2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」 3-2章:ロワール渓谷の城巡り「シュヴェルニー城」、レゴとのコラボレーション

2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」
2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」

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訪問日時:2016年7月18日、午後2時頃

ロワール渓谷はヨーロッパドライブの原点

妻と合流して最初に向かったのはロワール渓谷。この日は終日ロワールで過ごしました。もちろん世界遺産になっているお城巡りがめいんですが、もう一つのメインはこちらのオーベルジュに泊まることでしたね。そのオーベルジュについては以下の記事で詳しく描かせて頂きました。

さてロワール地方は、僕にとってはもう3回目。はじめてきたのは2006年春でした。実はこの時が一番最初のヨーロッパでのドライブ旅行、当時は緊張しまくりで走り抜けたことをよく覚えています。2回目はフランスの最も美しい村巡りのために訪問しています。

なぜか行ったことがなかったシュヴェルニー

というわけで何度か訪問経験があるロワール、特に一番最初の訪問時には3泊以上してかなり多くのお城巡りをしたのですが、なぜかこの「シュヴェルニー」だけは一度も訪問したことがありませんでした。写真をぱっとみた限りでは普通っぽいなって思っていましたし、またたまたまなのでしょうけれどルート的に行きやすい、効率の良い場所になかっただけなのかもしれません。もっとも他の城だってあちこちに点在していますが、シャンボールやシュノンソーなどと比べるとちょっと地味ですからね。

しかしシュヴェルニーはロワール渓谷にある城のなかでも人気のある城のひとつ。ということで一度くらいは行ってみないと、と思い今回訪問することにしました。

事前に訪問していたシャンボール城からおよそ40分ほどでシュヴェルニーに到着。お城の入口あたりに公共の駐車場がありましたが、満車だったので街の入口の路上に停めました。もちろん駐車可の場所。入り口と入ってもシュヴェルニーは小さな街なので、この街の入口からお城までは徒歩1、2分程度で着きます。

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シュヴェルニーはどんなお城?

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このシュヴェルニーは、1500年ころにこの土地の要塞の一つとして築かれたのが始まりで、1624年から1640年にアンリ・ウロート伯爵(Comte Henri Hurault)という人が、マルグレート・ガイヤールという妃と結婚したのを期に、新しい城を建てたということです。それ以降は、2回ほど他の者の手に渡りそうになったものの、現在までウロート家(Hurault)が継続して所有しています。もちろん個人の邸宅なのですが、1922年に一般開放されることになりました。なお、このお城には現在もなおウロート家(Hurault)の子孫が住んでいるとのことです。

お庭にはこんな額縁も。記念撮影にどうそ。

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パンフレットに行き先が細かく指示されています

城の入り口では各言語に対応したパンフレットが無料で配布されます。日本語版もありましたが、僕は勉強のためにフランス語版をもらいました。

パンフレットの最初のページの上段にはこの城の歴史や概略が書いてあります。そして下部には「入って右手(A DROITE EN ENTRANT)」と書いてあります。そこには食堂(La Salle à manger)があります。

とこのように感じで階段で登って上の階へ、そして右へ等々、具体的な指示が書かれているためとても観光しやすかったです。

ちなみに各ページの各項目に書かれている「ご存知ですか?(LE SAVES VOUS?)」という豆知識コーナーが面白かったです。たとえば

  • 食堂の大テーブルで食事をするという習慣はイギリスからの影響。ルイ16世の時代辺りから普及し始めたもの。それまでは寝室脇の控室までテーブルを運んでそこで食事をしていた。
  • (城ができた)この時代の武器の部屋は、いわゆる単なる趣味やコレクションを誇示するための部屋であった。中世騎士道のロマンティシズムへのあこがれを表現しただけのものだった。
  • 当時の王様はベッドで寝るときは横にならず座るようにして寝ていた。横たわって寝ると舌が喉に詰まってしまって死んでしまうと考えられていたからである。

といったことが書かれていました。特にこの数年はしっかりとパンフに書かれていることや現地での説明書きもしっかりと読むようにしています。フランス語で難しいですが、これからも勉強のために続けていきたいと思っています。

17世紀から19世紀あたりの典型的なお城の内装を紹介

さて、城内の部屋ですが、どの部屋もおおよそ17世紀ころから19世紀ころにかけてのもののように思えました。順不同でご紹介します。

まず王の寝室。先程の「豆知識」でもお伝えしたとおり、このころの王様は横になって寝なかったそうです。その関係でベッドの丈が思った以上に短いなあと感じます。

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武器の部屋です。現在でもいろいろな城にこうした展示がありますが、すでにこの文化は18世紀19世紀頃にはあったみたいですね。

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最上階の一角には礼拝堂がありました。ルイ13世の時代から作られ始めたそうですが、結局完成したのは19世紀になってからだったそうです。

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レゴとのコラボレーションが素敵

ところで訪問したとき期間限定でレゴとのコラボレーションが開催されていました。

入場券を買った時そういえばこんなビラももらいました。

どういうものかは以下の写真を見れば一目瞭然だと思います。わかりますか?

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このようにインテリアの一部をレゴでつくって展示してあったのです。何個のレゴで作ったのか、製作時間はどのくらいか、という情報も近くのボードに説明されていました。これはとっても面白い試みですね。

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しかし中には本格的すぎて一見しただけではわかりづらいものも。

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実はハープがレゴでできていました!これはすごかったです。

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レゴで作成したお城の模型も飾ってありました。こちらもお見事!

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近くで見ると確かにおもいっきりレゴ!

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製作時間は120時間、大作ですね。でもつくるの楽しそう。

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最後はオランジェリーのカフェでひとやすみ

ひととおり城内を散策した後はお庭の方へ。お城から少し離れたところにオランジェリー(オレンジを菜園していたところ)へ、ここは現在はカフェになっています。暑かったこともあり少し疲れたので、ここで休み。

ちなみにオランジェリー内に「タルトタタン」の説明書きがありました。実はこのあたりにある小さな街のホテルがその発祥と言われています。このあたりの情報についてはGoogleなどで検索してみてください。

小さいながらも観光しやすく、そして素敵なレゴとのコラボレーションもあり、予想以上に満喫できたロワールのお城でした。たくさんのお城の中でも、特に記憶に残るところになるのは間違いないでしょう。(続く)

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