訪問日時:2019年5月4日、午前11時頃
前泊地マルケ州アスコリピチェーノから2時間かけてウンブリア州の美しい村「ノルチャ」へとやってきました。
ノルチャはヨーロッパを旅していると何かしらで耳にすることの多いベネディクト系の修道院の創始者とされる聖ベネディクトゥスことヌルシアのベネディクトゥスの生まれ故郷として名高く、さらには良質の黒トリュフ、イタリアを代表するサラミの名産地としても知られています。恵まれた食材もあって、村の中にはレストランも多く、ミシュラン星付きのレストランもあります。ということで小さな田舎の村ですが、多くの観光客が訪れる場所となっています。
駐車スペースは村の周りの至るところにあるのですが、とにかく訪問客が多いので混雑していたと思います。
さて前回の投稿でも少し触れましたが、ここノルチャは2016年8月に発生した「イタリア中部地震」震源地に一番近い行政地区ということです。この辺りは昔から地震の多いエリアだそうで、この30年あまりにも何度か大地震に見舞われたようですが、近年は地震対策も進みつつあり、3年前の地震では人的被害は全くなかったそうです。
そんな情報をネットで知って少し安心したのも束の間、村の中央広場サンベネデット広場について驚愕しました。村の絶対的シンボルともいえるサンベネデット教会が半壊ないしほぼ全壊の状態、天井はほとんど崩れて中は剥き出しに。とても悲しくなる光景に言葉を失いました。
またサンベネデット教会のある広場には美しい時計塔を持つ市庁舎があるのですがここも倒壊してしまったようです。
それでも徐々にではありますが復興は進んでいるようでした。実際広場自体はとてもきれいになっており、そして中央にある聖ベネディクトゥスの像は美しく立派でした。
その他村の入り口の一部の城門も大きな被害を受けていました。
このように至るところで地震の被害を受けた建物を見かけるものの、
村自体は観光客も多く、サラミや黒トリュフといった地元の名産品を取り扱うお店を中心に賑わっていました。
この日は天気がよくなかったこと、そしてまだお昼前だったのでカフェやレストランは少々換算としていましたが、その数は多く、前述したとおりミシュラン星付きを含む立派なレストランからカジュアルなレストランまで多くが村の中にありました。宿泊施設も充実していそうです。
また村は城壁に囲まれているのですが、その外側ではもしかしたら村の中にいて建物被害を受けたから、なのかもしれませんが、木造のプレハブ的な商店街ができており、ここでも食材から雑貨などを取り扱っていました。
ところで、お店も多かったこともあり、復興への想いを込めて、この村で名産のサラミとこの地域の名産かどうかはわからないのですが黒トリュフ味のポテトチップスを購入。その場ではいただかなかったのですが、2日後のローマのアパルトマンでトスカーナへいたときに購入したワインとともにいただきました。油の乗り方と味わい深さ、強めもマイルドな味わいな塩加減が抜群で感動的な味でした。
サンベネベット教会は大変残念な状況でしたがぜひとも再建後には見に行きたいと思います。グルメの街なのでそのときは絶対に宿泊したいです。このあたりはまだ今回の旅行で訪れることができなかった美しい村も点在するので、自分的にはまだまだ見どころ満載の地です。