北イタリア旅行2015年9月 第6回:ヴェネト州の街巡り「ヴィツェンツァとヴェローナ」

北イタリア旅行2015年9月
北イタリア旅行2015年9月

日時:2015年9月23日

「Google Timelineによる軌跡」

雨の中の移動

この日は事前の天気予報通り朝から雨。ドロミテ観光を1日前倒しにして正解でした。この日は街をゆっくり歩くプランを選択。街中であれば傘は必要ですが、建物の中に入ったりあるいはお店に入ったりすればよいので、雨でも十分観光ができます。また、雨の日の写真も味が出るもの。

まずはヴィツェンツァ郊外にあるパッラーディオのヴィッラを目指します。ベッルーノのホテルをチェックアウト、路駐していたクルマに戻りいざ出発です。今いるベッルーノからはベネツィア方向に高速で南下。その後、進路を西に、パドヴァ方面を目指します。反対側東側のヴェネツィア方向が腫れている一方、これから向かうパドヴァ方向には厚い雲が…。大丈夫か。

代表的なパッラーディオのヴィッラ「ラ・ロトンダ」

この日最初に向かったのは、ヴィツェンツァという街の郊外にあるヴィッラ「ラ・ロトンダ」。このヴィッラとこの後行く予定のヴィツェンツァを語る上で重要な人物は「アンドレーア・パッラーディオ(Andrea Palladio)」。16世紀、ルネサンス期に活躍したパドヴァ生まれの建築家。後世の建築にも影響を及ぼしたという偉大な人物だそうです。

※このプレート写真はこの後紹介するオリンピコ劇場で撮影したものです。

彼の建築は、ヴィツェンツァを中心に数多く残されており、これらは現在では世界文化遺産に登録されています。

ヴィッラ「ラ・ロトンダ」は、そのパッラーディオ建築の中でも代表的なもの。

彼の建築したヴィッラは、ヴェネト州に点在していますが、その多くは個人所有だったり、あるいは見学できる曜日が限定されている、事前予約が必要だったりと制限が多いです。通常はヴィツェンツァやパドヴァからツアーで巡るようです。ただし、複数のヴィッラを巡るので一日がかりになります。

このラ・ロトンダも水曜日と土曜日しか内部を見ることができませんが、たまたまこの日は水曜日ということで内部見学が可能でした。ただし、内部は写真撮影禁止。これは残念でしたが、美しい内装を満喫できました。しかし、庭園や建物の外観は写真撮影OKでした。入場料は10ユーロ。

なお、ここには駐車場がありませんでした。路駐も非常に厳しい状況。しかし、幸い近くのカフェの駐車場がしっかりとしており、そこに停めることができました。それでもやっぱり縦列駐車の世界。

無料のようでしたが、それはそれで申し訳ないので、帰りにしっかりとコーヒーをいただいて帰りました。美味しかったです。

ヴィツェンツァの街へ

続いてヴィツェンツァへ。ここもパッラーディオ建築が数多く残る街。ヴィッラ「ラ・ロトンダ」からクルマで10分ほどで街の中心に到着。旧市街入り口、オリンピコ劇場側に、よさげな公共駐車場を発見。そこに駐車してまずは街の中央広場を目指します。

まずは中央広場で、バシリカ・パッラーディアーナを鑑賞。したかったのですが、なにやら中国の現代アートの展覧会の関係で内部が見ることができないなどなど言われてしまい、街の中心部では街歩き以外ほとんど観光ができませんでした。残念過ぎる。

よって広場を散策する程度しかできませんでした。

さらに時間帯が悪いのか、またここにもシエスタの習慣があるようで教会などは午後4時過ぎまで閉まっているようです。

しかし、オリンピコ劇場のみ内部に入ることができました。ここが大変美しかった!

まずは入り口付近の様子。

そして入り口でチケットを買って内部へ。その劇場内は小柄ながらも伝統と芸術性を感じる美しさに満ちあふれていました。

ちなみにこちらもパッラーディオの設計、16世紀後半に建てられたものだとか。そして、現在でも1600年ころのオペラが上映されています。デザインは古代エジプトの街テーベを模したものだそうです。舞台中央と両サイドの奥域にある舞台は、視覚的に遠近法を強調し舞台を大きくより奥深く見せる構造になっています。

客席は150人程度の収容。オペラ座ですので舞台と客席の間にオーケストラピットがあります。

結局ゆっくりと見れたのはオリンピコ劇場だけでした。この街もマントヴァ同様、もう一度訪れたいところです。さらに、パッラーディオのヴィッラもまだまだあるので、そちらと合わせて計画したいです。さらに近くのパドヴァも。まだまだイタリアは広くて見るところが多いです。

待ち焦がれたヴェローナへ

わずかなヴィツェンツァ観光、続いて目指したのはヴェローナです。ヴィツェンツァから一時間ほど西に行ったところに位置しています。実は2008年にイタリアへ行った時に訪れる予定でしたが、その日はとても強い雨となってしまい観光を断念し別の場所を行かざるを得なかった悔しい思い出のある街。しかし、今回は晴れでこそありませんでしたが、曇、時折雨がぱらつくことがあるものの豪雨ではないので十分に観光ができそうです。

最寄りの高速出口から市内までは渋滞もあり15分から20分くらいかかったと思います。そこそこ遠いです。大都会だからか。ヴェローナはこの辺りの街の中では一番大きい街ですからね。ということで、きっと駐車場もしっかりしてそう、と思ったら予想通り、街の中心にあるアレーナ近くに幾つもの大きな公共駐車場があり、駐車に苦労することは全くありませんでした。駐車場台は高そうですけど(笑)。

駐車場をあとにして旧市街エリアへ向かいます。人が多くて画期的。こんなに大勢の人を見るのは空港以来、考えてみたらこの旅で訪れた中で一番大きな街ですね。

まずは近くにあるアレーナへ。夏季のオペラ上映でも有名な場所ですね。

今は上映はしていませんがなかに入ることができます。

こういう席はどんな方々が座っているのかな…。

続いて、ヴェローナといえばあの物語です。そう「ロミオとジュリエット」。ジュリエットの家があるそうなので、そちらに向かってみます。ジュリエットの家がある付近は、「エルベ広場」、「シニョーリ広場」といったヴェローナの正に中心の場所です。

そして、こちらがそのジュリエットの家。ちなみにこの話は実は何でしたっけ?(それどころか物語の内容自体あまり良くわかっていません…。)

なお、ロミオの家もあったのですが、これかな?ジュリエッタの家はあちこちに看板があるのに、ロミオの家はなんだかそれが全く無くちょっと寂しい感じでした。

続いてはエルベ広場のシンボル「ランベルティの塔」に登り、広場と街を一望してきました。エレベーターあるので楽ちんでした。高いところ万歳。

ヴェローナ観光中は雨が降ったり止んだり、しかし、さほど観光に苦労することはありませんでした。雨上がりの街もそれはそれで美しいものです。

まだまだ見どころはあるのですが、さくさくっといきたいので最後に「聖アナスタシア教会」へ。ここがなかなかよかった。外見こそ大したことはなく、さほど大きな規模の教会ではありませんでしたが、色合いや内部のデザインがとても気に入りました。ちなみに教会内はよい休憩スポットになります。トイレがあるとなおよいですけね。

ちなみにちょうど教会内でパイプオルガン伴奏で宗教歌を練習している女性がいました。声は素晴らしく素敵なのですが、よく音を外していたのがちょっと残念。オルガン伴奏のおじいさん先生にちょくちょく怒られていました。がんばってください。

その後、帰り際に再び戻ってきたエルベ広場に面するお店でワインを買って帰りました。地元の白ワインを。2本購入、帰国後楽しみです。

これにてヴェローナ観光は終了。限られた観光場所しか訪れていませんが、十分に満喫できました。

本日の宿「ベルガモ」へ

ヴェローナで一通り観光を終えた時点で午後5時。そろそろ宿泊地に向かう必要があります。この日の宿泊場所はベルガモにしました。場所はやっぱり旧市街でしょう。前日のベッルーノが安宿だったので、この日はちょっと贅沢に100ユーロを超えるアパルトマンを選択。1泊ではもったいないようなところです。ベルガモの街へはヴェローナからだと1時間くらいでつきます。

高速を降りてから丘の上にあるベルガモの旧市街へと向かいます。新市街側はこの旧市街を臨む丘の下にあります。このあたりはかなり近代的な雰囲気、そして渋滞していました。新市街の喧騒を抜けると城壁に囲まれた旧市街へ。一気にいい雰囲気になってきました。さあ果たして駐車場はあるのか。

幸いなことに、ホテルから徒歩1分もしない場所に駐車スペースを発見。

一見するとパーキングメーターらしきものがなかったのですが、どうやら係の人がいました。何時まで停めるのかを申告しその場で料金を支払いました。翌朝9時までと告げ8ユーロ支払いました。こういう係の人はいったいどこで待機しているのでしょう…。

さてアパルトマンを探さないと。しかし、アパルトマンがなかなか見つからないのです。ヨーロッパ旧市街のアパルトマンは確かに入り口が見つけづらい。Googleマップ上では確かにこの路地にあるはずなのだが…、住所が間違えているのか。結局、発見するまでには10分。夕暮れ時を過ぎてかなり寒くなったベルガモの街を10分ほどさまよってのことでした。Google先生はっていました、しかし、入り口がとても分かりづらかったです。

入り口のブザーを鳴らして内部へ。オーナーさんと軽く挨拶。

チェックインの手続きをして部屋へ。とっても素敵な部屋。なんだか一人ではもったいないくらい。でもよく眠れそうだ、このベッド。

部屋に荷物をおいた後、オーナーさんから鍵の開け方のレクチャーを受けました。鍵がいくつもあるのがいかにもアパルトマン。入り口ドアのものが2つ。中に入って中庭を通過後、宿泊部屋がある建物に入るための鍵が1つ、そして最後は自室の鍵、となります。多くて間違えそう。

レストラン失敗でした

さて、この日はヴェローナ市内でファーストフード的な食べ歩きできるピザを食べただけでお腹がとても空いていたので、贅沢したいと思い、オーナーさんにお願いして、ローカルフードを出す評判のお店を教えてもらいそこに行ったのですが、はっきり言って失敗でした。ちゃんと自分でトリップアドバイザー等で下調べしてから行けばよかった。

前菜も相変わらずのものを頼みましたが、これまで出てきたところよりもショボいし、

パスタのフェットチーネもまあ普通だし。

しかも、メイン(セコンド)も頼む気満々だったのに聞かれもしませんでしたので、パスタまで食べてそそくさと退散しました。あーあ、もったいないことをしました。ワインも1はい飲んだだけ。なぜ人気なのか謎です。確かに人はたくさんいました。そのせいもあるのか、店員さんの対応も遅く、感じよくありませんでした。なお、海外(ヨーロッパ)だと対応遅いのが当たり前、というのは都会に限る話。田舎では店員さんの対応は普通のスピード、都会並みに遅いことはそうありません

食事は残念でしたが、街はとてもきれい。[highlight]ベルガモ(ベルガマスク)で見る月に感激しつつ[/highlight]アパルトマンへ戻り、就寝。

明日は午前湖の街を観光、そしてコモ湖へと向かいます。旅も終盤。(続く)

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