2017年4月 スペイン西部とポルトガルの旅 第4部:その他の訪問地編No.8 -サンタレン歴史地区

2017年4月 スペイン西部とポルトガルの旅
2017年4月 スペイン西部とポルトガルの旅

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訪問日時:2017年4月28日、午後4時頃

隠れた名所?実は世界遺産候補のリストにノミネートされているリスボン北東部の古都。

暫定世界遺産の街「サンタレン歴史地区」

北部からはじめたポルトガルの旅、いよいよ首都リスボンに近づいてきました。28日はリスボンに宿泊予定。妻との合流もここなのでリスボンの宿はよさげなところを事前に予約していました。しかし、まだ時間があったので、リスボンへ行く前にもうひとつだけ寄り道を。28日最後の観光地はオビドスから1時間ほど東へいった「サンタレン」という街でした。

ここは日本のガイドブックでは余り乗っていないかもしれませんが、この街は中世の頃は大変重要視されていたことから、いまでも数多くのゴシック様式の教会や建物が残っている「ポルトガルにおけるゴシック建築の都」ということで有名なのだそうです。

ということで、実はこの街、1996年からユネスコ世界遺産の暫定リストに登録されているのです。ただ、正式に世界遺産ではないせいか、あまり名前が知られていないという事実もあります。確かに日本のガイドブックには載っていなかったと思います。しかし、将来正式に世界遺産に選ばれるかもしれないので、これは訪問の価値あり、そう思い、今回訪れてみることにしました。

一見すると普通の街並み、観光客も殆ど見かけず

街へのルートはさほど難しくありません。首都リスボンに近いこともありこのあたりには他にも大きな街が多いのですが、サンタレンはそこそこの規模の街なので標識での案内もわかりやすかったです。

そして街へ到着、駐車場ですが、どうやら旧市街すぐ外側、門らしき付近のスペースに路上駐車することが出来ました。後ほど市内の観光案内所でもらった地図によれば、旧市街を囲む城壁のすぐ外側に何箇所か駐車場があるようです。僕は偶然にも到着してからすぐ駐車スペースを発見できましたが、仮にそうでなくても旧市街周りを徘徊していれば問題なく駐車ができそうでしょう。まだそれほどメジャーな観光地でもないので。

なお僕が選んだ駐車場近くには、ポルトガルらしいアズレージョに彩られたマルシェがありました。

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無事駐車を終えて旧市街地へ。

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僕が車を停めた側には、このあとすぐ紹介しますが、「ノートル・ダム・ダ・ピエダード教会教会」「カテドラル」がありますが、まずは街全体の雰囲気を知るために少し散策。

天気が曇っていた影響あるでしょうが、ところどころポルトガルらしい石畳の雰囲気はあるものの、別によくある普通のヨーロッパの街っぽくてあまりきれいだとかそういった印象を感じさせない街。さらには観光客らしき人も殆ど見かけず、街行く人たちは想像するにおそらく地元の人たち。

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教会、カテドラルは数多く思った以上に美しかった

もしかしたらハズレ?と少々不安になりながらもしかし、Wikipediaにも書かれていますが、

近世以降の破壊の歴史を乗り越えて多くの建造物が残っている。ロマネスク建築、ゴシック建築、マヌエル建築、マニエリスム、バロック建築の建築物がサンタレンの町を彩っている。(Wikipediaより)

確かに少しずつ街を歩くにつれて、いろいろな宗教的歴史的建築物を見かけるようになりました。まず一番最初に見かけた教会「マルビラ教会」へ。16世紀に建てられたこの街におけるマニエル建築様式で造られたもっとも重要な教会のひとつだそうです。

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引き続き散策を続けます。古くからありそうな旧市街入口の石造りの門を見ながら方向を変えてさらに奥へ進むとまた別の教会を発見。「グラサ教会」、こちらは14世紀から15世紀にかけて造られたゴシック様式の教会。先程のマルビラ教会よりは時代が前のようです。

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そして、なんとこの教会にはブラジルを発見(到達と言うべきか)した「ペドロ・アルヴァレス・カブラル」のお墓があるそうです。確かにブラジルはかつてポルトガルの植民地であり、そして公用語は今でもポルトガル語ですからね。またセウタ(モロッコに隣接する街)の初代提督ペドロ・ド・メネスのお墓もあるようです。どうやらこの街はブラジルとゆかりがあるのかもしれませんね。

さらに散策を続けます。またさらに奥の方に教会があったのでそこへと向かいました。「エステバオ教会」、こちらは14世紀に建てられた教会のようですが、中には入れませんでした。よって写真もありません。

ざっと街を歩いてみて主要な教会らしき建築物はおおよそ見た感じでした。最後に駐車した側の入口に近いカテドラルへ。こここはこの街で一番の見所でしょう。唯一入場料が取られます。

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このカテドラルは、17世紀から18世紀にかけてイエズス会によって造られたということなので、比較的新しいと言えるでしょう。カテドラルが造られう前は王宮だったそうです。そのファサードはマニエル様式、内装はバロック様式と様々な建築様式が用いられている稀有な聖堂のようです。

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大聖堂の右脇には礼拝堂がありました。

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そしてその礼拝堂から外に出て少し言ったところに、宗教画を中心とした美術館もあります。聖堂とセットで見学することができました。

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もう午後5時くらいだったので観光客は僕一人。僕が鑑賞し終えたらもう閉めてしまうようでした。ギリギリセーフだったということでしょうか。

最後にそのカテドラルの正面向いにある「ノートル・ダム・ダ・ピエダード教会」へ。17世紀に建てられたもの。ここは小さいながらも最も美しい教会でした。

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よく調べると古城などさらに見どころも多かった

ところで、街の観光案内所でもらった地図を今更ながら確認すると(現地でちゃんと見ろよ!)、実にいろいろな名所があることが判明。お城とかあったみたいです。

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実は街散策を開始した際、観光案内所をすぐに見つけることができなかったのです。雨も降りそうだったので、先に情報を得る前に散策してしまったのが裏目に出ました。

ということで思っていたよりもずっと見どころがあった街でもう少しゆっくりできればといいな、といつものように思いました。また来るか、いやいくらリスボンから遠くないとは言え、また再訪したいかと言われるとちょっと悩んでしまいそう。いずれにせよ、将来世界遺産に選ばれたらいいなとは強く思います。

旅の記録はまだまだ続きます。

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