
JAF|海外サポート:世界各国の燃料価格 http://www.jaf.or.jp/inter/fuel/index.htm
以上の前提のもとに、ガソリン単価ごとに「50L入れた場合の料金」「基準(リッター143円)からの差額」「(差額分を)リッターに換算」を計算した結果は以下のようになりました。
A. 単価(円/L) |
143円 |
142円 |
141円 |
140円 |
139円 |
138円 |
---|---|---|---|---|---|---|
B. 50lいれた場合 |
7,150円 |
7,100円 |
7,050円 |
7,000円 |
6,950円 |
6,900円 |
C. 基準からの差額 |
0円 |
50円 |
100円 |
150円 |
200円 |
250円 |
D. リッターに換算(C/A) |
0.00L |
0.35L |
0.71L |
1.07L |
1.44L |
1.81L |
ざっくりと表の見方、計算結果を解説しますと、
5円安い → 「250円お得」「(ガソリンに換算して)1.81リットルお得」
ということになります。
スタバのラテほどではありませんが、ドトールのカフェラテくらいのお得感といったところでしょうか。
検証2:何km先まで1円でも安いスタンドを目指すべきか
さて、いよいよここからが本題。そうです、どこまで頑張って探すのか、これが大事。
1円でも安いスタンドを求めてクルマを走らせたはいいものの、そこへたどり着くために燃料を使うわけですから、その減少分をきちんと考慮して検証しないと意味がないわけです。
先ほどの例で言えば、
「5円安いスタンドを目指したが、そこへたどり着くまでに1.81リットル以上使ってしまった」
のであれば、全く意味がないというわけです。
従って、わざわざ安いスタンドを求めて遠出することが妥当であると考えられる距離というのは、
「5円安いスタンドであれば、そこへたどり着くまでに使用するガソリンが1.81リットル以内であればよい」
ということになります。
さてここでポイントとなっているのがクルマの燃費。
そう、この燃費を利用することによって、「(1円でも安くすることによって)得したリッター」を「得した走行距離」に換算することができます。
「得した走行距離(km)」=「得したリッター(L)」×「燃費(km/L)」
つまり、
1円でも安いスタンドを求めて移動した距離がこのように算出される「得した走行距離(km)」以内であれば、その消費行動は「妥当である」
と言えるわけです。
実際にはそのスタンドへ行って帰ってくるわけですから、わざわざ安さを求めていくべき「限界お得走行距離(km)」は、上で求めた「得した走行距離(km)」の半分ということになります。
「限界お得走行距離(km)」=「得した走行距離(km)」÷ 2
こうして定義される「限界お得走行距離(km)」を、安さと燃費別に計算したのがこちら。
燃費 |
1円安い |
2円安い |
3円安い |
4円安い |
5円安い |
---|---|---|---|---|---|
10km/L |
1.8km |
3.5km |
5.4km |
7.2km |
9.1km |
15km/L |
2.6km |
5.3km |
8.0km |
10.8km |
13.6km |
20km/L |
3.5km |
7.1km |
10.7km |
14.4km |
18.1km |
25km/L |
4.4km |
8.9km |
13.4km |
18.0km |
22.6km |
30km/L |
5.3km |
10.6km |
16.1km |
21.6km |
27.2km |
再び表の見方をざっくり解説。
例えば「燃費が20km/Lのクルマ(表のちょうど真ん中の行)」の場合には、
- 1円安いスタンド → 3.5kmまでならお得
- 3円安いスタンド → 10.7kmまでならお得
となります。
検証3:実際の地図で確認 フツーのクルマ編
数字だとわかりづらいので実際に地図を見てみましょう。
そうですね、例えば僕のクルマだと燃費はまあ大体10km/Lから12km/Lくらい。
となると2円安いスタンドであればどのエリアまでわざわざ探すべきなのか、先ほどの表ですと「限界お得走行距離(km)」がだいたい4km前後になります。
これを私が住んでいるマンションの最寄り駅「武蔵小杉駅」を中心にして地図で表示しますと、以下のようになります。
var myLatLng = new google.maps.LatLng(35.57577, 139.65971);
var myMap = new google.maps.Map(document.getElementById('map'), {
zoom: 12,
center: myLatLng,
mapTypeId: google.maps.MapTypeId.ROADMAP,
scaleControl: true,
scrollwheel: false
});
new google.maps.Circle({
center: myLatLng, // 中心点(google.maps.LatLng)
fillColor: '#ff0000', // 塗りつぶし色
fillOpacity: 0.15, // 塗りつぶし透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
map: myMap, // 表示させる地図(google.maps.Map)
radius: 4000, // 半径(m)
strokeColor: '#ff0000', // 外周色
strokeOpacity: 1, // 外周透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
strokeWeight: 1 // 外周太さ(ピクセル)
});
わりと現実的な範囲といえそうです。
この程度であればすぐ発見したスタンドにはいっても大差ない気がします。ということで、私が普段取っている「見つけたらすぐ入る」って方針は結構妥当的であったといえるのではないでしょうか。
検証4:実際の地図で確認 ハイブリッド車編
しかしこれが、最近主流となってきている「ハイブリッド車」レベルだと結構すごいことが判明!
燃費が30km/L近くあれば、
- 2円安いスタンド → 10.6kmまでならお得
- 5円安いスタンド → 27.2kmまでならお得
とぐっと行動範囲が広くなる。
同じく地図表示をしてみますが、川崎市内だと海まで行ってしまうので、独断と偏見で町田市を中心にしてみたのがこちら。
var myLatLng = new google.maps.LatLng(35.54907, 139.44668);
var myMap = new google.maps.Map(document.getElementById('map2'), {
zoom: 10,
center: myLatLng,
mapTypeId: google.maps.MapTypeId.ROADMAP,
scaleControl: true,
scrollwheel: false
});
new google.maps.Circle({
center: myLatLng, // 中心点(google.maps.LatLng)
fillColor: '#ff0000', // 塗りつぶし色
fillOpacity: 0.15, // 塗りつぶし透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
map: myMap, // 表示させる地図(google.maps.Map)
radius: 25000, // 半径(m)
strokeColor: '#ff0000', // 外周色
strokeOpacity: 1, // 外周透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
strokeWeight: 1 // 外周太さ(ピクセル)
});
new google.maps.Circle({
center: myLatLng, // 中心点(google.maps.LatLng)
fillColor: '#00ccff', // 塗りつぶし色
fillOpacity: 0.3, // 塗りつぶし透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
map: myMap, // 表示させる地図(google.maps.Map)
radius: 10000, // 半径(m)
strokeColor: '#00ccff', // 外周色
strokeOpacity: 1, // 外周透過度(0: 透明 ⇔ 1:不透明)
strokeWeight: 1 // 外周太さ(ピクセル)
});
中心の青い色の範囲が半径10km、大きな赤い色の範囲が半径25km。
単純な試算だし同心円が直線距離で書かれているとはいえ、町田市在住のハイブリッド車オーナーな方は、5円くらい安いのであれば世田谷とか藤沢とかまで行って入れても「お得」ということになります!すげえ…。
もっともさすがにここまで面倒なことをする方はいないでしょうけれど(笑)
まとめ
なんだか無駄に長い投稿となってしまいました。まとめるとこんな感じでしょうか。
- 燃費が10km/L前後のフツーのクルマ → 見つけたらすぐ入ったほうが妥当
- 燃費が20km/Lを超える最新のクルマ → ちょっとでも頑張って安いスタンドを探す価値アリ
単純試算とはいえなんだかとっても勉強になりました。いずれにしても今の車に乗っている限り不精な判断が妥当で安心しました(笑)
もっとも僕の場合、仮に最新の高燃費のクルマに乗っていたとしてもスタンドで缶コーヒーとか買ってしまいそうなので、こういった節約は無駄に終わる気がします。