ル・コルビュジエの建築作品巡り:フランス編その2、ロッシュ邸、2017年9月スイス・フランス旅行記 No.22

2017年9月スイス・フランス
2017年9月スイス・フランス

訪問日時:2017年9月26日、午後4時頃

ル・コルビュジエ建築巡り、この日はポワシーにあるサヴォア邸に、続いてパリ市内までクルマで移動、パリの西側、ブローニュの森近くの区画にあるロッシュ邸を訪問しました。

ロッシュ邸とは

ロッシュ邸は1923年から1925年にかけて建てられたシュタインドモンツィエ邸、サヴォア邸と並ぶコルビュジェの近代建築の代表作のひとつです。ロッシュという人物ですが、出身はスイスバーゼルの中産階級。ヌーシャテルのビジネススクールを卒業したあと、パリに移り住み、1912年からリタイアする1954年までフランスの金融機関に勤めていました。

シャルル・エドワール。ジャンヌレ、後のル・コルビュジェとは1918年に知り合ったそうです。その後、彼は画家でもあったル・コルビュジェ、純粋主義(詳細はwikipedia参照https://ja.wikipedia.org/wiki/ピュリスム)の支持者となり、生涯に渡ってル・コルビュジエと交流するようになったということ。彼の作品だけでなく、キュビズムの画家たち、例えば、ピカソ、ブラック、レジェ、グリ、リプシッツ、そして純粋主義の画家たち、ジャンヌレとオザンファンなどの作品をコレクションを続けます。彼が1965年に亡くなると、彼の残したパリの邸宅はコルビュジェ財団へ寄贈され、また彼のコレクション90点は故郷バーゼルの美術館に寄贈されました。

コルビュジエは、36歳になった1923年にロッシュ邸設計の依頼を受けました。彼は画家でもあったわけですが、建築家としてもすでに故郷スイスのラショードフォンなどに実績がありました。もともと彼の建築のコンセプトは、労働者向けの住居を発展させることを謳っていたのですが、皮肉にも、中産階級から高い評価を受けていたようです。

パリの中心まで移動

ロッシュ邸へは、直前に訪れたパリ郊外ポワシーの街にあるサヴォア邸から直接向かいました。そのポワシーからの移動は15時前後の昼下がりだったので道路事情は良好でしたが、ロッシュ邸付近にはこれといった公営駐車場がありません。ということで路上駐車以外の選択肢はありません。

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パリ市内の路上駐車というと、まあ確かに大変ですが、今回の車は小さいし小回りは効く、またもう何回もパリに来ているので慣れています。よい感じで近くにスペースが有ったので縦列駐車。確かに見た目狭いように感じますが、いわゆるバンパーぶつけながらでないとといった程ではないです。

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昔と比べるとパーキングメーターは進化していると思います。クレジットカードも使えます。まず自分のクルマのナンバーを入力してから何時間停めるのかを入力してパーキングチケットをゲットします。このタイプのメーターは何度か経験しています。はじめは操作方法がよくわからなかったので困惑したものです。

内部へGo

さてロッシュ邸へと向かいます。近くに停められてよかったです。歩いて1分もかからないところでした。入ぐりはいわゆる呼びベル式。おそらくル・コルビュジエ財団所有の建築物がそうなのでしょう。ベルを鳴らしてドアを開けてもらい内部へ。

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中でチケットを購入、パンフレットを貰います。勉強のためフランス語版と英語版の2つをいただきました。

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なお、この施設の見学ですが以下のような靴のカバーをつける必要があります。

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以下、簡単に中をご紹介します。

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大層な感想を書くことができるほど建築に関する知識や語彙力はないのですが、ル・コルビュジエの建築はとにかく優しい印象をあたえる曲線、曲線でなく直線やスクエアなものでも柔らかい印象を持ちます。その印象をより促進しているのは色合いもあるかと思います。詳細は理解できていませんが、いわゆる純粋主義の傾向のようです。

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一方、現代の私たちにとって、バウハウスなどもしかりですが、彼の建築様式は常識になっている部分も多くあると思われます。そのせいか、ロッシュ邸は現在でもときおり見ることができる大都会の一角にある「普通の」デザイナーズマンションといった感じがしました。そのせいか正直なところ普通すぎて拍子抜けした感じもしました。こういう印象を持つこと自体がもしかしたら彼の偉大さの証なのか、どうかはわかりませんが、いずれにしても非常に勉強になったのは間違いないです。

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今回の旅行で見学したル・コルビュジエ建築は以上となります。絵画もそうですが建築の鑑賞もこれまた難しい…。数をこなすしかないのですね、おそらく。今後もできるだけル・コルビュジエに限らず建築に関してもより強い関心を持つように、そしてもっと勉強して、観光に望みたいと考えています。

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