日時:2015年9月20日
「Google Timelineによる軌跡」
モンブラントンネル、わずかなフランス滞在が高くつく
この日は朝から好天に恵まれましたが、あまりアオスタに滞在する時間はありません。とはいえ、せっかくですからモンブランでもさくっとみようかと思い、クールマイヨールから少し北へ車を走らせませした。しかし、ロープウェイ乗り場を見つけはするものの、きちんと下調べをしていなかったこともあり、どれがモンブランなのか、そして山へ登るロープウェイがどのくらい時間がかかるものなのか検討もつかなかった、さらには山へ登るには軽装だったこともあり、このロープウェイは断念。
そのかわりシャモニー側に行けばよくモンブランが見えるかも、さらにイタリアのクールマイヨール側からフランスのシャモニー側に[highlight]「モンブラン・トンネル」[/highlight]が面白そうなので、これを通過してみることにしました。
がしかし、この通過が高くついた(涙)。まずこのトンネルの通行料ですが、往復で55.2ユーロにVATが22%加わり合計65.15ユーロ。かなり高い!!ちなみにこの往復券は7日間有効だとか。しかし、僕の場合はせいぜい2時間といったところ。
さらにこのトンネルですが、時速70km制限で約11km。車線は片道一車線ずつ。まっすくで単調。面白くないってことはないものの、まあ普通でした(笑)。11kmなので高々10分弱のドライブでした。
さらに残念だったのは、フランス側の午前は山の日陰となっており、暗くて寒い。シャモニーの街のやや高台までいったものの、シャモニーから見るモンブランは近すぎて正直どれが頂上なのかさっぱりわからない感じ。
やはりここでも反対側の山へ登るロープウェイがありましたが、ここでも時間が読めず結局モンブラン観光は諦めました。いったい何のためにきたのやら…。もう一日余裕があったらさらにこのエリアで一日潰したんですけどね。この後もいろいろ予定があるので泣く泣く諦め、1時間もしないうちに再びモンブラントンネルにてイタリア側へ戻りました。この旅最初の無駄遣いでした。
再びクールマイヨールに戻りチェックアウト
ちょっと残念なことをしてしまったのですが、よい時間つぶしになったのは事実でした。というのは、実は昨日宿泊したホテルのチェックアウトと支払いがまだ済んでいなかったのです。日曜日ということでホテルの人が朝10時まで来なかったのです。なんてこった!朝食は込みでしたが、朝食を準備するカフェは、ホテルに隣接しているものの経営者が別のようで、このカフェのスタッフは当然ながらチェックアウト対応ができず、ホテルのオーナーが来るまで待つしかなさそうでした。
そんなに待ってられないので、後日Booking.comに登録してあるクレジットから適当に決済していてもらえるように依頼しようとは思ったものの、それはそれで面倒だなあと思っていました。しかし幸いなことに、再びクールマイヨールに戻ってきた時ちょうど午前9時30分くらいだったので、ホテルにもう一度立ち寄ってみると、オーナーさんがホテルに来ていたので、これで問題なく現地決済することができました。
労働者のユートピア「クレスピ・ダッダ」へ
無事にホテルもチェックアウトできたので、次なる目的地を目指します。目指すはミラノの東の郊外にある「クレスピ・ダッダ」という小さな街です。世界文化遺産に登録されています。
アッダ川のほとりにあるこの街は、19世紀にクリストフェル・クレスピという人が紡績工場をこの地に作り、同時に労働者たちが暮らしやすいように彼らの家はもちろんのこと、教会や教育施設、そして共同墓地をもあわせて作ったそうです。クレスピさんは、当時としては珍しく労働者思いの方でした。イタリア版富岡製糸所といったところでしょうか。
この工場は19世紀後半より稼働開始。最盛期は第一次世界大戦前後だったようです。その後もしばらくは使用されていましたが、2003年には完全に稼働を停止。実は世界遺産に選ばれたのはその前の1995年。現在は、個人所有ということもあり外から見ることしかできません。博物館として公開してもよいのではとも思いますが、そうしない理由があるのかもしれません。日本のように世界遺産に選ばれたフィーバー的なものはおこらないのでしょうね。ただ、2015年のミラノ万博を期に施設を一新し、万博会場になんらかの展示をしているようですから、今後、観光にむけて何か進展があるような予感もします。
なお、街の教会裏にこのような街の歴史を綴った垂れ幕が飾ってあったため、とりあえず撮影をしておき、後でゆっくり読むことにしました。
この内容を参考にして、この日記を書きました。
いずれにしても今回の訪問では、計画的でシンプルな町並みを丘の上から眺めるくらいのことしかできませんでしたが、楽しい時間が過ごせたと思います。
ちなみに、観光客はわずかながらいたとはいえ、とても少なかったです。1時間弱の滞在の後、サッビオネータという小さな街を目指します。(続く)