キュレーションって?
IT、ネット系ではやりの話題はとりあえずかじっとけがモットーな私。
昨年下半期あたりから少し耳にするようになった”キュレーション”ということば、いろんな場面で聞かれるようになりました。日経新聞でも取りあげられています。
キュレーション 王者グーグルを追う人力の新興勢力:日本経済新聞
http://t.co/0pgT4LYキュレーション・ジャーナリズムとは何か | 佐々木俊尚公式サイト
キュレーション・ジャーナリズムとは何か | 佐々木俊尚公式サイト誰をフォローするかで決まるソーシャルな情報キュレーション | Lifehacking.jp
誰をフォローするかで決まるソーシャルな情報キュレーションツイッターの力は「誰にフォローしてもらうか」ではなくて「誰をフォローするか」で決まります。 このことは何度かこのブログでも取り上げましたが、強
本も出ていますよ。
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
佐々木 俊尚
僕は、「キュレーションの時代 – 佐々木俊尚 | ブクログのパブー」から電子書籍版を購入。iTunesに取り込みiPhoneで読んでいます。
対Google
なんといっても面白いのは「対Google」という概念でしょうか。
日経の記事にわかりやすく書いてありますが、これまでのインターネットでの情報の集め方のスタンスはGoogle的、つまりは検索を駆使して膨大な情報のなかから自分が必要なものをピックアップする、そんな方法だったわけです。
しかし、昨今あまりにも情報が多くなりすぎてしまい、もはや検索だけでは対応できなくなってきているのではないか、ということです。
その言語の定義はともかくとして、少なくともこのままでは情報がありすぎてにっちもさっちもいかなくなってきているのは事実だと思います。
情報の2次スクリーニング:「記憶」の効率化
そうは言ってもなんとなく抽象的で分かりにく”キュレーション”、僕は狭い捉え方ではありますがその根底のひとつには、「情報の2次スクリーニング(あるいは2次以上)」があるのではないかと考えています。少なくとも”誰かが行っているスクリーニング”を選択しているわけですからそれほど見当はずれな考え方ではないかと思います。
その概念の根底には、効率ももちろんですがいかに労力を使わずに「記憶にとどめておくのか」ということがある気がします。従って自分の裁量で2回、場合によっては3回以上スクリーニングを行うことによって、記憶に留まる可能性、確率を高めることができるのではないでしょうか。
「取得」だけでなく「記憶」の効率を高めるということと言うこともでできますね。
キュレーション時代の備え その1:Google Reader再活用
そんな自分にとって、”キュレーション”を意識した情報受信術で最初にとりかかるべきものは、何と言ってもRSSリーダーの整理でしょう。
最近このRSSリーダーというものの限界を強く感じています。僕はGoogleリーダーを利用しているのですが、常に未読記事が1,000件以上になっている登録フィードは珍しくありません。
未読が多いなら整理・フィード登録をなくせばいい、と思われるかもしれませんが、決してそんな単純な話ではないです。大事なのは、何千という未読の中のほんのわずかなものをいかに拾っていくかであるわけですから、未読がおおいからといってすべての情報を削るという選択肢は賢いとはいえません。
周りくどいので結論から言いますと、手始めに「(一般の)フィードとまとめサイトのフィードを併用」することで情報取得効率をあげようと考えています。
具体例としては、twitterで多く呟かれた、リンクされたサイトをまとめるこちらのサイトをフィード登録しています。
Twitty (ツイッティー) – Twitterで話題のサイトをランキング
http://twitty.jp/
上記図のフィードにも若干含まれている「はてなブックマーク」これも合わせて使っています。
このフィードには結構自分が登録しているものもありますが、仮に自分の登録フィードで気がつかなかったとしても、こちらのまとめサイトのフィードをあわせ見ることでより自分の目にとめやすくなるわけです。
この例では「まとめサイト」の活用を紹介しましたが、別にまとめサイトでなくてもこうした「自分の関心+α」の情報を発信しているものであれば何でもいいかと思います。ただ大事なのはあくまでもある特定のひとつのブログのフィード登録ではないこと。それでは単なるRSSフィードの活用に過ぎないからです。
「自分の関心+α」、このプラスアルファを如何に拾うのかがポイントとなってくる、そう考えています。
キュレーション時代の備え その2:Google Reader, twitter, Evernoteの連携
これ実はもう1年以上活用しています。
twitterで僕をフォローしてくださってる方は、こういうつぶやくをよく見かけると思います。
まさにこれも”キュレーション”のひとつだと考えています。
これについては以前日記で書いたこともあります。
記憶整理術 発展途上なり | my lifelog yuu-koma.jp
http://t.co/pNZNL7q
中でも最大のポイントは「Reader2Twitter」の活用。
すぐ下で述べますがこのオプション部分の「@myEN」が大事です。
Reader2Twitterの詳細はこちらを。
Google リーダーで共有するとTwitterへ自動投稿してくれる「Reader2Twitter」 ? WEBマーケティング ブログ
これにさらにEvernote側の設定もしておきます。
こうすることで、
Google Readerで気になった記事にコメント(ノート)
↓
@myENリプライでtwitterに投稿
↓
Evernoteにアップロード
という一連の作業を一気に行うことができます。これはかなりの回数のスクリーニングを行っているので、より記憶が残りやすいです。ただ残念なことに今のところEvernote側の整理方法がまだ確立していないのでこれはなんとかしたいと思っています。
キュレーション時代の備え その3:facebookページの活用
最後に最近急激にユーザーが増えつつあるこちら。アカウント自体はtwitterよりも早く取得していたのですが、活用するようになったのは今年から。例の映画の影響大きいです。
facebookページ(旧ファンページ)の説明はおいといて、これはどちらかというとこれまで説明してきたスクリーニングとはまた違った概念ではないかと思っています。
とりあえず使ってすごいなあと思ったのが、「いいね!」なんですよ。なにがいいかというと、グローバルでどれだけの関心を集めているのかが数字でわかる。
Google Readerでも人気ブログがどの程度の人に登録されているのかわかりますが、facebookの「いいね!」は気軽に押せますからフィード登録よりも圧倒的な普及力があるわけです。
言い換えるとこの「いいね!」の数もひとつのスクリーニングの結果なんですよね。
今までのスクリーニングと違うのは、このfacebookページの場合、1次スクリーニングそのものを「誰か」がやってくれている、そう「いいね!」を押した世界中のfacebookユーザーなわけです。そういう意味では、上で紹介したtwitterで呟かれているものをまとめたサイトに近いともいえなくもないですが、そうはいっても又違う性質のものだともいえます。
それから”キュレーション”という考えと少々脱線しますが、企業の公式facebookページの活用のされ方もとても興味深いです。自分の趣味で「いいね!」した欧州車の公式ページは更新頻度もそこそこあって単なるRSSフィードでは得にくい情報も取得できます。自動車ではないですが、先日のいわゆる「プレステ携帯」の話題もSony Ericssonのfacebookで最初に情報取得しました。
いずれにしても新しいネット情報術の概念を提供していることには間違いないでしょう。
この気軽さが物凄いパワーなんだなということを最近ひしひしと感じます。なるほどfacebookは素晴らしいかもしれない。
まとめ
久しぶりの長い日記となりました。自分なりになるべく具体的にキュレーションの時代の備え方について書いてみたつもりです。まだまだ発展途上な概念ではありますが、いずれにしても情報収集術は仕事面においてもプライベートにおいても、ますます重要になってくるかと思います。動向に注目していきたいです。
また、あまり強く意識する必要はないとはいえ、自分もできれば情報を取得するだけでなく、発信側にもなりたいなあという思いもあります。
そのためにも自分なりのキュレーションに対する接し方、考え方に磨きをかけていきたいと考えています。