訪問日時:2015年5月6日
緑豊かなモロッコのスイスを経由して古都メクネスへ。
緑豊かなルート「モロッコのスイス」
前泊地ミデルトは、砂漠の街メルズーガと古都フェズやメクネスを結ぶ中間点にある高原の町でした。この街からこの日の目的地メクネスまでは、まだまだ3時間ほどかかります。ということで、まだしばらくは高原エリアのドライブが続きます。
前日のメルズーガからのルートと同様、道はとてもしっかりとして走りやすかったです。しして、今まで以上に、とても緑が豊かで鮮やかだったのが印象的でした。
もしもう少し時間があるのならば、立ち寄りたかったのですが、このミデルト−メクネス間は、別名[highlight]「モロッコのスイス」[/highlight]と呼ばれているエリア。高原のせいなのか季候がヨーロッパ本土に近いのだそうです。19世紀にフランスが治めていた頃、フランス人がこのあたりを避暑地として選んでいたそうです。
こうした森の中のドライブって、この旅行では初めてでした。
なお、今回ミデルトから通ったルートですが、冬は閉鎖されることもあるとか。それは雪のためです。
サハラ砂漠からそんなに離れていないところに雪が降るのもなんとも不思議な気がします。
メクネス郊外は、モロッコ随一のワインの産地
そんな高原エリアを2時間弱ドライブし、標高もだいぶ低いところに到着、目的地のメクネスが近づくと、今度は辺り一面ぶどう畑が広がり始めました。モロッコもワインを生産しています。その中心がこれから向かうメクネス郊外だそうです。モロッコはもちろんイスラム教の国ですから、基本的にお酒はNGです。ただワインやビールを生産しています。特にメクネスはワインが有名であり、そのせいもあり「誘惑の街」と呼ばれることもあるそうです。
どうやらおみやげはこのメクネスのワインで決定でしょうね。
そんなワイン畑を眺めて30分ほどすると次第に大きな街に近づいてきました。いよいよ古都メクネスです。
古都メクネス
ミデルトを出発して3時間弱で最初の目的地[highlight]「メクネス」[/highlight]に到着。1675年から1728年までアラウィー朝の首都だったところだそうです。世界遺産にも認定されています。
基本的に見どころは旧市街の一角なのですが、街そのものはとても大きく、なかなか旧市街エリアにたどり着くことができず20分ほどさまよってしまいました。
なんとかして旧市街エリアに近づき、ちょうどその入り口付近にあったロータリー近くに大きめの駐車場があったため、ここにクルマを停めて観光開始です。例によってここも監視員のおじさんがいました。はじめは怪しそうに見えたこうした監視員も慣れてくれば安心できるものです。
そのロータリー側の駐車場から歩いて数分で、メクネスのシンボルの一つ[highlight]マンスール門[/highlight]が見えてきます。
そして、この門の向かい正面が[highlight]エディム広場[/highlight]です。
さすが世界遺産にも認定されている古都だけあって、たくさんの観光客で賑わっていました。そしてクルマの往来も多い。特に信号もないので道路の横断には一苦労。
そんなクルマの往来の多い広場前の通りには、地元客、観光客を載せたこちらのブルーのプティタクシーを数多く見かけることが出来ました。プティタクシーといえばモロッコの名物的な存在なのですかね?都会に来たなあという感じです。カサブランカやマラケシュでは赤い色でしたね。
さてマンスール門の脇を門と反対側のスペースへ。正直なところどこが観光できるのか、できないのか、よくわからなかったですが、とりあえず先に進んでいきます。
さらにいくつかの門をくぐり抜けて、立派な通りへ。
そして、[highlight]ムーレイ・イスマイル廟[/highlight]の前へとやって来ました。
さてこの霊廟、ムーレイ・イスマイル王が眠る霊廟で、マンスール門とともにメクネスの重要な見どころのひとつでもあります。非ムスリムでも入場でき、入場は無料です。
非常に美しいイスラムの装飾。マラケシュなどでもよく見ることができたものです。
続いて、[highlight]キリスト教徒の地下牢[/highlight]。ここではキリスト教は異教徒、その異教徒を弾圧するための地下牢だったそうです。最大で4万人近くが鎖につながれ囚われていたようです。いまではひんやりとした巨大地下倉庫といったところ。
ひと通り主だったところを観光した後は、再びエディム広場に戻り昼食を取ることにしました。エディム広場を一望できる城壁の上のレストランで、いつもと同じようなタジンを注文。本当に他にないのか、ってくらいの数少ないレパートリですね(笑)。
量も控えめ、にも関わらずそれなりの値段はさすが都会、観光地ならではか。
これにてメクネス観光は終了。もうメディナはいいかなあと思い行くのをやめました。意外と時間が経っていたので早くフェズへ行く必要があったのも観光をここで切り上げた理由です。なお、これを書いている今知りましたが、メディナ内にはブー・イナニア・マドラサというイスラム神学学校跡があったようでしてこれがとてもきれいでよいとのこと。確かにマドラサはマラケシュでも見学しましたが非常に美しかったのでちょっと残念でした。
さて旅もいよいよ終盤、そろそろ違う食事、そしてお酒も飲みたくなってきた頃。しかし、この次に行くのはフェズ。このフェズには2泊の予定。モロッコを代表する大観光都市、ワインの産地メクネスも近いので、きっとワインも飲めるのではないか、買えるのではないか。そんな期待を抱きながら古都メクネスを後にしました。メクネスからは高速で1時間程度です。(続く)