Date and Time (Original) – 2024:09:29 10:50:53
2024年も行ってきました。フランスの最も美しい村巡り。もうほとんどアクセスないこのブログですが、フランスの最も美しい村巡りの記録だけはしっかりと残していこうと思います。
ここ数年の傾向として、毎年、数か所の村が新しくフランスの最も美しい村に新規追加されているように思います。昨年2023年8月以降、また新しく6箇所近くの村がメンバー入りを果たしました。村の場所は、いつものようにプロヴァンス、コートダジュール、ミディ=ピレネーが多めですが、サントル、ノルマンディーにも位置しています。今回の旅行では、南側にある新規追加した村を訪問してきました。ひとつ昨年すでにメンバー入りしていたけれども、近くを通過したものの見逃してしまった村も1つ見てきました。
さて、最初に紹介するのは、Saorge(サオルジュ)という村です。アルプ・マリティーヌ県にある村です。アルプ・マリティーヌ県といえば、県庁所在地はニース。その名前やニースのイメージとは裏腹に、村は険しいアルプスの山間深くに位置する村。アルプ・マリティーヌ県の村はかつていくつも訪れた経験がありますが、そのほとんどはこうした山間にあって、車での訪問はとても大変だった記憶しかありません。
このSaorge(サオルジュ)も例外ではありません。しかもニースからこの村に向かう場合、一旦高速でイタリアに入り、そこから北上し、その後再びフランス入りしたほうが行きやすい、というところでした。美しい村へ向かうとき、その国ではなく一旦その国を出てから再び戻るというケースはスイスの美しい村(イタリア語圏)で何回か行ったことがありますが、フランスの場合は、この旅を初めて今年で15年目を迎えましたが、それでも今回が初めてでした。そんなこともあって、やはり厳しい山道が待ち構えているのか、と思いましたが、予想以上に道は整備されており、そして道幅も広かったため、行きやすかったです。予想外だったのは、思った以上に交通量が多かったことくらいでしょうか。
村へは、主要県道から外れて片道1車線の狭いトンネルの道路などをくぐり抜けて到着することができました。駐車場はありましたが広くはなく、せいぜい10台程度停められるくらい。それでもまだ到着したのが午前10時ころだったせいでしょうか、問題なく停めることができました。9月末のニースは気温20度くらい、おそらくここ最近の温暖化の影響でしょうか、この村は標高1,000m近くあるところでしたが、15度程度で天気も良かったので、Tシャツに軽い長袖のカーディガンを羽織る程度で問題なく観光ができました。
さて村の歴史等はいつものように後述するとして、全体的な雰囲気を述べてみますと、まず駐車場からすぐのところに小さめの街の中央広場がありました。村の役場もこの広場に面しています。広場には小さなお土産屋とカフェ、おそらくレストランもあるところが1軒ありました。パっと見た限りでは宿泊施設は見当たりませんでした。思ったよりも広場を含め村には観光客がいたとは思いますが、それでもせいぜい自分を含めて10名程度だったと思います。まだフランスの最も美しい村に加盟してから間もないこともあるでしょう、そんなに賑わっているふうには見えなかったです。でもそれが初期の頃、15年前に初めてフランスの最も美しい村巡りをしたときの雰囲気に似ていて、なんとなく懐かしい感じがしました。正直、そこまで感銘を受けるような美しさはなかったですが、こうした懐かしい雰囲気を味わえたことは嬉しかったです。
村の詳しい説明は以下を参考にしてください。
サオルジュ(Saorge)は、フランス南東部のアルプ=マリティーム県に位置する美しい村で、イタリア国境に近いロワ谷にあります。険しい山腹に佇むこの村は、周囲の山々や谷を見渡す美しい景色を提供しています。狭く曲がりくねった石造りの家々が並ぶ独特の建築スタイルが中世の魅力を醸し出し、昨年「フランスで最も美しい村々のひとつ」に認定されました。
以下はサオルジュの主な特徴です:
- 中世の建築: サオルジュの旧市街は、狭く曲がりくねった通りや石造りのファサード、絵のように美しい小道が特徴です。家々は丘の斜面に沿って段々に建てられており、ユニークで重なり合った外観を作り出しています。多くの建物は15世紀から16世紀に遡り、中世とバロック様式が混在しています。
- サオルジュ修道院: 村の象徴的なランドマークの一つが、17世紀に建てられた旧フランシスコ会修道院の「サオルジュ修道院(Monastère de Saorge)」です。平和な回廊、美しいフレスコ画、そして谷を見渡す静かな場所で知られています。現在は文化センターおよびアーティストのレジデンスとして利用されています。
- ロワ谷: この村はロワ谷に位置し、険しい山々、豊かな緑、そしてロワ川を含むドラマチックな風景で知られています。この自然の環境は、ハイキングやアウトドア活動のための人気スポットとなっています。
- 文化遺産: サオルジュは、フランスとイタリアの影響を受けた豊かな文化遺産を持っています。伝統的な建築が保存されており、村の歴史、文化、宗教的伝統を祝う地元の祭りが開催されています。
- イタリアへの近さ: イタリア国境に近い位置にあるため、サオルジュにはフランスとイタリアの文化的要素が混在しています。料理、建築、地元の方言にもその影響が見られ、この融合が訪れる人々にとっての魅力となっています。
フランスで最も美しい村々のひとつに認定されたことで、サオルジュの歴史的な重要性、保存状態の良い建築、そして壮大な自然環境が強調されています。フレンチ・リヴィエラの喧騒から離れ、中世の雰囲気に浸りたい人々にとって、サオルジュは隠れた宝石のような存在です。