パリ滞在・最終日そして帰国、2017年9月スイス・フランス旅行記 No.25

2017年9月スイス・フランス
2017年9月スイス・フランス

旅も終盤です。この長い旅も残すところあと2日。そしてこの長いシリーズも今回が最終回です。

パリへ、ホテルはモンパルナス駅の目の前

コクトーの家を出発してパリ市内へ。

初日、到着時からお世話になったクルマをパリ・モンパルナスの駅で返却。モンパルナス駅は、借りるときも返すときもよく使います。方角が分かりづらいのですが、駐車場は広いし、駅前の道も広いので便利。今回もノートラブル、ペナルティー一切なしに無事返すことができました。

モンパルナスはパリ市内でレンタカーの乗り降りには最適だと思っておりますが、一方で地下鉄がいまいちのような気もします。なんか中心の観光スポットへ行くとき、やたらと歩く印象があります。まあ歩けばいいのですが。ただ規模が大きいので迷うことがよくあります。とはいえ移動の選択肢は多いのは良い点。

ホテルはモンパルナス駅目の前の3つ星、いや2つ星のホテル。大したホテルではないのだけれど、さすがパリ市内、高かったです。

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ボルドーまでここからTGVで行けるようになったようです。

当然、ここは出発前、かなり前から手配しておきました。地方のように直前で市内のホテル手配は厳しいです。

最後のパリ滞在

さて、最後のパリ滞在。27日から2泊しますが観光は28日の一日のみ。翌日29日はいよいよ帰国する日です。この日の日中は美術館を中心に、夜は旅行中に手配していたヴァイオリニストのヴェンゲーロフのリサイタルへ。

ギュスターブ・モロー美術館

訪問日時:2017年9月28日、午前10時ころ

知っていたけれど、そういえば行っていなかったということで今回がはじめての訪問でした。28日最初の訪問場所。

公式サイト:https://musee-moreau.fr

モローは、象徴主義の代表的な画家と言われています。象徴主義とは、聖書や神話に独自の解釈、想像や幻想の世界を積極的に表現することを加えた描写を主体とした画家の一派のようです。

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もともとは彼と彼の家族が住んでいたアパルトマンで、うち1階を小さな美術館として開放していたのですが、近年改修され、もともとの居住区であった2階も3階も美術館となり、今では所狭しと100点を超えるモローの作品が展示されているとてもユニークな美術館となっています。

ジャックマール・アンドレ美術館

訪問日時:2017年9月28日、午前11時ころ

特別展が非常にレベルが高いジャックマール・アンドレ美術館。最近のパリ訪問では必ず行っている美術館です。こちらは最寄りの地下鉄の駅がなく少々行きづらいのですが、幸いギュスターブ・モロー美術館からは良い感じでバスで行くことができました。

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今回は、デンマークにある「Ordrupgaard美術館」のフランス絵画コレクションの特別展が開催されていました。

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Ordrupgaard美術館は、数多くの質が高いフランス絵画を多く抱えるデンマークでも有名な美術館のひとつ。

https://ordrupgaard.dk/en/french-collection/

コレクションのもととなるのは、19世紀、20世紀初頭を生きたデンマーク人「ウィリアム・ハンセン」という人物のコレクション。彼は保険業で財を成し、その財産で数多くのフランス絵画を購入しました。彼は生前に生まれ故郷デンマークはコペンハーゲン北部の街「Ordrup」に土地を買って家を立て、そこに自身の購入したコレクションを保管していました。彼は不幸にも自動車事故で1938年に亡くなってしまいます。その後、第二次世界大戦後、彼の屋敷は国に寄贈され、1953年に美術館となりました。

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今回は特に印象派を中心とした特別展、モネ、ピサロ、シスレー、モリゾー、良質のコレクションが満載でした。

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パリの方たちはこうした特別展のほうに積極的に足を運ぶようですね。(ルーブルとかオルセーは外国人ばかりで地元の人はまず行かないのでしょう。)多くの人で賑わっていました。

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ピカソ美術館

訪問日時:2017年9月28日、午後2時ころ

時間を持て余してしまったので、かなり久しぶりにパリのピカソ美術館にも行ってみました。何年ぶりなのだろうか、もう覚えていません。どのようなコレクションがあるのかはかなり覚えていたほうですが、どうも数が少ない。ワールド・ツアーを行っているようでした。 ぱっと印象的だったのは友人カサヘマスのデスマスクとドラ・マールの肖像画でしょうか。

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しかし、以前来たときあったかどうか記憶のない作品もありました。晩年にコート・ダジュールで描かれたピカソの風景画(もちろんピカソ的)です。そういえばピカソってあまり風景画を書いていたイメージない。

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それもそのはず、実際、風景画はレアだったようです。

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とても新鮮でした。

ヴェンゲーロフのリサイタル

訪問日時:2017年9月28日、午後8時

さてこの旅行最後を飾るのは、パリ北東部フィルハーモニーで開かれたヴァイオリニスト「マキシム・ヴェンゲーロフ」のリサイタルです。非常によいタイミングで開催されていました。旅の途中でなにかパリでコンサートはないのか、と調べて発見したもの。大ホールでのリサイタルでしたので10日ほどまであってもチケットにも余裕があったようで、簡単にチケットを取ることができました。

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旅先でもネットで簡単にチケットが取れる。インターネットは本当に便利。pdfにバーコードがあるので、これをスマホ越しに見せれば全く問題なく会場に入ることができます。

そういえばパリで音楽を聞くのは実に13年ぶりでした。その頃はまだこのフィルハーモニーはできていなかった思います。調べてみるとここができたのは2015年ということです。ということでもちろんお初です。

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本日のお題目はこちら。

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ブラームスソナタ3番、フランクのソナタとか!ヴァイオリンの人にはたまらない内容。

初ヴェンゲーロフは、さすがヴィルトォーソだと唸らせる伝統的でオーソッドックスでパワフル。もちろん音響はよいのですが、これだけ大きいホール、しかしホール中響きまくっていたと思います。感動しました。

先程チケットは比較的余裕で取れた、といいましたが気がつけばほぼ2000人近く埋まる席が8割くらい埋まる状態だったと思います。見た目は多少隙間があれど満席な感じでした。さすがです。

これだけの人が訪れたので帰りの地下鉄はさぞ混み合うのでは、と思いましたが、いい具合にバスやタクシーに観客は分散していたようで、比較的穏やかにモンパルナスまで帰れたと思います。

帰国はエミレーツのビジネスクラスで

そして29日、いよいよ出発の日。実はちょっと贅沢してこの旅行、航空会社はエミレーツ。当初はエコノミークラスでの手配でしたが、せっかくの機会、ご褒美だから、ということで、こちらに来てから帰りの飛行機をビジネスクラスにアップグレードしてみました。

エミレーツのビジネスクラスにすると、なんと出発日、ホテルまでクルマで迎えに来てくれるのです。出発の朝、事前に指定しておいたお迎えの時間に、チェックアウトしに下まで降りていくと、すでに運転手がホテルのレセプションで待機していました。

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実はエミレーツのビジネスははじめて。そういえばラウンジが使える。ということで、早速行ってみました。パリのエミレーツビジネスラウンジはとても空いていて心地よかったです。朝食もこちらで。ワインもあったのでちょっとだけ飲んでみました。いずれも美味しい。

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そして登場。A380のビジネスは2階、広い、広すぎます!

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正直、食事はいまいちだったのですが、ワイン、チーズはよかったです。(フランス製ですけど)。

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食事とワインについては、同じUAEのエティハドのビジネスのほうがずっと良かったと思います。

あっという間のパリ・ドバイ、そしてドバイでもビジネスラウンジに行ってみたのですが、ここは正直興ざめでした。人が多すぎます。もうカオス状態。落ち着かない。

帰りの羽田までの便はA380ではなかったので、少し狭いビジネスクラスでしたが、それでももちろん快適。ゆっくりと羽田までのフライトを過ごすことができました。

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そして日本に到着。羽田から自宅までもクルマで送ってもらえるとかエミレーツすごいです。

以上で、非常に長くに渡って書いてきたこちらの「2017年9月スイス・フランス旅行記」は終了となります。旅行を終えてからここまで書き終わるまでに1年8ヶ月もの時間がかかってしまいました。3週間という長い旅であったこと、またこのあと10月から始まる新しい職場での新生活の関係もあり、以前ほどこのブログ執筆に時間をさくことができなくなっていたのが原因でした。

しかし、SNSに残る記録、写真から思い出される記憶、そしてできるだけストックするよう心がけた現地でのパンフレットや本のおかげで、時間が経ったとしてもある程度は鮮明に当時の様子を思い出すことができたと思っております。

新しい生活になって多少の変化はあったものの、結論から言えば、幸いなことに以前と同じように旅行や音楽の趣味を継続できていますので、この記録の旅はまだまだしばらく続くことになると思います。(終わり)

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