訪問日時:2018年7月15日、16日
ブルガリア旅行2日目の宿泊地はブルガリアのちょうど真ん中に位置するプロヴディフという街です。我々は、この日はコプリフシティツァをたっぷり観光した後、そのまま休憩せずに街へと向かいました。
歴史ある古都プロヴディフ
古くは新石器時代まで遡ることができ、紀元前4世、アレキサンダー大王の父フィリッポス2世頃にはマケドニアの主要都市に。特にフィリッポス2世はこの街を気に入ったそうでそれが故に当時はフィリッポポリスと呼ばれていたそうです。現在の街の名前である「プロヴディフ」は、このフィリッポポリスのトラキア語(古代ブルガリア語)での呼び方「プルディン」に由来するのだそうです。
旧市街ど真ん中に宿泊、クルマで行くのに一苦労
さて、こうした歴史のあるプロヴディフですが、現在はブルガリア第二の街、大都会です。区画はヨーロッパではよくある形ですが、旧市街と新市街(商業地区)に分かれています。旧市街は非常に高い丘の上に、新市街はその丘の下、西側に広がっています。我々はせっかくなので旧市街のど真ん中にホテルを取りました。しかし、クルマでこの旧市街の丘へと登る道がなかなか見つからず、旧市街に入るのがとても難しかったです。
旧市街は例によって石畳の狭い道が続く運転にはかなりハードなエリア。しかも坂が多いので、慣れて入るとはいえマニュアル車は一苦労。さらに苦労したのは駐車。本当にホテルが旧市街のど真ん中なので、近くにとめて歩いていこうと思ったのですが、ここでもやはりまた路上駐車の方法がわからず断念。まだこのときは駐車方法を知らなかったからなのですが…。
しかしいつものようにとりあえず攻める!ど真ん中まで突っ切ってみることにしました。するとよい感じでホテルの目の前まで行くことができました。ものすごい坂道と決して整備されていない粒がとても荒い石畳の道。もちろん狭い。こんな道をクルマで進みました。(ホテルのすぐ隣の建物)。
しかし、幸いホテルの方が我々の到着に気がついてくれて、さらにホテルには駐車用のガレージもあったため、そこにクルマと停めさせてもらうことができました。
旧市街で食事をしながらワールドカップ決勝戦
チェックインをしたあとは、街へと繰り出し夕食を取る場所を探します。この日はお昼をしっかりと食べたこともあって、軽めにバル的なところにしようかと街をさまよっていると、あちこちから大歓声が。
そう、この日はちょうど2018年FIFAワールドカップの決勝戦が行われていた日だったのです。
すっかり忘れていましたね。でもせっかくだからテレビが見られるバルがないかと探してみたところ、ちょうどよい感じのお店を見るけることができました。
プロヴディフは丘の上にある街。ちょうど夕暮れ時、丘の上からの景色は最高でした。
この日いただいたのは地元のピルスナー、割とパワフルでしっかりとしています。
そしてワイン、やはりブルガリアのワインはパワフルで美味しいから。この日、グラスにしようと思ったのですが、あまりにも安かったのでボトルを。品種はメルロー。メルローとは思えないくらいフルボディー。
食事はおつまみみたいなものを頼んだので、きっと大したことはなかったのでしょう、写真は撮っていなかったようです笑。いやひとつだけ発見。どんな味だったのかさっぱり覚えてないです笑。
そういえば試合はフランスが勝利でした。
新市街散策
快適なホテルでの滞在を済ませ、翌日は午前中にこの街の観光時間を割り当てていました。クルマはホテルのガレージに停めていたので、チェックイン・アウト後、一旦、クルマを出して新市街側まで行き、そこで駐車場を見つけて停めることにしました。駐車場探しは新市街真ん中あたりを狙ったため、探すのに少々苦労を。しかし良い感じで見つけることができました。
しかし、街の南側、役所、郵便局がある辺りに大規模な駐車場があるので、苦労したくない方はこちらがおすすめ。
月曜日、ということで、携帯電話ショップが開いていたため、ここでブルガリアのプリペイドSIMを購入。これが1ヶ月3GBほど使えて日本円にして なんとたったの500円!事前にアマゾンでプリペイドSIMを購入しており、問題なく使えていたのですが、やはり現地での4GないしLTEのほうが断然使いやすいです。
新市街区画一番南には大きくて立派な郵便局がありました。僕はほとんどしないのですが、絵はがきを出したりするのに便利です。
文化豊かな旧市街
さて、プロヴディフは非常に文化が豊かな街です。街自体も旧市街側には博物館、美術館が多く、そしてギリシャ・ローマ時代の遺跡もあります。音楽も盛んでこの街を拠点としているオーケストラも存在します。オペラ座もあります。そして今の季節は、旧市街側にあるローマ劇場で頻繁にコンサートが開かれるようです。ローマ劇場内は昼間でも入ることができます。
屋外にピアノ、よいのかなあ。
いずれにしてもコンサートが開かれることを事前に知っていたらこれに合わせてプロヴディフ観光を選んだでしょう。
チケットは新市街側でも販売していました。こちらのブースで買えるみたいです。
続いて旧市街へ。大変坂の多い区画です。ここにもコプリフシティツァのような19世紀に建てられた美しい家々が数多く存在しています。
街自体もどことなくアートな雰囲気。
こちらはブルガリアが民主化された後、当時のフランスのミッテラン大統領がブルガリアを訪問した際に宿泊した家なのだそうです。
観光案内所があるあたりが旧市街の中心となります。
ここで街の地図をゲット。
このメインストリートに面して、聖コンスタンティン・エレナ教会など正教会風の美しい教会(写真撮影不可)、またブルガリア現代美術で評価の高い画家ボヤジエフの家(内部は美術館)、月曜日で入れませんでしたが、建物が特に美しい地域民俗博物館があります。
内部は写真撮影禁止だったので、パンフレットでご紹介。
こちらはブルガリア民族復興博物館(ゲオルギアディの家)、内部の展示も充実していました。なんで写真がないのだろう…。禁止だったからでしょうか?
この屋敷のすぐ近くには、ヒサル・カビヤという門があります。紀元前4世紀にフィリッポス2世によって建てられましたが、それ以降は支配者が変わるごとに破壊と修復が繰り返されたそうです。
フィリッポス2世関連のレリーフがありました。
なお、訪れたのは昨年2018年でしたが、今年2019年欧州文化首都にも選ばれています。これだけコンテンツが充実しているわけですから納得です。
それにしても、月曜日ということもあり休館だった観光施設も多かったとはいえ、午前中一杯で観光ができると思っていたのは読みが甘かったです。この街は非常に面白かったので、もしブルガリア再訪が叶うのならば、絶対に滞在しておかねばならぬ場所です。次回訪問に期待!
午後1時に朝一番で停めておいた駐車場に戻り、次なる目的地を目指します。次は山あいにある美しい僧院「バチコヴォ」を目指します。