ドイツと飛び地巡り2015年秋 第9回:実はドイツの飛び地?コンスタンツ、駐車違反でレッカー移動!?

ドイツと飛び地巡り2015年秋
ドイツと飛び地巡り2015年秋海外ドライブ関連

訪問日時:2015年10月27日

こんな誕生日の朝は勘弁して欲しいです…

誕生日でした

コンスタンツで素晴らしい夜を過ごした翌日の27日は私の誕生日。ありがとうございます。そんな素敵な朝をドイツの地で迎えられたことを大変うれしく思います。

さて、この日の予定も比較的タイト。特に移動距離が長いです。この日の夜は宿泊地が決まっていました。ハイデルベルクで両親たちとミュンヘン以来落ち合う予定です。

とはいえ、前日もたくさん観光したので、比較的ゆっくり目の朝を過ごしました。いつものようにビュフェ形式の朝食をいただき、部屋へ戻ろうとしたその時…。僕は、外での異変を感じ、すぐさまホテルを駆け出してしまいました。

駐車場が朝市の場と化していた!クルマが撤去されている…

そう、ホテルの朝食を終えて外を見ると、ホテル側の広場で朝市が開かれていたのです。しかもその場所は昨晩僕がクルマを停めていた場所。

しまったあああ!!!すっかり忘れていた!ヨーロッパドライブでは絶対に知っておかなければいけないこの事実を。

普段は駐車可能なエリアでも、朝市が開かれる曜日にそのエリアが使用される場合には、その日(の午前)は駐車禁止となり、もし[highlight]翌日の早朝までにクルマを移動させていない場合は、レッカー車で強制的に移動させられてしまう[/highlight]のです。

走ってクルマが停まっていた場所に向かうも既に後の祭り。そこにはクルマは跡形もありませんでした。

実際、駐車エリアにもこのように書いてあります。当然現地語です。自分で読解する以外にありません。

下側に[highlight]“An Markttagen Di. u. Fr. 6h–1330h”[/highlight]と書いてあります。これは「火曜日(Dienstag)と金曜日(Freitag)は市場の日」という意味です。この日は駐停車が禁止されるということです。

昨晩、夜遅かったことせいもありこの看板を見逃していました。油断してしまった…。ちょうど1ヶ月前にも同じことをドロミテでも経験したのですが、そのときは、この看板に気がついて事なきを得たのに…。

ちなみに、ヨーロッパでクルマを借りてレッカー移動された経験は実は過去にもありました。2007年のアマルフィーでした。懐かしい…。

しかし、その時はホテルに着いた時に故障、しかもホテルの人の過失(というよりレンタカー会社がポンコツを貸したのが悪い)もあり、あらゆる手配をホテルの人が無料でしてくれました。しかし、今回は違う。100%僕が悪い…。

朝市のおじさんとホテルのお姉さんに協力して警察へ電話

とりあえずクルマの行方を突き止めるしかありません。といってもどうしていいのかさっぱりわからないので、クルマが停まっていた場所にあった市場のお店の人に、片言の英語で事情を説明しました。ただ、その人は英語があまりできないということで、代わりに英語が話せる別の人をつれてきてくれました。ちょうど向かいでソーセージやサラミを売っていたおじさんです。

彼は確かに英語が堪能、その彼に改めて英語で事情を説明、クルマの行方を調べてもらうことにしました。

彼が言うには、[highlight]まず警察に電話して、この広場(ステファン広場)からクルマが撤去されたことを伝えれば、どこに運ばれたのかを調べてくれる[/highlight]とのこと。ということで、彼から地元警察署の電話番号を教えてもらい、早速電話しました。

警察にはスムーズに電話がつながりました。当然最初の対応はドイツ語、しかし、とりあえずドイツ語は無理なので「英語は話せるか、英語で話してほしい」と伝えると、すぐさま流暢な英語に切り変えてくれました。どうにかして、こちらの事情、つまり「コンスタンツの中心にあるステファン広場にクルマを停めっぱなしにしたので、今朝クルマが移動されてしまった。どうすればよいのか」と説明し、とりあえず状況は理解してもらいました。

電話対応してくれた警察官も非常に英語が上手でした。こちらがあまり英語ができないことをすぐ理解するや、平易でゆっくりな英語で話してくれました。おかげで、随分とスムーズにこちらの状況を伝えることができたと思います。

まず、車がどこにあるのかを調べるから、「車種」と「クルマのナンバー」を教えろと言われました。これについては、手元に「クルマの鍵」がありここにナンバーが書いてあるからすぐ調べることができたし、車種については既に何枚か写真も撮っているし、幸いすぐに思い出せたので、滞り無く警察官に伝えることができました。

そして、警察官はこの情報を元に調べてみるので、5分ほど時間をくれ。判明次第このかかってきた電話番号に電話する、と伝え、ここでひとまず電話は終了。警察からの連絡を待ちます。

とりあえず最初の関門はクリアか。どうにアクションを起こせたのでまずは一安心です。英語が堪能な市場のお肉屋さんのおじさんにお礼をいい、一旦ホテルに戻り警察からの連絡を待つことにしました。

クルマの居場所判明!

不安な気持ちで警察の電話を待つことおよそ10分。手元の携帯電話がなります。警察からでした。声からすると先ほど丁寧に対応してくれた警察官だと思われます。

彼曰く、[highlight]「クルマの撤去は民間企業に任せている。今らからその会社の名前、住所、電話番号を伝えるからメモように」[/highlight]と。今度も丁寧な英語で教えてくれました。

まず会社名は「Kayali」、スペルがわからないので教えてくれといったらひとつひとつ丁寧に伝えてくれました。ただし、やはりドイツ人、アルファベットの発音はドイツ語。でも、第二外国語はドイツ語選択だったし、ましてや音楽をやっているので、これくらいならわかります。

住所は、番地は数字なので問題なく聞き取れました。そして通りの名前は「Max-Stromeyer Straße」、なんとなく聞き取れたものの、念のためスペルも聞いておくことにしました。これももちろんドイツ語の読み方で。

あとは今伝えた連絡先の指示に従えば大丈夫だ、といいその警察官は電話を切りました。ふう、これでまた一歩前進した。

業者に電話、ここで言葉の壁でつまる…、しかし

警察からの電話を終えると、すぐさま教えてもらった連絡先に電話。やはりドイツ語での対応だったので、「英語でお願いします」と英語で伝えると、「友達を連れてくる」と言われ1分ほど待機、英語が話せる人が代わりに出てきました。

ところが、この人、先ほどの警察官とは対照的にあまり英語ができない様子。こちらも流暢ではないので、全く会話が噛み合いません。相手が何を質問しているのか、さっぱり理解できなかったので、とりあえず「コンスタンツのステファン広場」「駐車場」「市場」「自動車撤去」「C-Max(車種)」「クルマのナンバー」を連呼するも全く話が進まず…。

どうしようもなかったので、こうなったら最後の手段、今朝からの僕の一連のやりとりを近くで見ていたホテルのレセプションの方に、助けを求めることにしました。ずっとレセプションの前のロビーで電話していたので、レセプションの女性はほぼすべての状況を把握していたこともあって、僕の方から特に状況を説明するまでもなく、その都度機転を利かせてくれたので、その業者さんにドイツ語で丁寧に事情を説明することができました。時折、業者からの質問が来た場合には、丁寧にわかりやすい英語で僕に振ってくれたため、やりとりはとてもスムーズに進みました。

そして、10分ほどで電話は終了。レセプションの彼女は僕に、[highlight]「Max-Stromeyer Straße 128番地にあるKayaliにクルマは用意してあるので、そこに行くように」「ただし罰金と諸経費が合計178ユーロ、現金で払うように」「Max-Stromeyer Straßeには一旦駅へ行きそこから6番のバスに乗ると行ける」「ここから駅までは徒歩5分」[/highlight]と非常に的確に教えてくれました。

ああ、これでようやくなとかなりそうだ。

レセプションの彼女にお礼をいい、急いでホテルをチェックアウト。例のMax-Stromeyer StraßeにあるKayaliに向かうことにしました。

ちなみにMax-Stromeyer StraßeのKayali、きちんとGoogle Mapでも検索することができました(笑)。地元では有名なのかな。

それにしても、広場にクルマがないことに気がついたのが8:30くらいで、最終的に、レセプションの女性に助けてもらってクルマの場所と引き取り方を聞き出したのが9:10くらい。市場のおじさんといい、警察官といい、ホテルのレセプションの女性といい、ドイツの人たち、親切な上に手助けも的確で素早い。本当に助かりました。もし、ここがイタリアだったら、想像しただけでも恐ろしくなってしまいました。

ホテルを出て、駅へ向かう前に、もう一度、一番最初に助けてくれたおじさんに会いに行き、「無事にクルマは見つかったのでこれから取りに行く。助けてくれて本当にありがとう。」とお礼を言いました。彼は、「とんだ災難だったね、いくらかかったんだい?178ユーロか、高いね!でもこれでドイツが嫌いにならないでね、また来てね」と笑顔で我々を送ってくれました。ホントいい人だ。恩人だ。

コンスタンツ駅からは結局タクシーで

おじさんに別れを告げた後、その罰金178ユーロ分に対応するための現金をATM(クレジットカードのキャッシング)で下ろし、コンスタンツの駅へと向かいました。Max-Stromeyer Straßeへ行くバスの番号も教えてもらっていましたが、時間を少しでも稼ぐため、タクシーを選択。

タクシーの運転手に行き先を伝えると、はじめは、なんで観光客がホテルなどない郊外に行くのか、どういうこと?みたいな顔をしましたが、実は広場に車停めてたら今朝レッカー移動させられたことを伝えると、すぐ理解して大笑いしていました。「ちゃんと看板みないとダメじゃないかー」と言われましたが、「夜で暗かったしドイツ語だからわからなかった」と答えたらまた大笑いしていました。

そして、タクシーで揺られること約10分、目的地のMax-Stromeyer Straßeに到着。確かにそこにはいかにも町の郊外で鈑金工をやってそうな会社がありました。

そして、ちゃんとありました!僕のFordが!

どうやら中に入れたままの荷物もすべて無事のようです。

タクシーの運転手さんに別れをつげ、そして、プレハブ小屋みたいなところにある事務所で、諸手続き。ここも若い女の子が対応してくれましたが、ドイツ語オンリー。でもまあなんとか書類への記入、諸経費178.5ユーロを支払いを済ませ、無事にクルマを取り返すことができました。

あらためて請求書をよく見ると、「Grund der Leistung / Abschleppen」の箇所のみに150ユーロ(VAT抜き)とあるだけ。これは「牽引代」という意味。つまり、駐車違反による罰金はなかったようです。もし駐車違反であれば請求は警察署からこないとおかしいですからね。よかったよかった。

それにしても、この時点で9時40分ですから、クルマが撤去されたことに気がついてからわずか[highlight]1時間10分ほどで解決[/highlight]できたことになります。地元の人達に助けられたからこそ、これほどまでに順調にクルマと再会出来たのだと思います。あらためて今回助けてくれたドイツの皆様にお礼を言いたいです。本当にありがとうございました。

ということで、前日のビアホールとこの日のレッカー移動といい、このコンスタンツは、一生忘れることのできない街となってしまいました。いずれにしても、これでようやく誕生日の観光開始できます。今日も長いぞ(続く)

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