イタリアの駐車事情=駐車のしやすさは、他のヨーロッパと比較すると非常によろしくありません。なかでも南イタリアは特に顕著だと思いました。
一番の難点は公共の大型駐車場がほとんど無いことですね。すごく充実しているドイツ、フランスとは天と地の差です。
ちなみに、噂で聞いた限りでは、イタリアってあまり地下工事ができないみたいなんです。どうも「遺跡」がゴロゴロ出てくる関係だとか。京都と同じようなイメージなんでしょうかね。こうした地下を掘る工事が難しいことが、公共の駐車場ができない一因となっているみたいです。
もちろん、ヨーロッパの多くの地域と同じく路上駐車は可能です。しかしこれもまた他とくらべてスペースが狭いところが多かったと思います。
基本は路上駐車、パーキングチケットはTABACCHIで?
さて、ヨーロッパで路駐する場合には、いわゆるパーキングメーター制度であり、南イタリアも同様なのですが、フランスやドイツと違うのは、駐車できる路肩付近にパーキングメーター用の自動発券機がないところが多いということ。
はじめ発券機がなかなか見つからなくて途方に暮れていたところ、たまたまパトロールしていた警察官がいたので、英語で「パーキングチケットはどこで入手するのか」と聞いてみたところ、「“TABACCHI”で買えるよ」と教えてくれました。
ということで言われたとおりTABACCHIへ行き、恐る恐るパーキングチケットをくださいと言ってみたところ、問題なく次のようなカードを購入することができました。
なるほどこれはこれで便利だ。でも、どうやらこのようなパーキングチケットは、基本その街でしか使うことができないようです。せめて州内では統一されているといいんだけどな…。
街の駐車料金事情により多少差はありますが、おおよそ0.5-0.6ユーロから1-2ユーロ単位と様々なカードが売っています。駐車時間に応じて必要な枚数&組み合わせを購入します。大きな街だと30分1ユーロ、普通の街ですと30分0.5ユーロ程度といったところでしょうか。
こちら、スクラッチカードになっております。駐車した日付、時間に該当する部分をコインなどで削って、パーキングチケット同様、外から見れるようにダッシュボード上に置いておきます。
裏面はこのようになっています。こちら「Locorotondo」という美しい村で購入したもの。その村の風景の写真となっているものもあるようです。
これはこれでおしゃれ。旅の記念にもなりますね。
夜は基本無料
ところで路上駐車の場合、昼12時から16時まで、夜8時から翌日朝9時は駐車料金は無料というところがほとんどでした。
シエスタ中は無料というのはあまり見かけたことはありませんが、夜から翌朝までは無料というのは、フランスでもドイツでもよくあったような気がします。
盗難等のことを考えると、できたらホテルの専用ガレージ、公共の立派な駐車場(地下が安心)に停められるに越したことはないのですが、前述のようにイタリアにはあまり地下駐車場がないため、ホテル側の路上に停めるケースが多いかと思います。街もしくは駐車場所にもよるわけですが、このような状況だということをちょっと覚えておくと役に立つのではないでしょうか。
それでも田舎ならばさほど苦労せず
イタリアの駐車事情は確かに他のヨーロッパ諸国と比較してよろしくないとはいえ、美しい村があるような田舎では、そこまで苦労することはありません。
そもそも路上であっても無料のところも多いです。
特に田舎でも観光に力を入れているようなところは無料のケースがほとんどです。
こういうところは本当に救われた気持ちになります。
フランスの最も美しい村レポートと同様、イタリアの最も美しい村においても駐車場情報をできるだけわかりやすく伝えられるよう心がけていきたいです。