物理の人にはおなじみのhttp://jp.arxiv.org/ (URLはLos Alamos のミラー)を久しぶりにのぞいてみたら、Quantitative Financeなんてのができていたんですね。
これは知らなかった。よく見ると(since Dec 2008)だからめちゃくちゃ最近なのですね。
まだ論文数もすくないからとりあえず2008年に該当するものをざざっと眺めてみました。
ファイナンスの世界ではまだ少数の物理っぽい話が多くてなによりです。特にこのところの変動の激しい相場に関する分析で参考になるとよいですな。
「分布とか仮定してから話を進めるけれど、そもそも分布ってのはなにかのダイナミックスを記述している方程式によって決定されるべきなんじゃないのか」とか「確かに実際に起こる=観測される現象は確率的なんだけど、確率分布は決定論的に求まるんじゃないの」みたいな話が通じるファイナンスの人が増えるといいな。
分布を仮定する、スタート地点がとにかく「●●分布に従うとして?」の1点張りみたいなとか、厳密に微積分が定義できるみたいな確率過程・伊藤積分とか、そしてなにより「統計的に有意(優位じゃなくて有意)」とか、ほんとに好きだよね、あの人たちって。
何を持ってサイエンスか、まではいわないものの、何か法則とか一般論を導こうとするときに、サイエンス的なアプローチがなされていないと感じるのは、理系出身者だったらみな思ってると思うだけどどうだろうか。
そんなq-finで、ちょっと気になったタイトルを発見したので、軽く読んでみた。
Economics need a scientific revolution
ネイチャーのコラム・エッセイらしい。所詮エッセイだから具体的な指摘とかないんで若干説得力は欠くものの、おおむねその趣旨には同意できるものだったかな?。
”what Richard Feynman called Cargo Cult Science”
てのがまだ出てきたね。
まあ、どうせ暇だから、教養として論文をあさってみよう。タダだからね。