訪問日時:2019年4月30日、午前10時頃
世界遺産にも選ばれ著名高いエミリアロマーニャ州モデナの街は、ボローニャの北西に位置しています。高速道路を利用しておよそ1時間程度の距離です。モデナはフェッラーラを追われたエステ家のもとで栄えた街。エステ家の芸術性があちこちに垣間見れるとても美しい街となっています。
駐車場
観光地として名高いモデナなので駐車場事情はまったく問題なかったです。旧市街の外、旧市街の北側にある中央駐車場を利用しました。ここは広い上、旧市街へのアクセスもよいのでクルマでの訪問の際には絶対に選ぶべき駐車場です。
駐車場内部も広かったです。
駐車場のあるエリアは広い公園になっており、更にその北側にはサッカースタジアムがありました。サッカーには詳しくないですが、プロリーグの試合なども行われたりするのかな?
エステンセ美術館と市立博物館
駐車場から旧市街へ。まずは美術館へ。規模こそ大きくないのですが、代々のエステ家のコレクションが並びその質がとても高いとして名高い美術館ということで、ここが我々の観光のスタート地点となりました。
チケットの購入方法、購入場所がよくわからなくて苦労しました。
建物は3階建て、最上階がエステンセ美術館。
古代文明関連の展示が少々、そして、ルネサンス以前の宗教的な作品からルネサンス、バロック時代の質の高い作品がずらり。彫刻、陶器のコレクションも大変美しかったです。
とりわけ目を引くのが入口入って正面奥にあるベルニーニの作品「エステ家のフランチェスコ1世の胸像」です。偉大なるベルニーニは、彫刻がよくわからない素人でもその素晴らしがわかりますね。
ちなみにこのフランチェスコ1世ですが、政治的な才能はまったくもってなかったようですが、芸術的センスは抜群だったようです。
楽器関連の作品も素敵でした。
さてこの建物、下の階がモデナ市立博物館になっていました。ここも見学可能でした。レース、織物などの工業製品、楽器、そして科学実験装置などの展示が中心でした。科学実験装置の展示があるのは、モデナは中世の頃は学問の中心地であったことにも関係するのでしょうか。
ドゥオーモ
エステンセ美術館の鑑賞の次はグランデ広場へ。美術館から街の中央を貫く通りを数分歩くと広場に到着します。ここには、ロマネスク様式の傑作として知られ、世界遺産にも選ばれているモデナ大聖堂(ドゥオモ)があります。
ドゥオモと隣接しているこの印象的な塔「ギルランディーナの塔」もまた世界遺産です。この塔は登ることはできないようでした。
まずはファサード。ここから内部へ。
大変美しい。これまで見たこともないような独特な雰囲気が感動的でした。何度かこうした聖堂に足を運んでいますが、ロマネスク様式の聖堂はゴシック様式と比較すると、自由度が高いといいますか、個性豊かなものが多いように思えます。
さて、モデナの守護聖人は、サン・ジミニャーノ、そう、2日前に訪れたトスカーナの街の名前にもなっている聖人です。このサン・ジミニャーノの墓がモデナ大聖堂にはあります。聖燭台の下のスペースにあります。お祈りを捧げる観光客もいました。
マルカト
美術館や大聖堂を見学し終え気がつくと時間は正午を過ぎていました。お腹が空くわけです。せっかくなのでこの街で食事でも、とグランデ広場周辺を徘徊したところ、グランデ広場隣の別の広場にマルカトを発見。ここを覗いてみることにしました。
フードコート的にお惣菜を買ってマルカト内のテーブルですぐ食べることができるのがよいです。まあ正直きれいではないですが。お惣菜はとても美味しかったです。
ちなみにまず先に飲み物を買っておくことをおすすめします。お惣菜を持ったままだと買い物がしづらいからです。
食事を終えた後、せっかくなので何かおみやげを、と思いついたのがバルサミコ酢です。ここモデナはバルサミコ酢の産地としても有名なのだそうです。マルカトにはもちろん、街中至るところにバルサミコ酢が売っていました。我々はマルカト内で15年熟成のバルサミコ酢を購入しました。
熟成が進むと甘さが程よい感じで増してくるのだそうです。実際、帰国してから時折このバルサミコ酢を利用しましたが、その上品な香りとほどよい甘さに驚かされました。
郊外にも見どころ
なお郊外にエンツォ・フェラーリ生家博物館がありら興味があったのですが、もう一つのエステ家の都フェッラーラ観光を優先させるために諦めました。実はモデナは自動車産業でも有名な街、近郊にはフェラーリ、マセラティなどの有名な自動車メーカーの拠点にもなっています。
モデナは居心地がよく、食べ物も美味しそうだし、間違いなくいずれ再訪する街だと思います。そのときは宿泊候補先にもなることでしょう。