昨日の日記を書いた後少し面白いことに気がついたので再度この話題を取り上げたいと思います。
どういうことかといいますと、
「消費者心理的にはガソリン単価が高いほど1円でも節約したくなるが、そのために安いスタンドを探し求めると変えって裏目に出る」
ということです。
昨日の復習ですが、お得かどうかの基準とは、
「(節約したことによって)得した走行距離」>「そのスタンドへたどり着くまでの距離(往復)」
で定義され、このトレードオフが成り立つ距離を「限界お得走行距離(km)」としました。
昨日は、ガソリンの基準となる値段を一定(143円/L)としましたが、今度はこの基準となる値段を100円/Lから200円/Lと変化させていった場合の「限界お得走行距離(km)」がどう推移していくのかを見てみました。
情報軸が多いので、ここでは「2円節約を目指した場合の限界お得走行距離(km)」に着目することにします。
結果は以下のとおり。
つまりガソリン単価が高くなればなるほど「限界お得走行距離(km)」は低下していきます。
実はこれ、考えてみればあたり前のこと。
先程紹介した
「(節約したことによって)得した走行距離」>「そのスタンドへたどり着くまでの距離(往復)」
は、言い換えれば、
「節約金額」>「そのスタンドへたどり着くまでの移動コスト(往復)」
となるわけですから、ガソリン単価が高くなると「そのスタンドへたどり着くまでの移動コスト(往復)」がより高くなるため、コスト倒れになりやすくなるというわけです。
この結果はとても面白いと思いました。
というのは、一番最初に述べたとおり、
一般的な消費者心理からするとガソリン単価が高くなればなるほど少しでも安いスタンドを探したくなるが、実はこれが節約するための移動コストを考慮するとかえって損をしてしまうことになる。
ということを示唆しているからです。
むしろガソリン単価が安い方が節約効果が高いのです。しかしトータルの値段に気を取られるあまり、この事実になかなか気がつかないわけです。
いずれにしても今くらいの水準であれば、よほど高燃費なクルマで無い限り、1-2円の節約など気にしないで給油したほうが経済的には合理的だと言えそうです。