2016年GW スペインの旅 No.23:サン・セバスティアン(ドノスティア)その1 ホテル、街歩き、欧州文化首都編

スペイン・バスクの旅2016年GW
スペイン・バスクの旅2016年GW

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訪問日時:2016年5月2日、3日(1泊)

ヨーロッパでも美食の街として名高い街。2泊してもよかったなあ…。サン・セバスティアン日記はボリュームがあるので全部で2回、まずは観光編から。(もう一回は食事編です)

スペイン・バスク地方で最もにぎやかな街

この日の宿泊地は「サン・セバスティアン」、これはスペイン語での呼び方であってバスク名「ドノスティア」です。ちなみにGoogle Mapをみるとドノスティアと表記されるようです。

フレンチバスクのシブール、サン・ジャン・ド・リュズからこの街までは、高速に乗り40分程度だったと思います。国境付近で工事をしていたせいで少々渋滞に巻き込まれましたが、それがなければもう少し早く辿り着いたことでしょう。

ここでは1泊、ホテル手配に苦労

実はこのサン・セバスティアン、旧市街内はあまりホテルがないので、ここを予約するのは一苦労、基本的に僕は車の旅をする場合、できるだけホテルは現地予約して、日程を柔軟に設定できるようにしたいのですが、キャパが少なかったこともあり、例外的にこの街だけは事前にホテルを予約しておきました。

このためサン・セバスティアン前後での旅行日程が適切に調整できなかったのです。おかげで、バスク地方を無駄に右往左往してしまうはめになりました。まあクルマを飛ばせばいいだけなのですが…。

それにしても、なにも無理に旧市街にホテルを取らなければもう少し楽に、そして柔軟な日程で予約を取れたのかもしれません。しかし、はじめて訪れる街なので地理感がない、徒歩でどの程度歩くことができる範囲なのか検討がつかず、Googleマップだけでは判断が難しいところ。

素敵なペンション

ホテルは観光に便利な旧市街内のペンション(アパルトマン)を手配。なお、AIrbnbもチェックはしたのですが、結局Booking.comのほうが登録ホテル数も多くリーズナブルだったので、こちら経由での予約となりました。

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ロケーションは抜群、街の地下駐車場からも近く抜群の選択でした。

さて、こちらのペンション、その入口を見つけるのに少々苦労しました。ペンションやアパルトマンってホテルと違って入口に大きな看板がないことが多いからです。そしてほとんどの場合は入口にロックがかかっているので、最初に訪問する時はインターホンを鳴らして開けてもらう必要があります。

まず間違いなく誰かがいるので対応してもらえますが、念の為に到着時間は伝えたほうがいいですね。午後3時から6時といった常識的な時間帯なら連絡しなくても大丈夫だと思います。我々も到着が6時過ぎでしたので、特に連絡はしませんでした。

さてアパルトマンに到着すると、受付ではナイスガイなイケメンお兄さんが出迎えてくれました。英語も堪能、スペイン語はもちろんでしょうが土地柄フランス語も話せるのでしょうね。うらやましい。

ここのお兄さん、どうもイラストレーター、あるいはデザイナーのようでして、このような自作の素敵な街の地図をプレゼントしてくれました。

この地図、とても良く出来ていまして、よく見るとこのペンションの近くにあるバル、レストラン、カフェなどが記載されています。ファイルでもいただくことができました。そのほうがiPhoneで見ることができるから便利ですからね。

そしてまたレセプション(受付)のうしろにあったこのボードもとても素敵でした。彼が毎日自分で書いて更新しているようです。

お部屋の方もとてもおしゃれで快適でした。1泊だけなのがなんだかとてももったいない。次回訪問時にまた利用することにします。

こちらのペンション詳細はこちらをどうぞ。とても評価高いです!サン・セバスティアン訪問の際は是非利用してみてください。

街歩き、街の雰囲気、歴史など

ここも他の街と同様に観光スタイルは基本的に街歩き。国際色豊かなせいもあるのでしょうか、建物や街の雰囲気はスペインと同じようでして(まあスペインだから当たり前?)、街中のいたるところにバスク語表記の看板や表札を見かけますが、全体的な雰囲気といてはあまりバスク地方っぽくなかったように思います。

特に数日前に訪れたゲルニカは強いバスク色を感じさせる土地柄であったせいもあって、こうしたサン・セバスティアンの印象派、あくまでもそのゲルニカで感じた雰囲気との比較でしかないので、かなりその感じ方には個人差があるのかもしれません。

しかし、旧市街の雰囲気はとても気に入りました。

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そして、美食の街として名高いサン・セバスティアン、旧市街内部には数多くのバルやレストランが。こちらについては次回あらためてご紹介する予定です。

旧市街は、サン・セバスティアンを特徴づけているラ・コンチャ海岸の東側にあります。もちろん教会もあります。サンタマリア教会というそうです。

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旧市街側にあるこちらは集合住宅のようです。このような雰囲気はとてもスペイン的だと感じました。この建物の前は小さな広場となっているのですが、訪れたのが午前中だったため、清掃車と運送業者のクルマで溢れており、良い写真が撮れませんでした。ということで紹介は建物のみです。

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この集合住宅の雰囲気はゲルニカでも感じたものと同じようでした。要は僕の中であまりしっかりとした基準なく、スペイン的だとかバスク的だとか言っているだけで申し訳ありませんが、そのあたりご理解いただければと。

続いて、少し旧市街側を離れ、その東側へ、街を流れるウルメア川に沿ったプロムナードはとても爽快。

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そして、その川に架かる橋もとても芸術的でした。「マリア・クリスティーナ橋」という名前がついています。サン・セバスティアンの名所の一つだとか。

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ちなみに、サン・セバスティアンは、もちろんスペインだけでなく欧州でも広く名の知れた一大観光都市ですが、いわゆる英米的なホテル(ようするに大きくて、いかにもリゾートホテルって感じのもの)は旧市街側にはあまりなく、ラ・コンチャ海岸側に非常に多くあります。まあサン・セバスティアンはリゾートでもありますからね。でもこういうところはまったくもって好みではないのでもちろん選択外です。

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ただし夏にこのビーチで泳ぐなら、この湾に近いホテルに泊まるしかないのかもしれませんね。でもそれほど綺麗なビーチではなかったので、ビーチを満喫したいなら、別のエリアに行ったほうがよいとは思います。

ビーチ沿い&旧市街側にあるこちらの建物は図書館のようです。観光客でも利用できるものなのでしょうか。もっと語学力があれば訪問したのかもしれません。海外の図書館でゆっくり過ごす、そんな旅行もありかもしれません。

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うしろには「モンテ・ウルグル」の頂上にあるキリスト像が見えます。ここはこのあと登ってみました。(後述します。)

欧州文化首都に選ばれています

ところで、このサン・セバスティアンは、[highlight]今年2016年にポーランドのヴィロツワフとともに欧州文化首都に選ばれています。[/highlight]街中のいたるところにその宣伝がされていました。ちなみにこの建物は「ビクトリア・エウヘニア劇場」。数日の滞在なら開催イベントを調べたことでしょう。(美味しい夕食を選ぶと劇場系のイベントには基本行けません。)

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ちなみに「欧州文化首都」とは、

  1. EU 加盟国の中から、毎年「欧州文化首都」として都市を選定し、年間を通じて様々な芸術文化に関する行事を開催する。
  2. 当制度は、EU の文化政策において重要視されている EU 域内の緩やかな歴史的・文化的共通性と多様性を重視する「多様性の中の統合」という理念と密接に関連しており、域内の文化的共通性と多様性を同時に表現しようとする特徴を持っている。
  3. また、地域政策の観点から、地域活性化と観光客誘致が期待され、地域の経済的な発展の契機として位置づけられている。
  4. 更に長期的な文化活動を通じて、市民の連帯意識の向上や政治参加を促すことが期待されている。

(文化庁:『東アジア文化都市』の実施に向けた調査研究事業(平成24年度)調査研究・報告書【資料編】より抜粋)

この調査によれば、その影響度、効果については、例外はあるものの、短期的ではりますが、観光客の増加、雇用の創出あうりはインフラの整備、そしてその街の知名度などの向上につながることもあったそうです。

ちなみにサン・セバスティアン周辺、バスク地方でいろいろとやっているようでした。例えば、2日前に訪れたビルバオの美術館でもなにか催物があったようです。ただ、どれがその文化首都関連のイベントなのかはよくわかりませんでした。おそらくバスク地方出身のアーティストの展示コーナーがあったので、それだったのかもしれません。

海のそばにある特徴的な建築物「クルサール国際会議場」、ここでも数多くのイベントが行われるみたいでした。ただし、訪問時はまだ朝だったこともあるのでしょう、開いていませんでした。

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しかし、特段なにかイベントに参加したわけではありませんでした。他にも見たい地域があるので、こうしたイベントも満喫できるように日程調整するのはかなりの難易度。ヴァカンスが1ヶ月くらいあれば可能ののですけれども…。(日本でこのくらいのヴァカンスが普通に取れる日はいつくるのでしょうね。)

街の観光案内所には、欧州文化首都に関する案内がたくさんされていましたので、イベントこそあまり行かなかったものの、記念にパンフレットなどをたくさんいただいてきました。

言葉が難しい、ということもありますが、仮にそれが読めたとしてもやはりヨーロッパで行われる文化的イベントは多彩なこともあって、それらそのものを理解すること自体がかなり難しいと思われます。絵画や歴史的資産を見ていつもよく思うのですが、本当に彼らの文化的レベルは高く、カンさせられることが多いです。そして、もっともっと勉強しなければいけないなあとつくづく思う次第です。

こうしたブログをせっかく書いているわけですから、もう少しだけでも文化的教養的な記事がかけるようになるといいのですが…。先ほど紹介した図書館などで、それぞれの街の歴史や文化について、旅先でしっかりと調べる、そんな旅行がこれからの自分のテーマなのかもしれない、と思っております。

それにしても、彼をよく見かけますね(笑)

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こんなところにもいましたよ。

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このダンスイベント面白そうだったかもしれません。

なお、欧州文化首都に関してはこんなリサーチを見つけました。果たして今回サン・セバスティアンではどの程度の成果があるのでしょうか。

湾を臨む2つの山から

さて、ウェブなどでよく見かけるサン・セバスティアンの代名詞「ラ・コンチャ海岸」を一望できる撮影スポットはどこにあるのか。それは、この湾の両端にある山です。

まずは東側の「モンテ・ウルグル」からの景色。こちらは旧市街側にあるので歩いて登りました。

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続いては反対側、つまり西側の「モンテ・イゲルド」、こちらのほうがモンテ・ウルグルよりも標高が高かったと思います。下からケーブルカーでいけるのですが、我々が泊まった旧市街側とは反対側にあるので、この街を離れる直前、一番最後にクルマで訪れることにしました。駐車場は有料でした。

丘の上にはホテルがあり、そこに展望台となる塔がありました。

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その塔が、この街、そしてこの湾を最も美しく眺められるスポットに間違いないでしょう。

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やはりこの街も再訪が必須の街。視察という感じの訪問となった次第です。もっともここは欧州随一のグルメの街。グルメ目的でも訪問の価値ありです。ボルドーからもそう遠くないですからね。

サン・セバスティアン編は次回も続きます。次回は食事編です。(続く)

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