2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」 2-4章:ジュラ県アルボワのミシュラン2つ星オーベルジュ「Maison Jeunet」

2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」
2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」

訪問日時:2016年7月21日

ブルゴーニュからフランシュ・コンテへ

グルメの旅、ミシュランガイド掲載レストラン行脚の旅も4日目を迎えました。本日の目的地は「アルボワ」の街にあるミシュラン2つ星オーベルジュ[highlight]「Maison Jeunet」[/highlight]です。

予約はホテルのサイトから直接行いました。フランス語でのやりとりとなりましたが、レストランの予約も同時にできるので非常に便利でした。Booking.comといったポータルサイトなどでは予約できないようでした。

オーベルジュのサイト:http://www.maison-jeunet.com/fr/

地理はこのあたり。ジュラ家はスイスと接している県です。ディジョンまたはブザンソンからクルマで1時間ちょっとの距離です。

このあたりはジュラ県というところ。ブルゴーニュのすぐ隣の地域圏フランシュ・コンテ地域圏に属しています。ブルゴーニュの南東側です。ジュラ県といえばワインやチーズの名産地としても有名。さらに良質(当サイト比)なフランスの最も美しい村も多く存在しているエリアでもあります。

ワイン畑に囲まれてのドライブ

アルボワに近づくに連れて周りにはブドウ畑が多くなってきました。なだらかな丘陵地帯一面に広がっているぶどう畑の光景は見事でした。

道路がとてもきれいですね。フランスは地方の道でもよく舗装されていて走りやすいです。

遠くの方に高い教会の塔がかすかに見えてきました。どうやらあのあたりがアルボワの街のようです。

アルボワの街へ到着、オーベルジュがなかなか見つからず…

そして夕方6時ころに目的地のアルボワへ到着。しかしナビ(Google Map)で示したところにオーベルジュらしきものが見当たりませんでした。まあそんなに大きな街ではないので、たとえ小回りの効かないクルマであっても適当に街を徘徊していればすぐに見つかるだろう、と思ったものの、予想以上に手こずってしまいました。小さい街ですが意外と交通量が多くて。

結局、オーベルジュは街の大きな通りに思いっきり面していたところにありました。駐車場がオーベルジュの前にあるわけではないので、一旦この大通りに停車して妻にレセプションへと向かってもらいました。こういうときは2人いると助かりますね。

そしてホテルの方に駐車場の場所を教えてもらいました。ただし、駐車場はこのオーベルジュから少し離れたところにあったので、彼を助手席に乗せて案内してもらうことになりました。

駐車場は、一回通りを渡り路地裏へ入り、50mほど進んだところにある小さめなガレージだそうで、これがとても狭い!ですが幸い借りていたクルマはコンパクトタイプだったので、私の運転技術でもどうにか駐車することが出来ました。

まずは部屋にチェックイン

クルマをガレージに停めてからチェックイン。とても丁寧な対応でした。建物はいかにもヨーロッパ的な石造りの2階建てでした。エレベーターはありませんでしたが、連日クルマで移動する我々は、基本的に必要なものだけをホテルに持ち込めばいいので軽めの荷物ですみます。しかも夏なのでより荷物は少なめ。ということでエレベーターなしでも問題にはなりません。

お部屋に到着するとこのような素敵な歓迎を受けました。マカロンがものすごく美味しかったです。が夕食前なのでひとつだけにしておきました。

ちなみに部屋自体は至って普通のヨーロッパ風、宿泊費自体はさほど高くありませんでした。

大充実のメニュー

こちらのレストランのシェフは「スティーヴン・ネッサン(Steven Naessens)」さんという方。ベルギーのブルージュ出身のシェフ、まだ35歳というとても若いシェフです。

店内は過剰な装飾はなくとてもシンプルな白を主体としたインテリアでした。でも天井は高くとても広く感じました。テーブルの数は大小含めて全部で10程度でした。

やはり有名で人気のレストランのようです。この日も予約でいっぱいだったようです。ほとんど満席だったと思います。宿泊客よりもむしろレストランのみを利用するお客さんが多かったように思いました。

さて、我々はいつものようにアペリティフをいただきながらメニューを選びました。

この日も大充実のフルコース、右のコース「8番目の罪(Le 8ème Péché)」を選んでみました。訳合ってるかな?今回で一番の贅沢となってしまいました。確かにこの日はランチを満足に取る時間がなかったこともあり、お腹が空いていたこともあり、がっつりと食べたかったからかもしれません。

とにかく9品と大変多いです!順番に写真付きでご紹介します。

1品目:Araignée de Mer en émiettée à la Cardamome, Côtes de Blettes au Citron et Emulsion Corail

訳すと「ケアシガニ、カルダモン(スパイスの一種)で味付けしたもの、よく熟したレモンと乳化させたホタテ貝のソースとともに」となるでしょうか。正直すごい山の中なのに蟹が出てきてびっくりですが、全く臭みもなくレモンの爽やかな香りと味わいとよい調和がとれていました。

2品目:Navets Nouveaux et Truffe d’Été Tuber Aestivum, Croute Briochée à la Sauge, Huile Aromatique aux Amandes Fraiches

かぶと「Tuber Aestivum」という種類の夏トリュフ、ブルゴーニュで採れるトリュフだそうです。ごめんなさい、詳細な味わいだったかは忘れてしまいましたが、程よい香りであまりクセのない味わいだったとは思います。

3品目: Foie Gras de Canard et Origan, Royale de champignon, Lard Cul Noir et Chou Rave

続いてはフォアグラが出てきました。写真左下がフォアグラです。付け合せは、ロイヤル・シャンピニオンというきのこ、これは左上に写っているものです。そして上に写っているのはなんだったでしょう?思い出せません。メニューから解読するにカブ(Rave)のシュー?あるいはCul Noirという豚のラードでつくったなにか?

さてフォアグラの焼き加減はさすが(いやものすごいな)と思いましたが、フォアグラの素材自体はやはり本場のペリゴール(ドルドーニュ)でいただいたもののほうがずっとよかったように思います。鮮度などが違うのでしょうかね。

4品目: Dos de Féra et Basilic, Haricots Rouges et Févettes, Émulsion d’Herbes

4品目はFéra というレマン湖で採れる魚を使った料理。もしかして昔レマン湖沿いにあるフランスの最も美しい村「Yvoire(イヴォワール)」に行ったときにも食べたかも。そういえばジュラ県はスイスと接していてレマン湖も近いといえば近いですね。それでも峠を超えないといけませんが。

それにしても美しい逸品。フレンチのお魚料理もほんとに美味しいです。鮮度もいいしそしてなによりも火加減が絶妙。これぞプロの技。

5品目: Queue de Homard de Bretagne et Berce, Betterave Rouge Glacée aux Agrumes

メインはいったいいつくるのか、5品目はオマール海老がきました。お魚料理のメイン2品目でしょうか。

ブルターニュ産だそうです。すごく美味しいですが地方料理って感じではないですね。Berceはハナウドといってセリ科の植物だそうです。この上に乗っている緑の草がそうなのでしょうか。ハーブなのでしょうね。ロワールのレストランでもディジョンのレストランでも思いましたが、今回訪れたレストランでは、ハーブ系の香りを駆使しているのがとても印象に残っています。

6品目: Entrecôte de Boeuf de Charolles et Armoise, Farcie de Chou Cabu à la Tête de Veau et Jus au Vin Rouge

そしていよいよ、やっと?お肉料理が登場しました。シャロル産牛肉のアントルコート。フランスのビフテキですね。ちなみにアントルコートとはフィレの反対側の部位ということで、コントル・フィレ(contre-filet)とも呼ばれるようです。とても贅沢な一品。なおアルモワーズ(Armoise)とはいわゆるよもぎ、シューカブ(Chou Cabu)はキャベツ、そしてソースはフォンドボーと赤ワインのソースでした。

7品目: Émulsion de Cancoillotte et Vin Jaune

これにてメインは終了です。デセールの前にきたのは、「カンコワロット(Cancoillotte)」というフランシュ・コンテ地方のフロマージュなのだそうです。とてもさっぱりしていたいのでフロマージュのような感じはしませんでした。正直どういう風味だったか覚えていません。時間がたつとどうしようもありません。その場でしっかりとメモを残さなければ。

8品目: Abricots Pochés au Sirop de Verveine

デセールはこの日も2品でした。最初のデセールはアプリコット。Pochésとは茹でたもの、という意味です。ヴェルヴェーヌという花のシロップが添えてあります。

9品目: Duo de Chocolat Macaé et Thé Noir

そして最後はショコラのオンパレードでした。わあいチョコレート大好き。仕上げ方が職人芸で美しすぎます。

最後のカフェ

最後の締めのカフェもご覧の通り豪華でした。どうして2品ものデセールが出てきているのに、なおこうした小菓子を出してくるのでしょう。この国は。美味しかったです。

ワインはジュラ産のもの

ちなみにワインですが、ジュラ産のものを適当に頼みました。正直どのドメーヌなのか等はわかりませんでしたが、どうやらこのきつねのエチケットはまさにアルボワ産のものみたいです。

ネットなどでいろいろ調べたところこちらのワインのようです。今回頂いたワインのセパージュまではよくわかりませんでした。(ちゃんと聞いておくべきでした。)

職人技の味と美しさに感動

この日もがっつりフルコース、お腹いっぱいになりました。素晴らしい職人技と味を体験できて幸せでした。特にこのレストランは一品一品の見た目がとても美しかったと思います。食材は一部地元ではないものも合わせながらも、このあたりの食文化、食材をふんだんに利用した素晴らしいものでした。わざわざ外国からこられる方も多いそうですが、それもうなずけます。

しかし、もっと詳しく書く、思い出すためには、どんなメニューなのかをその場で理解してメモを取らないとダメですね。しかし、現地で食事を頂きながら行うには、まだまだ知らない単語が多いし理解は難しいです。やはり語学の壁は大きい。まだまだ初心者、がんばりましょう。

これだけ連日おなかいっぱい、ぜいたくな旅が続いておりますが、あと2日ほどこんな旅は続きます。(次回に続く)

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