これからしばらく9月のシルバーウィークに旅行した北イタリアについて書いていきます。最初に食事編について書いてみます。
- シチリア、南イタリアの食事 2014年5月 | my lifelog yuu-koma.jp https://www.yuu-koma.jp/?p=9177
- シチリア、南イタリアのワイン 2014年5月 | my lifelog yuu-koma.jp https://www.yuu-koma.jp/?p=9175
お肉料理、パスタを中心に選択
昨年のゴールデンウィークに訪れた「南イタリア」編では、主に海の幸と白ワインを中心とした食事を選んでいましたが、今回は北イタリアということで、お肉、赤ワインを中心とした食事を選ぶことにしました。
前菜 :アンティパストantipasto
北イタリアンの前菜といえば、やはり[highlight]生ハム[/highlight]でしょう。どこに行ってもプロシュート、サラミの盛り合わせはありました。場所によっては、その土地のチーズも一緒に盛り合わせてくれます。特にアオスタ・クールマイヨールでの生ハムとチーズの盛り合わせは、味そしてボリューム共に群を抜いていたと思います。やはりサヴォア地域は食生活が特に豊かだと感じました。
ややイレギュラーですが、時折ランチで利用してたサービスエリアのサラダビュフェもなかなかよかったです。これだけ大きなモッツァレラを普通にもることができるのはさすがイタリアだと思いました。
サービスエリアのビュフェは、フランスよりも北イタリアに軍配かな?南は…(略)。
パスタ:プリモ・ピアット Primo piatto
北イタリアは、生パスタ、つまり自家製のパスタが多くそして美味しいと聞いていましたので、できるだけ生パスタを注文することを心がけました。
今回の旅行で一番美味しかったと思うのが、マントヴァ(ロンバルディア州)のレストランで頂いたショートマカロニのパスタです。ソースはボロネーゼ。絶品でした。この旅行で一番最初に食べたパスタがこちらでした。大満足の一品!
マントヴァのレストランは、今回訪れたレストランの中でも一番のお気に入り。
続いて、一般的ではないのかもしれませんが、ヴェネト州で注文したラザーニャも美味しかったです。
なかでも特に印象的だったのが、[highlight]ホワイトソース[/highlight]だったこと。平たく言いますとグラタンみたいなイメージですね。ラザーニャというと、どうしてもボロネーゼソースの印象が強いのですが、もしかするとそれは多数ある選択肢のうちの一つなのかもしれませんね。
チーズ系のソースも南よりも北側のほうが多いかもしれません。やはり南は海鮮そしてトマトソース系が多いです。
リゾットも今回はよくいただきました。リゾットはまさに日本でもよく知っている味といったところでした。味わいにインパクトや華やかさはないですが、まずハズレのない素直な料理といった印象を持ちました。一番美味しかったリゾットは、ミラノ・ナヴィリオ運河沿いのレストランでいただいた「リゾット・ミラネーゼ(サフランとチーズのリゾット)」でした。
メイン:セコンド・ピアット Secondo piatto
周りを見ると、いわゆるフルコース(アンティパスト、プリモ、セコンド)を注文する人が非常に少ないなあと思いました。ベルガモでは、セコンドを聞かれませんでしたし。もはや現地では一般的ではないのでしょうか。
とはいえ私はフルコースが基本。セコンドももちろん注文しました。ただ、正直言うとフレンチ(※個人的には南西部の印象が強い)に比べると、イタリアンのメインは若干物足りない感じです。
とはいえ、北イタリアの牛肉はとても美味しいと思います。特にその柔らかさには惚れ惚れします。一番その牛肉の良さを体感したのが、最終日前日に宿泊したヴァレーゼという街の郊外のレストランでのこの一品。
ソースは、ポルチーニ茸とガーリックのホワイトソース。ややしつこい味付けでしたが美味でした。
そして、ランチでしたがミラノで頂いたこちらのラム料理もおいしかったです。ややスパイシーな味付け、以前同じくラム肉で似たような味付けをコート・ダジュールでいただいたことがあります。コート・ダジュールはイタリアの影響も強いエリアですから、このエリア共通の味わいなのかもしれません。
ドルチェ:Dolce
今回はあまりドルチェを満喫できませんでした。レストランではクールマイヨールでアイスクリームを。そしてマントヴァでティラミス。あとは昼間観光中に街中でジェラートを買ったくらいです。
ティラミスは普通に美味しかったです。
ジェラートも大満足。イタリアのジェラートは安くてとても美味しい。
思ったよりもピザが多い?種類も多い?
ピザというとどうしてもナポリ、南側のイメージが強かったのですが、どちらかというと南側よりもレストランでより多く提供されていた気がします。たまたま私が選んだレストランがそうだったのかもしれません。またピザのメニューも豊富でした。個人的にはピザよりも、前菜やパスタ、メインをしっかり頼みたいので、結局一度もピザを注文することはありませんでした。ピザ食べてる人が英語話している人が多い、というのも大きな理由だったりしますけど(笑)。
ワイン:Vino
ワインに関しては、それほど知識はなかったので、とりあえずローカルのものをすすめてもらっていました。できるだけ赤と思ったのですが、なんかイタリアの赤は辛口のライトボディの印象が強かったので、甘めのフルボディ派の僕としては、赤ワインだけでは飽きるかと思い、時折白ワインも頼みました。
さて、赤ワインに関しては、マントヴァでいただいたこちらが非常に美味しかったです。ハーフボトルで頼んだのですが、結局2本注文してしまいました。
白ワインは、カラフェで注文。カラフェ50clが個人的にはちょうどよい(それでも多いですが笑)かもしれません。面白かったのは、[highlight]発泡性のある白がよく出てきたこと[/highlight]。はじめは違和感あったのですがこれがすごく爽快で食欲を増幅させる感じがしておいしかったです。
2014年に訪れた南側ではこのような発泡性の白は見かけませんでした。でもシャンパーニュもブドウ栽培の北限と言われていましたから、確かに寒いエリアのワインは自然と発泡性になりやすいのかもしれません。もちろん作り方によるでしょうけれども。
チーズ、フォルマッジョ
こちらももう少し満喫したかったのですが、時間がありませんでした。それでもミラノ郊外でのレストランで、ぶっきらぼうに大きなゴルゴンゾーラ(現地の人はゾーラと呼んでいました)などをいただくことができました。
前述のクールマイヨールでの前菜でいただいたチーズも絶品でした。そういえばフォンデュもいただきました。
サヴォア地方はチーズも名産ですからね。チーズに関しては、まだまだ勉強と調査が必要そうです。
番外編:ドロミテでの料理
ドロミテのある「ボルツァーノ自治県」は、別名「南チロル」と呼ばれるエリアで、歴史的にオーストリアに支配されていた地域でも有ります。その関係もあり、住民の7割近くが日常語としてドイツ語を使っているそうです。確かにドロミテエリアを観光していると、まわりから聞こえてくる言葉の大半はドイツ語でした。ここはドイツ?なんてはじめは思ったくらいです。
ということで、このあたりのエリアの料理は、当然ながらドイツ・オーストリア色が強くなります。コルティーナ・ダンペッツォ(ここはヴェネト州ですがやはりドイツ語割合多め)では、メインで[highlight]グヤーシュ(オーストリア・ハンガリーの伝統料理、いわゆるビーフシチュー)[/highlight]が出てました。
また、トレチーメトレッキングを終えた後に拠点となる山小屋のビュフェでは、[highlight]カルトフェル・ズッペ(じゃがいものスープ)[/highlight]がありました。
こういう感覚が味わえるのもヨーロッパ旅行の醍醐味、そんなふうに思います。
全体的な感想
北イタリアの料理ですが、全体的には、非常に親しみやすいというか「知っている味」が多かったかもしれないという印象が強かったです。地元ならではの味わいももちろん多かったですが、なによりも料理名やその味わいを意外と知っていることに驚きました。日本にイタリアンが普及している、そしてその料理は北側の影響が強い、ということなのでしょう。逆に言えば、南側の料理ほうが新鮮に感じたのは、実は意外と南側のスタンダードな調理法が日本ではあまり知られていない、ということのあらわれなのかもしれません。
今回の旅、レストランベスト3
最後に今回の旅、レストランベスト3を発表します。
「第3位:Ristorante Pizzeria Medusa(ヴァレーゼ)」
後日ご報告しますが、コモの街があまりにもよろしくなかったので、急遽宿泊場所をこの街の郊外に変更。普通の住宅地にあるホテルだったので、正直、食事は満足したものが取れないのかと期待はしていなかったのですが、幸いな事にそのホテルの近くに評判のレストランがあることをホテルに人に教えておらって訪れたのでした。
料理はありふれたイタリアンが中心と、地方旅行好きの自分にとってはまさにフィットしたお店。残念ながら人数の都合でリゾットが注文できなかったのですが、そのかわりにいただいたゴルゴンゾーラソースのニョッキも美味しかったです。なお、ここをランクインさせた最大の理由は、上で紹介したメインの牛肉です。あれはまた食べたいです。
「第2位:La Terrazza(クールマイヨール)」
到着初日、友人とともに訪れた地元で大評判のレストラン。事前に予約して置いたのですが、それが大正解、気がつくと満席でした。特徴としては地元の料理をボリュームいっぱいで出す点でしょう。おもいっきり地元の味を満喫できます。アオスタは食文化豊かであることを再認識しました。
やはり前菜のインパクトが強すぎてランクイン。パスタはリゾットを注文、またフォンデュもいただきました。
「第1位:La Piadineria(マントヴァ)」
文句なしの第一位です。マントヴァ旧市街の路地裏にある名店。トリップアドバイザーでも高評価のこちらのお店。雰囲気も非常に上品であり、料理も丁寧で美味しいかったです。家族でご経営とのこと。ここでいただいた自家製の生マカロニが絶品でした。そして、勧められたワインも。良い選択をしました。
今後もヨーロッパへ行くときは、地元の料理や味を中心に積極的に楽しんでいく予定です。