Date and Time – 2026:08:22 16:41:34

2026年は6月にフランスの最も美しい村巡りをして、強行スケジュールではありましたが、昨年夏以降に増えた村をすべて回りこれで再びフランスの最も美しい村コンプリート!と思っていたのですが、その後、帰国してからBergheim(ベルクハイム)というアルザスにある村が既にフランスの最も美しい村に選ばれていたことに気が付いたのでした。詳しく調べてみると2022年6月25日に加盟されたということでした。
それにしてもなぜ気が付かなかったのか。それは同じアルザスにMittelbergheim(ミッテンベルグハイム)という村があり、それと特に区別をしていなかった、できていなかったから、だと思われます。せっかく6月にこの村からとても近いコルマールに泊まったのに…。
しかし8月に訪問のチャンスが訪れます。2週間のスイス旅行に行くことになったからです。スイスのレマン湖よりも東側を中心に旅行の予定でしたが、幸いアルザスはスイスのベルン、バーゼルから遠くないので、十分に行く時間がありそう。ということで、少々の予定調整をするだけで訪問することができました。
直前に訪れたバーゼル美術館の素晴らしさでここでの滞在が予想よりも伸びたため、やや時間を押しての到着でしたが、天候は穏やか、幾分スイスよりも涼しく感じられ、訪問のタイミングは完璧でした。駐車場探しには少々苦労するだろうと予感はしていましたが、見つけるのに若干時間がかかったものの、我々が来た方とは反対側の村の入口側のポルト・オート(Porte Haute)付近に駐車場があり、そこに無事に停めることができました。
村には既に多くの観光客が。最近よくあるのですが、ヴァカンスシーズンは美しい村は思ったよりも観光客が多いと感じます。フランスの最も美しい村巡りをはじめた当初は、2010年頃でしたが、ゴールデンウィークに村巡りをしていたこともあるのでしょうか、あるいはまだフランスの最も美しい村の知名度が低かったことなのかもしれませんが、今ほど観光客を見かけることは殆どありませんでした。しかし観光客が多ければそれだけマネタイズできるわけですから歓迎すべきことだと思います。もっともこの村に関しては、アルザスワイン生産の中心地にあるので、ワインで十分に経済を回していけるのではないかと思われます。
アルザスにある美しい村々は本当に例外なく美しいという印象を持っていましたが、このBergheim(ベルクハイム)も例外ではありませんでした。なによりも「これこそ、美しい村の雰囲気だよ」というのが第一印象でして、なぜこうした印象を最初に持ったのかというと、スイスにも最も美しい村協会があり、ここに至るまでにいくつかのスイスの最も美しい村を訪れているのですが、正直なところがっかりな村が多くてげんなりしていたからでした。なんというか「フランスの最も美しい村」に戻ってきたとの安心感を強く感じました。
散策時間は1時間ほど、フランスの最も美しい村は大きすぎずそして小さすぎず、とてもよい規模感なのも良い点です。その後は20分程度離れたコルマールへ向かい、そこで1泊しました。アルザスは景色、食事、ワインと楽しみがたくさん。これからもきっと多く訪れることになるでしょう。
村の詳しい説明は以下を参考にしてください。
🌿 概要
ベルクハイム(Bergheim)は、アルザス地方のオー=ラン県に位置する、保存状態の良い城壁に囲まれたワインの村です。コルマールとセレスタの間、リボーヴィレの近くにあり、ヴォージュ山脈の麓に広がるブドウ畑に囲まれています。中世の防御施設がほぼ完全な形で残されており、堂々としたポルト・オート(上の門)をくぐると歴史地区に入ります。
城壁の内側には、花で彩られた通り、色鮮やかな木組みの家、ルネサンス様式のワイン生産者の邸宅、歴史ある噴水などが並びます。また、アルテンベルク・ド・ベルクハイムとカンツレルベルクという2つのグラン・クリュ畑でも知られています。ベルクハイムは2022年6月25日に「フランスの最も美しい村」へ加盟し、そのわずか4日後には「フランス人が最も好きな村 2022」にも選ばれました。
✨ 主な特徴
- 非常に良好な状態で残る城壁都市 ベルクハイムは、総延長約2キロメートルの中世の城壁に囲まれており、その大部分に沿って歩くことができます。城壁は主に14世紀に築造・強化されたもので、防御塔も残っています。かつての外堀は現在では庭園として整備されています。これほど完全な形で中世の防御施設を残すアルザスのワイン村は少なく、城壁沿いの散策はベルクハイム観光の大きな魅力です。
- ポルト・オート(上の門) ポルト・オート(Porte Haute)は、かつてベルクハイムへの出入りを管理していた3つの門のうち、現存する唯一の門です。ドイツ語ではオーバートーア(Obertor)と呼ばれます。巨大な長方形の塔、尖頭アーチ形の通路、瓦屋根が印象的で、歴史地区への堂々とした入口となっています。門をくぐると、教会や中央広場へと続く村のメインストリートに入ります。
- 色鮮やかなアルザスの家並み 城壁内には、15世紀から18世紀に建てられた建物が調和の取れた景観をつくり出しています。木組みの構造、道路側へ張り出した上階、彫刻を施した梁、鮮やかに塗られた外壁などは、アルザスの伝統建築をよく表しています。比較的大きな建物の多くは、かつてのワイン生産者の住宅で、ブドウの圧搾やワインの貯蔵に使われた中庭を備えています。
- ノートル=ダム・ド・ラソンプシオン教会 ベルクハイムの教区教会であるノートル=ダム・ド・ラソンプシオン教会は、主に1320年から1347年にかけてゴシック様式で建てられ、その後18世紀に一部が改築されました。ヴォールト天井を備えた内陣、西側の鐘楼、入口上部にある「東方三博士の礼拝」の彫刻など、中世の重要な要素が残されています。教会と内部の複数の美術品は、フランスの歴史的記念物として保護されています。
- 魔女の家 魔女の家(Maison des Sorcières)は、1550年に建てられた旧学校の建物を利用した博物館です。ベルクハイムとその周辺で1582年から1683年にかけて行われた魔女裁判の歴史を紹介しています。 単なる魔女伝説や民間伝承として扱うのではなく、現存する歴史資料に基づき、迫害、不寛容、未知のものに対する恐怖、そして女性が特に犠牲になりやすかった社会的背景を考察する展示となっています。
- 中世から残る「踊りの菩提樹」 城壁の近くには、1313年に植えられたと伝わる「タンツリンデ(Tanzlinde)」、すなわち「踊りの菩提樹」があります。このような木はかつて住民の集会場所として利用され、枝の間に木製の舞台を設けて祭りや舞踏を行うこともありました。 「フランスの注目すべき樹木(Arbre remarquable de France)」にも認定されており、中世の共同体生活を今に伝える珍しい存在です。
- 庇護権の伝統 ベルクハイムは1313年に、「庇護権(droit d’asile)」と呼ばれる特権を与えられました。一定の条件を満たせば、罪に問われた者が城壁内で一時的な保護を受けられる制度でした。 ポルト・オート付近に描かれた「ラックミ(Lack’mi)」と呼ばれる風変わりな壁画は、こうした自治の権利を断固として守った村の精神と結び付けられ、ベルクハイムのユニークな象徴の一つとなっています。
- アルテンベルクとカンツレルベルクのブドウ畑 ベルクハイムはアルザス・ワイン街道の中心部に位置し、名高いブドウ畑に囲まれています。なかでもアルテンベルク・ド・ベルクハイム・グラン・クリュは、複数の伝統的なアルザス品種から造られることもある、複雑で骨格のしっかりしたワインで知られています。 もう一つのカンツレルベルク・グラン・クリュは、アルザスでも特に面積が小さく、個性的な畑の一つです。この地域では、ゲヴュルツトラミネール、リースリング、ピノ・グリなどが特に重要な品種です。
- ユダヤ人社会の歴史と旧シナゴーグ ベルクハイムには数世紀にわたって重要なユダヤ人共同体が存在し、一時期は地域のラビ管区の中心でもありました。現在のシナゴーグは、火災で失われた以前の建物に代わって、1860年から1863年にかけて建設されました。 現在は通常の礼拝には使用されていませんが、文化施設および展示会場として利用され、村におけるユダヤ人の歴史と記憶を伝えています。
- 2022年に獲得した2つの称号 ベルクハイムは2022年6月25日、ボーリュー=シュル=ドルドーニュ、マルテル、ロカマドゥールとともに「フランスの最も美しい村」へ加盟しました。 さらに2022年6月29日には、フランス3のテレビ番組に伴う全国投票によって「フランス人が最も好きな村」に選ばれました。この異例の二重受賞によって、ベルクハイムの建築的価値だけでなく、地域社会の活気や暮らしの魅力にも大きな注目が集まりました。
ベルクハイムは、アルザスのワイン村らしい華やかな景観と、豊かで時には暗い歴史を併せ持つ村です。中世の城壁を巡り、ポルト・オートをくぐって、色鮮やかな家並みやゴシック様式の教会を眺め、「魔女の家」で魔女裁判の歴史に触れた後は、周囲のグラン・クリュ畑で造られるワインを楽しむことができます。
近隣のリクヴィールと比べると、一般に観光客が少なく商業化も控えめで、落ち着いて徒歩で散策できる点もベルクハイムの大きな魅力です。













