[highlight]ミディ・ピレネーこそフランス![/highlight]というのは私の持論。
トゥールーズ・キャピトール管弦楽団来日されてました
2月の終わりから3月初頭にかけて、[highlight]トゥールーズ・キャピトール管弦楽団[/highlight]が来日していたとのこと。非常に素晴らしい公演だったと、聴きにいた私の友人たちが口をそろえて絶賛していました。twitter等を見る限りにおいても、とてもよい演奏会だったようです。
トゥールーズ好きにとってはとても嬉しい限りです。
今回こそ行きませんでしたが、私はこの管弦楽団の演奏会に2回行ったことがあります。1回目は東京のサントリーホールで、2回目は現地トゥールーズのHalle aux Grainsでした。
W杯フランス大会以来のトゥールーズ訪問その3 ? 美人指揮者とトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団 | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=9000
ちなみにそのときの指揮者さんがとても美人でしたね。また載せてしまおう(笑)。
非常にフランス的な音色のする大好きなオケの一つです。こちらの過去2回の公演も大満足のものでした。
そんな、トゥールーズ・キャピトール管弦楽団来日をきっかけに、ちょっとトゥールーズのことについて、書いてみようかなと思います。
トゥールーズはどこにあるの?
トゥールーズは、フランスのミディ・ピレネー地域圏(Midi-Pyrénées)の首府。
いわゆる[highlight]「オクシタニア(Occitània)」[/highlight]とその昔呼ばれたエリアの中心の街がトゥールーズとなります。こちらの紋章がとっても印象的。
参考 | 「オクシタニアの紋章」- フランスで最も美しい村巡り2013 番外編3- | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=8932
トゥールーズとの縁
僕はこれまでに合計3回、トゥールーズを訪れています。
最初に訪問したのは、1998年、ワールドカップ・フランス大会。この時は学生でした。この地で、日本がアルゼンチンとの初戦を行ったのでした。それを見に行ったわけです。
今でこそ当たり前のようにワールドカップに出場するようになった日本ですが、当時は初出場でした。そして、記憶にある方も多いかと思いますが、チケット問題に揺れに揺れた大会でもありました。出発前に成田空港で、旅行会社の方に「現地で完成予定の日本対アルゼンチンが見れなくなるかもしれないが、それでもよいという誓約書にサインすれば連れて行く」といわれましたからね。
僕の場合は、とある特殊事情により無料でフランスまで行けて観光できること、さらにトゥールーズでの日本戦以外にもパリでもう一試合(ドイツ対アメリカ)が見られる、という状況でもありましたので、全く意義を唱えることなく誓約書にサインし、フランスへと旅だったのでした。
それから15年後たった2013年、再訪の機会が訪れました。実はこの時は既にフランスの最も美しい村巡りのまっただ中で、後述しますが、フランスで、[highlight]最も「フランスの最も美しい村」がある[/highlight]ミディ・ピレネーの首府トゥールーズの側を何度も通過していたんですよね。それでも、美しい村巡りを優先するあまり、この街を訪れはしなかったんです。
しかし、たまたまこの美しい村巡りの道中で知り合った友人夫婦が、トゥールーズに滞在すると伺ったので、会いに行こうと日程を調整し、再訪が実現したのです。この時はトゥールーズに1泊。
- W杯フランス大会以来15年ぶりのトゥールーズ訪問 その1 | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=8997
- W杯フランス大会以来15年ぶりのトゥールーズ訪問 その2 | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=8999
- W杯フランス大会以来のトゥールーズ訪問その3 ? 美人指揮者とトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団 | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=9000
そして、その翌年、つまり去年ですが、3回目の訪問は私の家族、そして妻の家族、計9名での訪問となりました。私と妻が式を挙げる関係です。挙式会場はずっとイタリアよりの場所ですが、私がどうしてもこの思い出の地にみんなを招待したかったので、わがままを通していただきました。この時は3泊しました。
トゥールーズはどんな街?
はっきり言いまして、地方都市ですし、そんなに観光どころが多いわけではありません。街中で見るところはせいぜい印象的なキャピトール広場、サンセルナン教会、あとは街を歩く程度でしょうか。あとは郊外になりますが、エアバスの工場見学くらいでしょうか。
しかし、
- 近くに観光資源が豊富
- フレンチのルーツ、ここにあり
- 美しい村の宝庫!
といったメリットがあります。おっと、もちろんトゥールーズキャピトール管弦楽団も良いですけとね。
以下、順を追って説明していきます。
近くに観光資源が豊富
これ、逆に言えばトゥールーズに滞在しにくい所以にもなっていますが。
まずは[highlight]「カルカソンヌ」[/highlight]でしょう!フランスが誇る世界遺産。中世の趣を感じたいなら絶対にここでしょう。フランスでも大人気の観光エリアです。カードゲームにもなっていますね。
トゥールーズからは電車で一時間程度です。電車の頻度も多いので安心。トゥールーズから訪れる人も多いから、多少迷ってもなんとかなると思います。
続いてはアルビ。ここも2013年に世界遺産になりましたね。近いです。そして、カストルもおすすめ。トゥールーズ・ロートレック美術館、ゴヤ美術館などアート好きには見逃せないスポットが豊富。トゥールーズ市内ではないですけれど(笑)。
地図を見てもお分かりの通り、アルビもカストルも共にトゥールーズをハブにすると行きやすいんですよね。
またトゥールーズからボルドーに抜ける、あるいはボルドーからトゥールーズに、といったルートもおすすめ。ボルドーはとっても素敵な街だけど、周りに観光資源少ないから、ボルドー訪れる場合はトゥールーズ経由がとてもおすすめ。もっともちょっと旅慣れてないと居心地悪いかもしれないですが…。
なお、トゥールーズ、実は世界遺産だったりします。[highlight]サン・ティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路[/highlight]上の街でもあるからです。
Lauzerte 20130513-_MG_9821 by Yuichiro Komata, on Flickr https://www.flickr.com/photos/yuukoma/9271152061
フランスだとサン・ジャック・ド・コンポステーラと読むのでしょうか。そして、この巡礼路上にあるいくつかのモニュメント、教会も世界遺産に登録されています。
ミディ・ピレネー地域圏は、まさにこの巡礼路上にあるため、この世界遺産に登録された小さいけれど歴史ある建造物が数多く存在します。後述する「フランスの最も美しい村」に登録されている村も、時折この巡礼路上の街として、その村の教会などがこの世界遺産に含まれています。
ということで、ルート上の位置しているトゥールーズにも、同様にこの世界遺産の一部に含まれている建造物があります。それは、キャピトル広場から徒歩5分くらいに位置する「サン=セルナン大寺院」です。
フレンチのルーツ、ここにあり
ミディ・ピレネーといえば、食の宝庫といっても過言ではないはず。そして、実はよく知られるフレンチの王道ともいえるメニューの多くが、ここミディ・ピレネーが発祥だったりします。どちらかというと、[highlight]がっつり系・こってり系[/highlight]が多いのも特徴。体にはあまり良くないかも…。
もっとも代表的なものは、[highlight]「鴨のコンフィ」[/highlight]でしょうか。
都内ローブリューにて | 10年ぶりのLAUBURU ローブリュー バスク地方の豚肉料理 my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=9020より
ちなみに写真は現地で撮ったものではなく、都内のレストラン「ローブリュー」さんでいただいた時に撮ったもの。おすすめのレストランなので是非どうぞ。
続いては[highlight]「カスレ」[/highlight]、これもミディ・ピレネーの名産物。隣の地域圏「ラングドック・ルーション」でもポピュラーです。
ミネルヴにて | Minerve(ミネルヴ)- フランスで最も美しい村巡り2012 No.22 – | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=8483
定番のトッピングは、鴨のコンフィですが、大きなソーセージである場合も。これはトゥールーズ風ソーセージ、ミディ・ピレネーエリアで時折見かけるソーセージです。
カルカッソンヌにて | 世界遺産 歴史的城塞都市カルカソンヌ ? 2013 France – | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=8995
このあたりの田舎を旅していると、カスレ遭遇率は非常に高いです。
そして、比較的このエリアを旅行してよく見かけて食べる機会が多いものが、[highlight]「砂肝のコンフィ」[/highlight]です。よくサラダのトッピングとして一緒に出されるケースが多かったです。これまた美味。
それぞれ、カルカソンヌ、オーシュでいただいたもの。
もちろんワインも美味しくいただけます。安いです。どちらかというと両隣の地域圏「アキテーヌ」「ラングドック・ルーション」産のものが多いですが、言っても同じ「オクシタニア」ですから、地元では気軽に手に入るといえます。
ちなみに[highlight]「フォアグラ」[/highlight]もこの南西エリアの特産物。
オートフォールにて | オートフォール城(Château de Hautefort)城下町のオーベルジュに泊まる | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?p=9024
アキテーヌ地域圏のドルドーニュ地方、ペリグーやサルラ付近が最も有名ですが、ミディ・ピレネーと隣接しているエリアですので、ミディ・ピレネー地方のいたるところで、フォアグラ料理を食べることができます。日本で食べるものよりもクセは少なく、食べやすい、そしてボリュームが多い、という印象があります。おみやげとしてもよく売られています。
その他、世界三大ブルーチーズの一つでもある「ロックフォール」も、ミディ・ピレネー地域圏の名産物。直接たべるときもあるし、溶かしてソースとして利用することも。これもまた絶妙。
と、このように、ミディ・ピレネーは、非常にフレンチではお馴染みの食材、メニューの原産地でもあるのです。
美しい村の宝庫!
そして、最後はこの話題。やはり、ダントツの多さを誇る美しい村々。[highlight]全156箇所のうち31の村がこのエリアに存在[/highlight]。そして、これこそミディ・ピレネー最大の魅力だと思っています。
Midi-Pyrénées(ミディ・ピレネー) | my lifelog yuu-koma.jp http://www.yuu-koma.jp/?region=midi-pyrenees
このエリアに惚れ込んだのは、言うまでもなく美しい村巡りのおかげ。どうしても、フランスというとパリ、ロワール、プロヴァンス・コートダジュールの印象が強いのですが、古き良き中世フランスのルーツを求めるのであれば、ミディ・ピレネーは絶対に外せないエリアだと思います。交通事情が確かに宜しくない、見どころが集中していないという欠点もありますが、そこさえ乗り越えれば、また新しいフランスの魅力を満喫できるはずです。
ぜひぜひ、南西エリアを!