訪問日時:2016年7月24日
はじめてのツール鑑賞は迫力満点。でも一度やってみたかったとはいえ結構高かったです…。
最終ステージ・シャンゼリゼのスタンドチケットを手配
今回の旅行の最大の目的は「ツール・ド・フランス」を生で観戦すること。御存知の通り車を借りてどこでも行ってしまう旅をするのが好きな私ですので、アルプやピレネーの有名過ぎる峠などを除けばだいたいフランス全土どこでも行くことは出来てしまいます。しかし、日程等の関係でもっとも都合がつきそうだったのは、パリで行われる最終ステージしかありませんでした。
パリでの観戦は混雑するとはいえ基本見るのは無料でどうにかなるとは思いましたが、どうせならばゆっくりと見てみたい。そこで、最終日にシャンゼリゼ通りに設置されるスタンド手配スべきなのではないか。ということでいろいろ調べてみることにしました。この最終ステージのスタンド観戦付きのツアーは日本だけでなく海外のものも含めて数多くありましたが、今回はツール・ド・フランスの公式サイトが斡旋していた旅行会社の一つであった以下の会社をツアーを選んでみました。実は以前メドックマラソン申し込みのときにも見つけたイギリスの会社です。
旅行会社のサイト(英語): Le Tour de France 2017 | Sports Tours international
今見たら早速2017年のツールの予約をはじめていましたね。
昨年もいろんな日程の、そしていろいろなタイプの観戦ツアーが用意されていました。料金は確かに高いのですが、日本の代理店などにお願いすると余計なものがあれこれついてくるので、それに比べるとずっとマシだと思います。そういえばメドックマラソンでも日本の旅行会社は余計なオプションばかりで高くて面倒だった気がします。
さて、我々が選んだのは2の番号スタンド。申込みを行ったのは、3ヶ月位前になってからでしたので、メインスタンドでもゴールライン正面の場所は確保することができませんでした。以下のイラスト地図の3番のあたりだと思います。とはいってもシャンゼリゼ通りのど真ん中、観戦する上ではもってこいの場所であることには変わりありません。
(もらったパンフレットより)
よく見える席ですが、残念ながらゴールの瞬間が見える3のスタンドは取ることが出来ませんでした。申込みのタイミングが遅かったかのでしょう。もちろん一番高いです。
前日または当日に指定のホテルまで取りに行く仕組み
こちらの旅行会社はイギリスの会社。ツアー申し込み者には観戦スタンドへ入るためのチケットが渡されます。ただ少し心配だったのは、この受取に関する連絡は7月中旬とかなりぎりぎりにならないと来ない点です。こんな連絡がメールで送られてきます。
Please note the following applies to clients in the UK ONLY. Anybody outside of the UK will collect tickets from us in Paris (instructions to follow mid July) and those clients on Tour De France trips (UK and overseas) will be handed tickets by your Sports Tours Representative.
イギリス在住の人、あるいは送付先がイギリス国内であれば郵送するけど、海外の場合は前日もしくは当日にパリの指定されたホテルで観戦チケットを受け取るように、ということだそうです。ただ、それはよいのですが7月中旬というのは流石におそ過ぎはしないかって思ってしまいます。特に今回の旅行は14日出発でしたからね。
結局、出発前に間に合ったとはいえ、やはり初めての試みで心配でした。どうも海外系の旅行会社はこうした連絡をぎりぎりに行うような気がしていつもハラハラさせられます。もはや現地でメールを見る手段、スマホiPhoneでよいですが、絶対に欠かせないなと改めて実感しました。
そのギリギリ届いた案内メールでこんな感じのパンフレット(pdfファイル)がメールで送られてきます。とりあえずこれで一安心。念のため印刷もして日本を出発しました。
というわけで、パリには念のため前日入り、そして、凱旋門から5分ほどの指定されたホテルへ。メールではホテルへ来いとしか指定していませんでしたが、ホテルに入るとすぐ入口のロビーに旅行会社の関係者が何人もいたため、すぐに状況を把握、名前や予約番号(メールを見せればOK)を告げ、滞りなく手続きを終えることができました。これが受け取ったチケットです。
(もらったパンフレットより)
当日、厳重な警戒態勢のシャンゼリゼ通りへ
レースは午後からなので午前中は普通にパリ観光をしていました。(後日またご紹介します。)最終ステージのスケジュールはこのようになっていました。15時過ぎくらいにスタンドに入る感じで十分でしょう。もう少し遅くてよかったかもしれませんが荷物チェックなどいろいろあるのと席はどうやら自由席ことを考慮するとやはり15時くらいがよかったのではないでしょうか。
(もらったパンフレットより)
シャンゼリゼ通りには14時過ぎにやってきました。この通りへ至るすべての道はやはり封鎖されています。自転車のコースとなっている道路はもちろんですが、歩道も例外ではありません。シャンゼリゼ通りには、我々がこれから行く観戦スタンド付近のエリアを除き、自由に行き来できます。しかし、通りに入るためには検問所で手荷物検査を受けなければなりません。いたるところに検問所がありました。
ビッグイベントということもありますが、ちょうど2週間前にニースでテロ事件があった関係もあり、ゴール地点のシャンゼリゼ通りは、いつになく厳重な警戒態勢だったようです。
大盛り上がり、大変な人だかりのシャンゼリゼ通り。
ちなみに14時頃にはプレイベントとして、女子のレースが行われていました。これがヨーロッパで生で見る初めてのロードレース。集団が石畳の上を走っているときの音がとても迫力があってびっくりしました。
女子のレースを見た後はざっとシャンゼリゼ通りをお散歩。おみやげやさんに惹かれるも公式グッズはどれも高いのでウィンドウショッピングで我慢。
さらに観戦スタンドのエリアへ
さてそうこうしているうちに15時になったので、観戦スタンドへと向かいました。その途中で表彰台を発見。この台のあったスペースの後ろ側がスタンドのあるエリアとなります。
スタンドのある場所は、シャンゼリゼ通りですが、かなりコンコルド広場よりのところがゴール地点。我々のスタンド2番は、ゴール地点正面ではありませんでしたが、そのすぐ後ろでしたので、凱旋門から歩くとかなりの距離となります。
そして、このエリアからは前日に受け取ったチケットがないと入れません。ここでももちろん荷物検査。チェック後はチェック済みを示す帯をこのようにして付けられます。
そしてスタンドへ。スタンドの入口にはいくつかの受付があります。ここでチケットを見せるとおみやげがもらえます。まあタダのマグカップだけでした。かさばるだけでした。残念。
ツール・ド・フランスの公式サイトをかなり多くの旅行会社が関与しているようで、その旅行会社ごとに席の区画が決まっていました。
座席の方は正直仮設ということもあり、座り心地居心地はあまりよくありませんでした。この質でこれだけのお金を取るのかと正直がっかりでした。まあ座れるだけましでしょう。ただし、といってもペットボトルを配るお姉さんが時折表れる程度でしたが、飲み物は飲み放題なのはよかったです。
こんな状況でまだまだ3時間も待つのか、とめげそうにはなりましたが、幸い目の前に大型スクリーンがあるので逐次現在の状況が放送されるので助かりました。一応、シャンゼリゼの会場全体には大きな音でDJがアナウンスが響きわたってはいるのですが、早口のフランス語なのでまだこれを聴き取るだけのフランス語力はまだないので、本当に助かりました。
ちなみにゴール地点は本当にすぐそこなんです。でも席からは残念ながら見ることができません。Vittelの看板が見えるのがわかりますか?ゴール瞬間のカメラは、このクレーンからの撮影なのでしょう。
キャラバン隊が次々と通過
無事スタンドに入り少し落ち着いたところで、ツール・ド・フランス名物?のキャラバン隊がやってきました。ノリノリの曲とともに。しかし、例えばシュコダ、GoProといった中継などではおなじみの会社のものもありますが、ほとんどが食べ物関連が多かった気がしました。さすがグルメの国、農業国フランス。
もちろん食品以外のスポンサーもあります。ご存知のIbisとか。こちらはヨーロッパ全土に展開するホテルチェーンです。空港近くにもよくあったりするので、もっとも最近はめったに利用しなくなりましたけど。
来た時はそこそこの盛り上がりでしたが、正直すぐ飽きました笑。
シャンゼリゼ通り周回コースでのバトル
そんなキャラバン隊も一段落すると少し会場は静かになります。我々は目の前にある大型スクリーンを見つつ、時折ポケモンGoで遊びつつ、選手の到着を待ちます。パリ周回コースが始まるのは夕方の18時30分位ですからまだまだ1時間以上待つ必要がありました。
そしてスクリーンでいよいよパリ上空が映し出されると、観客席も再びざわつきはじめました。
そしていよいよ選手がパリの中心へ、シャンゼリゼ・ルーブルの周回コースへと入ってきました。徐々に観客の歓声が我々がいるスタンドに近づいてきました。
そして数人の先行していた選手が目の前を通過、そのあとすぐに集団がやってきました。
しっかりとマイヨ・ヴェールのサガン、そして総合トップのフルームを撮影。幸いふたりとも同じ集団の近いところにいました。も
それにしてもサガンはとにかく目立っていた気がします。よく写真にも映っていました。やっぱりオーラとかあるのかもしれない。
山岳賞ジャージのマイカも発見。
反対側折り返しですが新城選手も見ることができました。日本からのおっかけと思われる方が何人か同じスタンドにいましたよ。
周回コースへのレースが本格化し始めてまだまもないころ、トップスプリンターであり当然この最終ステージでも優勝候補筆頭であったマルセル・キッテル選手が、ちょうど目の前でメカトラブルで集団から離脱したのはとても可愛そうでした。
ちょうど我々のスタンドの目の前でした。とはいえ凱旋門から折り返してからの場所、コンコルド広場へと向かう方向だったので、我々がいた観客席とは反対側の路線でやや離れていたせいか、かなり大騒ぎにはなっていたものの、はじめは誰だろう?ってみなが思っていましたが、正面にあるスクリーンに映し出されて皆が気がついたと言う感じでした。
レース終了、そして表彰式
パリの周回コースは本当に何周も走ってくれるので写真はいくらでも取り放題。しかし、そんな時間もあっという間に経過、いよいよ終盤へと向かっていき、最後の1周を告げる鐘が響き渡ると、観客の興奮度も一段と高くなったようにかにました。
しかし残念ながらゴールの瞬間は見ることができないので、我々は正面のスクリーンで観戦。もちろんすぐそこでの興奮、自転車の音などはよく聴こえてきますので、やはりテレビで見るよりもその臨場感は比較になりません。
この日の最終ステージを制したのは、グライペル。やはりキッテルは途中で発生したトラブルのせいでどうにかメイン集団には追いついたものの、最終的には勝てませんでした。サガンは2位、上位に食い込んでくるのはすごいです。
詳しいリザルトについては公式サイトを御覧ください。
公式サイトでの結果: Classements – Tour de France 2016
そして最終ステージのサマリーはこちらでご覧になれます。
なお、ゴールの瞬間は会場最大級の興奮の渦に包まれているのでもう写真撮影どころではありませんでした。
そして、表彰式。やや離れたところで行われましたが、肉眼でも望遠レンズ越しでもよく見ることができました。フルームの優勝スピーチではニースの事件について触れていたことをとてもよく覚えています。
表彰式も一段落したところで帰宅の途につきます。地下鉄で宿泊していたサンジェルマン・デ・プレへと戻りました。地下鉄の駅はもちろん混雑はしていましたが、思っていたほどではなく、特段遅くならずにホテルに戻ることができました。長い観戦、長い一日だったのでこの日の夕食はホテル近くのエリアで軽めに。
長年の憧れだったツール・ド・フランス観戦を、ましてや最終ステージで実現することができ感無量でした。出費は予想以上にかかってしまいましたが、またフランスでの忘れられない思い出が増えました。次に感染するときは山岳ステージもしくは通常の地方のステージでのんびりする、というのがよさげです。あまりお金をかけずにね笑。
さて、本シリーズはまだまだあとすこし続きます。実はこのツール観戦の前にいくつかパリ観光をしていますので、それについて数回にわかって書く予定です。(続く)