再びヴァレー州の美しい村の紹介です。ヴァレー州の中心の街シオンを南へ30キロほどの山道を進みたどり着くことができるグリモンはウィンタースポーツはもちろん夏季においてもハイキング等で人気のある山岳リゾートです。こちらも前々回にご紹介したエヴォレーヌと同じようなイメージの村ですが、より大自然に近い点、またいかにもスイスアルプスらしい木製の家のデザインがより洗練されているので、雰囲気はこちらのグリモンの方がよいと思いました。
なお、ここへ至る道のりもエヴォレーヌよりも長く険しかったです。それでもイタリア語圏ステージよりは楽だったかもしれません。 この日朝一番での観光、そして快晴!スイスの最も美しい村巡りは全般的にあまりよい天気ではなかったので、珍しく、、いやほぼ唯一と言っていいほどの快晴の下での写真を撮ることができました。
駐車場ですが、どうやら12月までは無料のようです。やはりシーズンは冬なのでしょうか。
かなりの山奥ではありましたが観光客もまずまずいて、そしてなによりも宿泊施設が多かったのが印象的でした。それなりの規模のリゾート地ということなのでしょう。それにしても建物が綺麗!古さや歴史を感じさせるものではないですが、非常にスイスらしい、そしてフランスらしいデザインの木々の家々は見応え充分です。
村自体も非常にきれいにメンテナンスされていました。そしてなんとなくアートな雰囲気もありました。
ちなみに歴史はというと…、公式サイトでもほとんど情報なし…。比較的新しい村なのかもしれませんね。(正直なところ美しい村選定基準がよくわからないです。)しかし、美しいことには間違いなし。訪問価値は大いにありです。行きづらいですけどね笑。
ところでヴァレー州へやってきたのは前日でシオン郊外に宿泊しました。前々回もご紹介した通りこのヴァレー州はワイン生産がとても盛ん。州を貫く幹線道路の両側、特に日がよく当たる北側の斜面側には沢山の葡萄畑があります。もちろんその日の夜も地元のワインを満喫しました。さてそのお世話になった宿周辺の農家でワインを買えそうだったのでグリモン観光後、険しい山道をシオン方向へとまた戻ってきたときに、葡萄畑内にあるいくつかの農家に行ってみることにしました。
と言ってもまったく情報はありません。ただただ「VENTE」と書かれている看板を目指して彷徨うこと30分あまり。ようやく一軒の農家でワインを売ってくれるところを発見。英語、ほとんど通じませんでしたので頑張ってフランス語で話しかけて、無事にワインを得ることができました。シャトーみたいなお洒落なところではなく、本当に小さな農家のご家族でしたが、すごく親切に対応してくれました。実際に醸造しているところも見せてもらいました。
ちなみに購入したワインはこちらです。まだまだ帰国までは長かったわけですが、品質を落とすことなく無事に日本に持ってかえることができました。スイスのこのあたり独特のセパージュ「コルナラン」。ミディアムとフルボディの中間タイプ、どことなくグルナッシュを思い起こさせる味わいでした。思い出のワインです。
最後はワインのお話になって少々脱線してしまいましたが、このグリモン、歴史こそあまりなさそうとはいえ景色と美しさはスイスの最も美しい村の中でも格別、文句なしの5つ星評価です。