ついにというかようやく着てしまった請求です。昨日届いておりました。
ヨーロッパでのレンタカー歴は8年になりますが、これだけの事故(自損)ははじめてのこと。これまではせいぜいバンパーをこする程度でしたので修理費等追加の請求は皆無。
今後のことも踏まえて事の経緯をきちんと記録しておきたいと思います。
現地での経緯
ざっと経緯を説明しますと、2014年4月28日の午前、南イタリア、バジリカータ州にある美しい村「Viggianello」に向かう途中、とある小さな村にて、見通しの悪い直角右カーブを曲がった直後、猛スピードでコーナーに突進してきた対向車にクラクションを鳴らされたため、びっくりしてつい無意識にハンドルを右に切ってしまったらしく、石造りの民家の壁に右後ろドアを激しくぶつけてしまいました。
ドアの凹みはもちろんですが、接触を避けるためにもともとついていたゴムの付属品も取れてしまったようです。衝突直後、確認するための停車場所がなかなか見つからなかったので、5分ほど走って郊外の路肩に停車、その時にドアの損傷状況を確認することができました。
狭い道のカーブの入り口であり、しかも直角コーナーだったため、曲がってきた対向車がある程度はみ出してしまうのは十分想定できるわけだし、そもそもあの狭い道を猛スピードでしかも多少センターラインをはみ出しての走行なのに、クラクションを鳴らすなど、対向車に対して強い憤りを感じざるを得なかったわけですが、すでに発生してしまっただけにもうどうしようもありませんでした。
もっともこの衝突は、結果的にはすべてが僕に責任になるとはいえども、まだ弁明の余地があるわけですが、実はその1週間後くらいにシラクサの駐車場で起こしてしまった右リアタイア上部部分の自損事故は、完全に自分の不注意による単独事故であり全く弁明の余地のない状況でした。
とはいえ、結果的には最初の衝突の傷のほうが大きく、この修理がどうなるのかが一番の鍵となりました。
ちなみにシラクサでの自損は、右側サイドミラーの設定角度がよくなかったのが原因のようです。思ったよりも借りたプジョーの内外輪差があるなあとは運転しながら思ったのですが、サイドミラーの不備までは気が付きませんでした。
何事も経験だなあ…。
ちなみに返却時に行ったのは、レンタカー会社の方による損傷箇所のチェック、写真撮影。そして、事故状況についての説明をドキュメントに記入。これは英語でOKでした。
汚い字だな…、端的にいうと「対向車線から車がはみ出てきたのでとっさに避けたら右側の壁に激突した」という内容、、のはず。その場で取っ際に書いたのできちんとした英語になっているかは不明です(笑)。
こうした事後手続きがありましたが、トータル20分程度ですべての手続を終えて車を返却することができました。
後日連絡待ちの状態が続き、ようやく昨日になって修理明細兼請求書が送られてきたわけです。
修理内容
さて修理内容、金額について、どうなったのでしょうか。
はじめにこのようなカバーレターが添付されていました。
請求額はカバーレター中断にありました。1.148,36 + V.A.T. 22%とのこと。相変わらずヨーロッパはVAT(付加価値税)が高い。
カード決済の明細を見ると、結局、トータルで「1,401ユーロ」、日本円で「199,311円」でした。(換算ユーロ:1ユーロ=142.26円)。細かな誤差(数ユーロ程度)があるけどそれは手数料なんでしょう。
もちろん痛い請求ですが、どうやらドア交換までして修理はしていないようだったので、思ったよりはやすかったかなあという印象。
請求の詳細も見てみます。
まずは上段。こちらは修理内容、交換部品の一覧でしょうか。
一部わからない用語もありますが、ざっと見る限りでは異様に高額な部品はないようです。
一方下段はこちら。
計算根拠不明なのですが、赤い丸で囲ってあるところ、どうやら人件費みたいです。請求額の大半がこの金額のようです。日本だったら納得するまで根拠聞きますが、さすがにイタリアに問い合わせるのは無理そうですね…。
保険CDWが適用されない?
さて、当然ながらこれって保険がきくのでは、しかし、カバーレターをよく見ると…、
まさかのタイプミス、多分これ”not”なんだよね…。ということは、もしかしてCDW摘要外なの??なんてことだ…。
しかし、転んでもタダでは起きない私。rentalcars.comのDERに加入していたのです。この申請を試みることにしました。
自車輌損害補償制度(DER)とは
rentalcar.comの予約確認書を見ますと、こうなっています。
この英語を素直に訳すのならば、
「もしレンタル期間中に車が損傷して現地のレンタカー会社から請求が来たとしてもrefundしますよ」
となる。てことはこの請求額、払わなくてもよいのか?
rentalcars.comのサイトをよく読んでみましょう。こうなっています
rentalcars.comでは、お車のご利用前にご購入可能な自車両損害補償制度を販売しております。こちらは現地で実際にお支払いいただいた免責額の払い戻し請求をしていただける商品です。(手数料、営業保証手数料は対象外となります。) 利用規約が適用されます。
自車両損害補償制度をお買い上げいただくことにより、レンタカー中、もしものときの為の安心をご提供させていただいております。お客様から事故報告が無い場合の自動的な払い戻しはできませんので、必要書類とともに払い戻し請求を行ってください。
おお、これは救いだ!
ちょっと気になる「免責」、ここで言う免責ってなに?きちんとサイトに書いてありました。
免責とは実際事故があった場合にお客様がご負担いただく金額です。こちらは全てのレンタカー会社にて行われています。
セキュリティー・デポジットとしてレンタル期間中メインドライバー様のクレジットカードが現地にてブロックされます。こちらはレンタル終了後通常7営業後返金されます。
この免責は弊社の自車両損害補償制度や現地販売の任意の保険で軽減または、ゼロにすることが可能です。
うーん、そういえばデポジット額ってもうrefundされているような…。実際クレジットカードにはその請求はない。ちょっと事情が違うような気がするので不安ではありますが…。
さらに、この制度、海外のネットにおけるQ&A等を見ると、なんだか評判悪いそうなんですよね。refund応じてくれないとか…。
Any suggestions about Rentalcars Damage Excess Product? – Italy Message Board – TripAdvisor
よく見ると、実は書込している人が、この「申請」の仕組みを単に理解していないだけではないか、という指摘もあったりするのですが…。
とにかく不明点は多いのですが、やる意義は大いにあり。ダメ元で申請してみることにしました。
自車輌損害補償制度(DER)の申請
「ヘルプ(トップ画面一番下)」>「自車輌損害補償制度(DER)の申請」より可能です。
この「自車輌損害補償制度(DER)の申請」を押すと次のような画面に進みます。上段に予約時のメールアドレス、下段に予約番号を入力します。
続いては、予約内容等を確認、以下のようなプルダウンメニューから、「Make a claim against your Damage Excess Refund purchased」を選択。
上記プルダウンメニューを選択すると、次のような画面が下に現れますので、車の損傷部分を選択します。
更に下段には詳細な事故の状況をコメントする欄、その他各種質問事項に回答。
先方に送るファイル、pdfですが、基本はレンタカー会社から送られた書類をすべて添付、そこにクレジットカードの支払い記録を追加したものを作成しアップロードしました。なお、アップロードファイルは、複数フィアルのアップロードが可能、ひとつのファイル辺の上限サイズはおよそ3M程度でした。
問い合わせ画面はこの位置画面だけ、サブミットして進み申請手続きは終了です。
ひとまず今日までに行える手続きはここまで。先方rentalcars.comからのよい返事を期待して待ちましょう。
今後の教訓
rentalcars.comのDER申請が仮に通ったとしても、一度現地レンタカー会社から請求&支払いが発生する、また、正直DERの申請も面倒ではあるので、
rentalcars.comで予約しDERに加入した or デフォルト加入になっていたとしても、必ず現地にて最低限CDWに加入しているかどうかを確認、他のヨーロッパ地域とは違って特に南イタリアのようにCDWが強制加入にはなっておらず任意加入になっている場合には、必ず追加で加入する
ことにします。
今回の失敗はこのrentalcars.comのDERだけで満足して、現地でCDWの加入についてきちんと確認しなかったことが起因でした。もっともこれって南イタリアだけなのかもしれませんが、どのエリアであっても必ず確認する癖はつけておくべきです。
というか、フランスやドイツ、いやイタリア以外の国なら、こんな大事な保険に入っていないことは無いし、入っていなかったら必ず窓口で入らないのかって聞かれるものですけどね…。
とにかくrentalcars.comのサービスだけで満足しないことです。
それさえ気をつけていれば、圧倒的に価格の安いrentalcars.comを安心して使えると思います。この安さは本当に素晴らしいので。
そしてもう一つの教訓。損傷の度合いと修理金額について、一つの基準が得られたということ。当然ながらヨーロッパでの板金費用がどのくらいの水準は、それぞれの状況にもよりけりですし、そうしたためか、ネットでもあまり有益な情報を見つけることができないわけです。
今回のような自損を起こした場合、どの程度の支払いを覚悟しておけばいいのか、その基準を持てるようになったのは、精神的に大きなことだと思っています。請求が来るまでいくらなのか目処がつかないほど不安なことはありませんからね。
どうしても日本に住んでいると外車なみの請求が来るのか、なんて思いがちですが、どうやらそうではなさそうですね。あくまでも南イタリアでの相場感ですが.
rentalcars.comの進捗があり次第、再度blogでこの話題に触れてみたいと思います。