訪問日時:2016年4月24日、正午頃。アラゴン州テルエル県。
記念すべきスペインの最も美しい村、訪問第1号
2016年から開始した「スペインの最も美しい村巡り」、徐々に書き始めていきます。記念すべき第一弾はアラゴン州テルエル県にある「アルバラシン」という村です。結論から言いますといきなり大当たり!の村でした。どうやらスペインでも人気の高いスポットのうようですね。
以前、このブログでも書いたことがあるのですが、「スペインの最も美しい村協会(Los Pueblos más Bonitos de España)」は、いまや世界中で増えてきた「美しい村協会」の中では比較的最近できたほうです。
スペインの最も美しい村には数年前から注目はしていたのですが、なかなか訪問が実現せず。しかし、この度ようやく訪問の旅を開始することができました。フランスのように全制覇するかどうかはまだ決めていませんが、フランスやイタリアよりも登録されている村の数が少ないので、全制覇はさほど大変ではないと思っております。追々実現することでしょう。
アルバラシンの場所
まず位置を確認します。地図ではこのあたりです。
アラゴン州テルエル県ということで、近くにある主要都市はテルエルですが、そこからクルマでも1時間30分はかかります。しかし、そもそもそのテルエルという街自体がちょっと不便な場所にあります。位置としてはアラゴン州の都「サラゴサ」とオレンジでお馴染み「バレンシア」の中間地点にあるのですが、このあたり平坦とは結構標高もある山岳地帯となっているせいなのか、なんとなく交通の便の悪さを感じます。しかし、だからといって道が険しいかというとそうではありません。
なお、僕が訪問した時は、クエンカ側、つまり西側から向かいました。こちらのほうが若干ではありますが、狭い道を行くことになります。クエンカからはクルマで2時間ちょっとでした。
ちなみにこのあたりは全体的に標高が高いです。アルバラシンは1,200mくらいのようです。というわけで4月終わりでも結構な寒さ。さらに天気がよくなかったこともあり、上着だけでは足りず中にセーターを着ての観光となりました。
アルバラシンの歴史
簡単にこの村の歴史を。このあたりには鉄器時代(紀元前15世紀くらい)からケルト人が住んでいたようですが、その後は、ローマ帝国、西ゴート王国の支配を受け、その後はイスラム教徒に。そして12世紀にはアラゴン王国の支配下となりました。アラゴン王国支配下の時代は正に「レコンキスタ」の時代ですので、このころに村が城塞都市として強化さらたのか、と思ったらそうではなく、どうもカスティーリャとアラゴンの勢力争いの影響で城塞都市化したようですね。もっともカスティーリャとアラゴンはその後合併するわけですが…。(wikipediaより)
そんな城郭都市の名残は村の至る所で見ることができます。例えばこの街には「長城」のようなものが今でも残っています。下の写真の上方にあるのがおわかりでしょうか。
赤い石造りの家々が印象的
今回クルマを停めた場所は街の下側。駐車場は街の周りにいくつかあったようですが、あまりキャパがなさそうでした。さらに休日ということもありかなり混み合っていたので、駐車には苦労しました。それでも運良くいいスペースを発見できました。
駐車場から石造りの階段を登って街の中へ。明け方のクエンカ(前泊した場所)はとてもよい天気でしたが、このアルバラシン到着時には曇っていました。しかし幸い雨がふることはありませんでした。
もうすでに写真をみて一目瞭然ですが、この赤みがかった石造りの家々がとても印象的な街並み。数々のヨーロッパの美しい村巡りをしている僕の視点からも、非常に室の高い美しさと感じました。
ところどころ工事中の建物もありましたが、村全体では非常によくメンテナンスされていると思いました。
とりあえず事前情報はあまりないので、観光案内所らしきところで地図をゲット。でもGoogleマップがあるのであまり役立たなかったか。
しかし、こうしてみるといたるところに駐車場があったことがわかります。しかし初めて来る村、到着直後はそんなこと知るよしもありません。
さて、まずは村の中心「マイヨール広場(Plaza Mayor)」に向かいました。
ここにはおみやげやさん、銀行などがあるので観光の起点にとても便利。のちほどいろいろな村を巡りましたが、この村は比較的便利な方と言えるでしょう。
この広場の近くに「サンティアゴ教会(Iglesia de Santiago)」があります。遠影がこちら。
中は普通でしたので、写真は特に撮っていないようでした。最近は聖堂内の写真をあまり撮らない傾向にあります。ß
マイヨール広場を挟んで、この教会と反対側にあるのが「お城(Castillo)」です。見た目は教会みたいです。この屋根のデザインがとても印象的。どうやらイスラム建築(ムデハル建築)の影響のようです。
駐車場に戻るのに迷ってしまいました
これはちょっと屈辱的だったかも…。このアルバラシン、かなり複雑に入り組んでいてかつ大きいんですよね。はじめて訪れるところであっても、迷うことってあまりないのですが、今回は本当に30分くらいさまよってしまいました。はじめてのスペインの美しい村ということで興奮していて、観光前に駐車場の場所確認をしっかり行わなかった証拠ですね。
しかし、一方で、スペインの美しい村はイタリアほどではありませんが、規模が大きいと感じました。フランスと大きく異なる点です。
まとめ
このアルバラシンは、僕にとってははじめてのスペインの最も美しい村でしたが、いきなり大当たりといっても過言ではない美しい村だったと思います。総合評価も文句なしの★5つでしょう。フランスの美しい村と比較しても十分その価値があると思いました。滞在時間は結局2時間、思った以上に長くなりました。観光施設も十分なので、宿泊してもいいかもしれません。(続く)