訪問日時:2019年5月2日、午前11時頃
令和元年2日目、5月2日の一番最初の行き先は、マルケ州の古い街「ウルビーノ」。前泊のモントーネからは1時間ほど。ウルビーノは世界遺産に選ばれている大変美しい街、マルケ州のやや内陸側にあるので交通の便はあまりよくなさそうです。クルマだとあまり関係ないのですが…。近くの名所といえばサンマリノなのですが、サンマリノからは意外と時間がかかりますね。 地理は以下のような感じです。
この日はこの旅一番の天候だったと思います。本当にいい天気。 ウルビーノの駐車場は、街の外、入口すぐ近くにある大きめの公共駐車場がおすすめ。バスの発着所のところなので探しやすいと思います。ここならば安心して停めることができます。すぐ近くからこちらの門をくぐって旧市街に入れます。
さてここウルビーノは、中世から続く芸術の街、ルネサンスの巨匠の一人ラファエロの生まれた街でもあります。ウルビーノの街は、街自体がまるで美術館です。あらゆる建物が芸術作品のように美しいです。多くのイタリアの街を見てきましたがここは他に似たような街が思い付かないほど独特の雰囲気がありました。
ただ歩いているだけで楽しめる素晴らしい街です。さらに規模も小さいため、観光はとてもしやすいのもよいことです。
ラファエロですが、外から眺めることしかできませんが、一応生家なるものがあります。
この街が美しくかつ著名な画家や建築家を排出したのは、15世紀にこの地を治めていたモンテフェルトロ家フェデリコ公とその息子グイドゥバルドの善政と学芸保護政策のおかげだということです。
見どころは街の中心の広場に位置しているドゥオモとドゥカーレ宮殿。
なにやらこの広場でアートのイベントを行っていました。現在でも芸術的な伝統はこの街に受け継がれているという証拠なのかもしれません。とても楽しそうでした。
残念ながら我々が訪問したときはドゥオーモは改修中につき見学できず。しかしドゥカーレ宮殿は見学できました。内部は国立マルケ美術館となっています。
ラファエロやブラママンテを生んだ街ということでさぞかしコレクションも立派かと思われるわけですが、実はそうではなく、そう悪くはないものの、肝心のラファエロの絵を含む多くの傑作は、ナポレオンがこの街を占領したときに、フランスに持っていかれてしまったようですね…。
なぜかフーコーの振り子の展示がありました。
傑作はやはりルーブルにあるのでしょうか。複雑な気持ちです。いい加減返してあげてもいいのにとは思います。
美術館を出た頃には表でやっていたお絵かきイベントは終わっていました。
さてウルビーノは思った以上に丘にあって坂が多いです。しかし先程も申したように広くはないので、街の中心から街全体を見下ろせる眺めのよい丘まで5分程度で歩いていくことができます。中心側から見たその丘です。一見距離がありそうですがそうでもありませんでした。
ただし、頑張って坂を登らなければなりません。
ここからの景色は素晴らしいので絶対に訪れるべき場所。
いくつか絶景の場所があるようですが、今回は中心から一番近いと思われる対岸の丘のみ行きました。
街は比較的小さく見どころもそう多くはないのですが、街自体が芸術作品であるといっても過言でなく、世界遺産認定も十分うなずけました。また訪問の機会があれば宿泊して、地元の食事や夜の街も散策してみたいと思っています。