2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」 1-12章:ドーヴィルの海岸での印象派フェスティバル「ジャック・エミーユ・ブランシュ」

2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」
2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」

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フランスを代表する高級リゾート地へ

ノルマンディ地域圏カルヴァドス県にあるこのドーヴィルは、別名「ノルマンディ海岸の女王」とも呼ばれるなど、高級ホテルやカジノが軒を連ねるフランスでも有数の高級リゾート地です。貧乏旅行とまでは言わないまでも、普通のサラリーマン観光客の僕がこの街を訪れた理由は、ここでも小規模ながら印象派フェスティバル関連のイベントが行われていたからです。

前泊地カーンからクルマでおよそ1時間位で到着。高速メインでしたから比較楽ではありました。ドーヴィルの中心地に入ると、そこはなんとなくモナコっぽい雰囲気。いかにもって感じのホテル、街中のロン・ポワンもなんだかゴージャスでした。

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とりあえず会場の近くであろう場所が思いっきりビーチ側だったので、ビーチ利用客が使用するビーチに隣接した駐車場に入ることにしました。

開催場所探しにビーチをさまよう

しかし、オフィシャルサイトによると、会場の住所が以下のようになっていたのですが、

Le Point de Vue

Boulevard de la Mer

14800

Deauville

02 31 14 40 00

Googleマップで示す位置に全く展覧会を開催していそうなところがまったくないのです。周辺を30分程度さまよって探したものの、案内看板すら見つけることができませんでした。場所が違うのかもしれない、またこの日はこのあとに3つの会場(街)へ行き、夕方には妻を迎えにシャルル・ド・ゴール空港へ行かなければならなかったので、ここであまり時間をかけたくない。

とはいえただビーチのあたりを散歩するのは楽しかったです。結構広いです。

利用に関する注意書き。お酒はダメみたいですね。日本でも禁止したほうがいいかも。

パラソルがいくつか点在していますが、どうやら有料みたいです。

ビーチにいわゆる海の家みたいなところがあって、そこで申し込むようです。人がたくさん並んでいるのでここで申し込むのでしょうか。

なおこのパラソルの光景については、フェルナン・レジェもモチーフにしたみたいですね。という説明書きがされた看板を発見。多くの印象派そしてそれ以降の画家もこの地をよく訪れていたそうです。

帰ろうと思ったその時、開催場所「ル・ポワン・ド・ヴュー」を発見

このような感じでビーチ沿いをあるきつつ、時折ショップに入って、駐車料金の自動支払機はどこかと聴いて回ったところ、ようやく駐車場の精算はビーチの東側の方にあるという情報をゲット。その場所と思われるところまで歩いていったところ、こんな建物を発見。

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確かに公式サイトにも書いてあったように「LE POINT DE VUE」とある。どうやらここが会場のようです。うーんGoogle Mapsではここまでは表示されなかった…。

駐車場の精算機の直ぐ近くだったのが幸いしました。とりあえずそこまでクルマを移動させてから中に入りました。拝観客は僕だけでした。ちょうど開館したばかりだったせいもあるでしょう。恐る恐る中へ入るとフランス語で展覧会を見に来たのか、と聞かれて、はいと答え、ル・アーブルで購入したノルマンディ印象派フェスティバルの例の割引パスを提示して割引料金で中に入ることができました。

数々の芸術家の肖像画を描いたブランシュの小さな個展

ジャック・エミール・ブランシュは、ベルエポック時代の肖像画家。ルーアン美術館の支援もあり、多くのその時代の芸術家と交流を持つことができたそうです。彼の交友関係はとても幅広くて有名だったそうです。だからこそ肖像画が多いのでしょう。現在でも多くの有名人の肖像画がルーアンの美術館に残されているとのことです。

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ドーヴィルとの関係ですが、彼が初めてこの地を訪れたのは1891年の夏のこと、それ以来ドーヴィルを含むこの辺りの保養地に魅せられて、その後の1896年から1901年の間、この地に住むことになり、ここで創作活動を行なっていたようです。1902年からはセーヌマリティーヌに移り住み、今回の展覧会で見ることができるコクトーやストラヴィンスキーの肖像画は、この頃に描かれたということです。

こちらが、ジャン・コクトーの肖像画、

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そして、一番印象に残ったのは、イーゴル・ストラヴィンスキーの肖像画。

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ブランシュは、ディアギレフと親交があり、ストラヴィンスキーと出会ったのもまだ駆け出し中の頃だったようです。

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会場にはヘッドホンを通して「春の祭典(Le sacre du printemps)」が聴けましたが、流れていたのはペトルーシュカでした(笑)。ブーレーズ指揮クリーブランド響の3大バレエ曲のCDでも流れていたのでしょう。

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「女性の画家たち」というさらに小さなイベントもありました

さてこのドーヴィル海岸ではもう一つ印象派フェスティバル関連のイベントがありました。しかし、これもまたなかなか見つけづらかったです。なんと、砂浜にあるレストランやショップがある一角にありました。

Elles : femmes peintres :Portraits de femmes peintres impressionnistes par une femme peintre contemporaine

ここはシャワールームのようでどうやら有料の施設(入り口で料金を払うしくみ)みたいだったので中には入れませんでしたが、そとからその様子を伺うことはできました。絵ではないようです。

はじめは会場が見つからず諦めかけていましたが、気がつけばドーヴィルの海岸を満喫できてしまいました。次はオンフルールに向かいます。もちろん印象派フェスティバルが目的です。(続く)

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