2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」 3-3章:コート・ド・ボーヌをドライブ、ボーヌでお買い物

2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」
2016年7月 フランス「印象派とグルメの旅」

訪問日時:2016年7月20日

現地の観光案内所でアペラシオン・ガイドを購入

4年ぶりのブルゴーニュ観光。前回来たときはフランスの最も美しい村巡りのときでした。今回もワイン関連の観光をしてきました。

まず観光前日にディジョン市内ある観光案内所へ行き、ワインセラー巡りの調査をすることにしました。確かに多くのセラー巡りツアーがあって面白そうだったのですが、安いものでも一人あたり60ユーロ、欲張りなツアーをするなら100ユーロとやっぱり高い…。確かにいろいろ説明してもらえるし試飲もできますが、簡単に車で行くことができるしさすがに高くてもったいないと思ったので、申し込みやめました。それに、どうせ現地の方に説明してもらったとしても言葉がわかりませんし笑。まだまだフランス語ガイドについていけるほどの実力はないので、もっともっと勉強しなければなりませんね。

ということで自分のペースで勝手に回ってみることに。いつもどおりです笑。

さてどこに行くのか、3年前には「コート・ド・ニュイ(Côte de Nuits)」を縦断したことがありましたので、今回は「[highlight]コート・ド・ボーヌ(Côte de Beaune)」[/highlight]をドライブしてみることにしました。

位置関係を確認しておきます。ブルゴーニュはワインに関して言うと大きく5つのエリアに別れているのですが、そのなかでも特に有名なエリアが「コート・ド・ニュイ」と「コート・ド・ボーヌ」です。

参考サイト:http://www.vins-bourgogne.fr

ブルゴーニュの主要都市はディジョンとボーヌ、ディジョンのほうがボーヌの北側にあります。その北側にあるディジョンとボーヌの間にあるのが「コート・ド・ニュイ」であり、ボーヌの南側に広がっているのが「コート・ド・ボーヌ」です。ディジョン・ボーヌ間は一般道を車で走ってしまえば20分程度の距離だったと思います。

とにかく情報を集めないと、ということでとりあえずボーヌの一番南側にある[highlight]「サントネー(Santenay)」[/highlight]の村に行くことにしました。ここには観光案内所があるみたいでした。もちろん事前にネットであれこれ調べていましたが、やはりなにか現地ならではの情報を得たい。そのためには現地の観光案内所へ行くのがいいだろうと思ったからです。

ということで、朝食を食べてからディジョンを出発、高速でボーヌまで行き、そこから国道に沿ってコート・ド・ボーヌを南下、最初の目的地サントネーまで行きました。結局、ディジョンから50分程度でとても静かなサントネーの村に到着。中央広場にクルマを停めて観光案内所に向かいました。観光案内所は駅の中にありました。電車走っているかどうかはよくわかりませんでした。

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そして、その案内所でもワイナリー巡りの斡旋をしていたようですが、我々は以下のブルゴーニュワインに関して詳しく書いてありそうな本と地図を見つけたのでそれらを買ってみました。それがこちら。

これでフランス語の勉強もできるので一石二鳥です。

以下、そのガイドをもとにブルゴーニュ・ワインのおおよその仕組み、構造などについて簡単に解説を書いてみます。

ガイドブックは充実した内容、かなり詳しくなれそうです

ところで、このサントネーの観光案内所で購入したガイドブックがなかなか充実していて非常に勉強になります。これは持ち歩いても良いかもしれないくらい。

実際、この時は現地で観光している時は地図と村(ドメーヌ)の名前くらいしか見なかったのですが、それでも今後のことを考えると大いに役立ちそうです。

さてさて、こちらの本が実際どんなものなのか、ちょっと一部このガイドブックの内容のご紹介を。(出典の一部はウェブサイトのものを使うこともあります。)

地図が見やすくて充実、グラン・クリュ、プルミエ・クリュの畑が一目でわかる

例えば以下の例はアロース・コルトン村の畑の例です。赤い色がグラン・クリュの畑、オレンジがプルミエ・クリュ、そして黄色はAOCと認定されている畑です。

コルトンといえば赤及び白ワインのグラン・クリュがあることでとても有名な村ですね。そして特級であるコルトン・シャルルマニューは、ブルゴーニュのしろの中で最も著名でかつ高級なワインです。飲める日は来るのでしょうか。場所は把握した!

実は白ワインのほうが多い

個人的に赤ワインが好きだから誤解していた気がしますが、実はブルゴーニュ、白ワインの生産量のほうが多いのだそうです。

参考サイト:http://www.vins-bourgogne.fr

ブルゴーニュで生産されるワインのうち、赤ワインの割合は28,6%、一方の白ワインはなんと61,2%と倍以上、残りはクレマンとなっています(左図)。

しかし、グラン・クリュだけは赤ワインのほうが多いようですね。白ワインの割合はAppellations Villagesが最も高いようです(右図)。

ぶどうの種類(セパージュ)はシンプルでわかりやすい!

参考サイト、引用先:http://www.vins-bourgogne.fr

これはワイン好きには常識?といっていいかもしれません。白ワインのほうが多いということで、必然的にシャルドネのほうが多い割合になっています。

とこのような感じで情報盛りだくさんです。かなり詳しくなれそうですね。あとは各ドメーヌ、ヴィンテージごとの味わいがわかるようになるだけ!(でもそれが一番難しい…)

今回はコート・ド・ボーヌを縦断してみました

ということで、話をふたたび戻します。前述のように今回は「コート・ド・ボーヌ(Côte de Beaune)」を縦断することにしました。地図で見るとこのようなところです。きれいな地図ですね。これはブルゴーニュのサイトが作成しているものです。

参照サイト(pdfをダウンロードできます):http://www.vins-bourgogne.fr

といっても、まずはじめはこれといって生産者のところに立ち寄ってあれこれ説明を受けたわけではなく、ざっと雰囲気を味わう程度のドライブを続ける感じでした。(おそらくガイドがいないと難しいと思いました。)ということで、この村だーとか意識しながら移動していきました。でも実際に自分の力で地図を見て現地に行くと、どこにどのくらい進んでいくとどんな村があるのか、をすぐ実感して記憶に残せます。とにかく地理には強くなったはず、テストに出ても答えられるくらいになっていると思います。

コート・ド・ボーヌのほぼ最南端にあるサントネーから、そこから「グラン・クリュ街道」に沿って北上していきました。グラン・クリュ街道と言ってもご覧のような普通の道ですけどね。

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クルマで問題なく走ることができます。観光客らしきドライバーもちらほら見かけます。だいたいゆっくり走ってますね。

とにかくこの日は天気もよく、まだ午前中だったのでそれほどまで暑くなかったので、ドライブして時折降りて散歩するのには最適な日でした。当初はとりあえずざっとボーヌあたりまでを北上して、アポイントはしていませんでしたが、見学できそうなドメーヌ、造り手さんの施設があれば入ってみよう、という軽いノリでしたが、予想以上に楽しくて時間が経過してしまいました。

ムルソーの街でランチタイム

サントネー → シャサーニュ・モンラッシェ → ピュリニー・モンラッシェと、わずか3つの村をちょっとだけドライブしただけなのに、思った以上に楽しくて、わいわい浮かれながらのんびりドライブ、そして、気がついたらあっという間にお昼になっていました。意外と距離があったか。

お昼を過ぎた頃、ちょうどコート・ド・ボーヌのほぼ中心にあたるムルソーの村にいたので、ここでランチタイム休憩をすることにしました。ムルソーは、これまで通過してきた村のなかではそこそこの規模がある村でした。

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ムルソーの村は白ワイン・シャルドネが多いので、お昼のグラスワインは白に。といっても運転があるので、妻が頼んだものをちょっともらうだけにとどめておきました。

さてランチですが日替わりメニュー(Menus formule)を選択。僕はシェフのテリーヌと、

そしてこちらのブルゴーニュ地方の郷土料理「卵のムーレット」を頼んでみました。初めて食べます。まあこんなものなんかってくらいの味わいでした。

ところでブルゴーニュにはAOCを含め数多くのフロマージュがあります。その代表の[highlight]「エポワス(Epoisse)」[/highlight]、これをふんだんに、というかほぼまるごと?つかった「Tartipoisses (Tartiflette à l’epoisseを縮めたこのホテルの造語かと)」を頼んだのは私の妻。ゼッタイこっちほうが美味しそうだ。

ただちょっと重そうかなって思いました。夜に影響しなかったかな…。

地元の小さなホテルが経営するカジュアルなレストランでしたが、まずまずの味わいでした。外観はこんな感じです。

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ムルソーは小さいながらも素敵な街でした。小さいと言ってもこのあたりではそこそこの規模がありました。

食後はヴォルネイ、ポマールなどに立ち寄り

ムルソーで休憩後はボーヌに向けて北上。ムルソーとボーヌの間には、

  • Auxey-Duresses(オーセイ・デュレス)
  • Monthéli(モンテリ)
  • Volnay(ヴォルネイ)
  • Pommard(ポマール)

といったAOCに認定されている村があります。我々はそのうちヴォルネイとポマールの村に立ち寄ってみました。

ヴォルネイの村、やや高台の市庁舎、教会がある広場にクルマを停めて写真撮影程度の観光。

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ポマールもこじんまりとした街できれいでした。いろいろなドメーヌの直営店がありました。暑い季節じゃなかったら買い物していったことでしょう。

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道案内は充実、自転車もおすすめ

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ところでコート・ド・ボーヌは、今回スタート地点となったサントネーとボーヌの間は高々20km程度。道も平坦で交通量もあまりないので、自転車で散策される方も多いようです。確かに自転車の人は多かったように思います。

ブルゴーニュの各村にはこうした自転車向けの案内図もたくさんありますので、情報に事足りることはなさそうです。ただ語学力は求められるでしょう。フランス語オンリーの案内のところもありました。それでも地図や写真などもあるので大丈夫でしょう。

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自転車はコート・ド・ニュイの北端にあるディジョン、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの中間にあるボーヌ、そして更に南側にあるコート・シャロネーズにある中心都市シャロン・シュル・ソーヌなどで借りることができるようです。幾つかツアー会社がありますが、例えば以下などはいかがでしょうか。(私は利用したことがありませんが…。)

レンタル自転車関連情報: Location de Vélo – Bourgogne Évasion

料金は普通の自転車なら大人1日あたりで20ユーロ。40ユーロ/1日とやや高いですが、電気自転車も借りられるようですので、年配の方もある程度行けるのではないでしょうか。

次回行ったときは運動目的で試してみようかな。

ボーヌ市内も少しだけ観光

そしてボーヌに到着。ワイン買いにいましたが、少しだけ観光もしました。ボーヌと言えばここですがもう詳細は省略します。すみません。

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もちろんおみやげも、おなじみの欧州ヤマトのワイン便

さてブルゴーニュワインの都と見えるボーヌ市内には、たくさんのワインを売っているお店がありますが、季節は夏真っ盛り、さらにはまだまだ日本に帰るまでに1週間あるので、ここで買ってしまっても、暑い炎天下の中、ワインをクルマにおいて運ばないといけなくなる。ということで、直接買って帰る訳にはいきません。

しかし、我々にはヤマト運輸さんがいます!欧州ヤマトのワイン便という素晴らしい仕組みがあります。かつてシャンパーニュでもメドックでも利用させていただきましたね。このブルゴーニュはボーヌの街にも何件か欧州ヤマトさんのワイン便が使えるお店がありますが、主にボーヌ市内にあります。

欧州ヤマトが利用できるお店一覧:

これらの4店舗のうち3つに行ってみました。まず3のLES VINS DE MAURICE (レ・ヴァン・ドゥ・モーリス)さんはボーヌ市内にありましたが行ったときには閉まっていました。たまたまヴァカンス中だったのでしょうか。

続いて2のLa Grande Boutique du Vin (ラ グラン ブティック ドゥ ヴァン)さんですが、こちらはボーヌの中心から少し離れたところになるのでクルマで移動していきました。お店は開いておりましたがとても広いところ、いろいろ取扱の品は多かったのですが、逆に大きすぎてどうしたらよいのかわからない感じ。まだ開いていそうだったので、とりあえずもう一軒の3の「」に行ってみることにしました。

そして最後に訪問した1の[highlight]MAGNUM (マグナム)[/highlight]さんは、一見すると普通の民家で本当にここがお店なのか外から見ただけでは全くわかりません。それもそのはず、普通のガレージをワイン貯蔵庫として利用しているからです。どうやらガレージのシャッターは常に閉めっぱなしで、一年中エアコンで温度調整をしているようです。

僕が訪問した時、客は僕らだけ。若い女性の方が対応してくれましたが、外国人といこともあり、また僕の仏語はまだまだ不十分でワインを買うほど十分に話せないので、英語を話せるオーナーさんらしき方が出てきて対応してくれました。

なお、あらためてウェブサイトを見たところ[highlight]「ご訪問時には事前にご連絡いただけますようお願い致します。」[/highlight]と書いてありました。確かに事前に連絡してから訪問したほうが良いと思いました。

彼曰く、実はここには日本人女性の方が従業員としているのだが、残念ながら今日は休みとのこと。ただわからないことがあったら電話で連絡は取れるから安心してくれ、ということでした。まあただワインを買うだけとは言え、何度かヤマト便を利用しているからとは言え、いざというときに言葉が通じる人がいたほうが一安心です。

さて、民家のガレージと入ってもかなり広いガレージ、そして、とりあえずということでワインリストをいただいたのですが、あまりにも膨大な種類、膨大なヴィンテージだったので、選び用もなく、素直に彼の助言を受けることにしました。

ざっとお願いしたのは、

  1. 赤(ピノ・ノワール)と白(シャルドネ)をそれぞれ半々ずつ
  2. だいたい1本あたり5000円から10000円くらいで買えそうなプルミエクリュとかが理想
  3. でもグランクリュでもあったら教えてもらいたい

というのを片言の英語とフランス語いってみたもの、どうやらあまり予算をかけたくないみたいに思われてしまったようです。1本あたりの値段の伝え方がよくなったのでしょうか。さすがにグラン・クリュを10,000円切る値段でってのはありえないと思われたのでしょうね。まあそのくらいはなんとなくわかってはいたものの、現地だしってことで行ってみたのですがやっぱりないようえした。

しかし、プルミエクリュレベルならかなり予算に合うものがあったと思います。どうしてもヴィンテージは若めですがそれでも十分です。

結局購入するものは次のようになりました。

もうちょっとストレートにある程度値段言ってもいいからグラン・クリュクラスも1,2本欲しいって言えばよかったかな。でももったいなくて飲まないんですよね。ワインの注文は本当に難しいですね。

ということで無事に商品選択、あとは日本へと送る手続きをするだけです。もちろん今の季節は夏なので送るのは涼しくなった10月にしてほしいと伝えました。問題ないということでした。どうやら半年くらいならば預かってもらえるようです。そして各種書類に記入して完了。お店の方も手慣れていた様子でしたので極めて順調に手続きは進みました。

最後になってどうやらこのお店で働いている日本人の方と連絡がとれたようなので、少しお電話でお話させてもらいました。念のために10月になったら送ってもらいたいということを再確認させてもらいました。

これで目的は終了。なお、ここで購入したワインは10月になり無事に到着。フランスから送付する前に一度メールでそろそろ送ろうと思いますと連絡がきておりました。

以上、なんだかまとまりのない冗長な投稿となってしまいましたが、それだけ大充実の一日を過ごしたということだと思います。ワインについてもフランス語についても、まだまだ勉強が足りないと実感していますので、ふたたびこの地を訪れて、いろいろなことを経験し、理解を深めたいと思います。

このシリーズはまだまだ続きます。(次回へ続く)

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