日時:2015年9月22日
「Google Timelineによる軌跡」
トレチーメは快晴!
ある意味この日がこの旅の最大のハイライト。楽しみにしていたトレチーメ・ハイキングです。しかし、早朝のコルティーナ・ダンペッツォは曇り。山の向こうの方も雲に覆われているようでして、心配。しかし、西側を見ると青空も広がっている。ドロミテエリア全体的に雨ではないみたいです。
コルティーナ・ダンペッツォのホテルをチェックアウト後、駐車場に向かいトレチーメ・ハイキングの拠点となる「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」へと向かいます。ここまではクルマで行けるとのことです。ただし、コルティーナ・ダンペッツォからここへ向かうためにはひとつ峠を越える必要がありました。霧の中を進むので少々心配でしたが、全く厳しくない峠道でしたし、道も広かったので運転はとても楽でした。
そして、峠を超える頃くらいから、空が次第に明るくなってきました。これは期待できるかも。
峠を超えてると「ミズリーナ湖」という美しい湖があります。この湖を右手に見ながら先に進みます。
トレチーメへと向かう路地をしばらく行くと、それらしき入り口が。どうやらここで入場料を払うようです。25ユーロ程度。
そして、トレチーメに近づいた時にはご覧のような快晴。本当に日程を前倒しにして正解でした。
料金所から5分ちょっとで、拠点のオーロンゾ小屋に到着。到着は9時30分くらいでしたが、すでに多くの観光客の方で賑わっていました。相変わらず殆どの方がドイツ語。
ここにクルマを停めて、靴を履き替え荷物を持つなど準備をしてから、いざハイキングへと向かいます。気温は5度くらいでしたが、天気がいいので歩いているうちはむしろ暑いくらいかもしれません。
トレトーメとは
イタリア北東部に位置するドロミテの特徴といえば、[highlight]山々がまるで彫刻のようにそびえ立っていること[/highlight]だと思います。その中でも今日散策予定の「トレチーメ」は、綺麗な形のオブジェが3つ美しく並んでおり、そのトレチーメを眺めながらハイキングできるこのコースは、広大なドロミテの山々の中でも特に人気のあるハイキングコースです。標高は、標準的なルートであれば、2,200mから2,500mの間を行き来する感じです。
こちらのハイキングコースですが、いくつかのルートが用意されていてそれぞれ所要時間が異なります。詳細は、オーロンゾ小屋へ向かう前の料金所でもらった地図に乗っているので、出発前に確認。
僕が選んだルートは以下のとおり。
- 「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」→「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」:所要時間30分
- 「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」→「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」:所要時間1時間20分
- 「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」→「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」:所要時間1時間
- 「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」→「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」:所要時間30分
- 「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」→「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」:所要時間30分
休憩を含めると、4時間30分前後のルートです。
小屋の位置を確認すると、「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」は左下、「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」は真ん中下、「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」は右、「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」は真ん中上、となっております。
ルートを決めたところで、いざ出発です。お水、そして大事な相棒「OLEO」も準備OK!
ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)へ、とても歩きやすいルート
まず最初は20分程度かけてハイキング開始。左にトレチーメを見ながらのルートです。「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」→「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」の区間は非常に道が整備されていました。さらに[highlight]殆どアップダウンがなかった[/highlight]のでとても歩きやすいです。この区間だけであれば、ハイキングシューズ(またはトレッキングシューズ)でなくても普通の運動靴で歩けると思います。ただし、この後のルートは岩場を歩いたりしますので、絶対にハイキングシューズは必要です。
途中時折霧がかったりするものの、まだ天気は大丈夫そうです。そして、30分弱で最初のチェックポイント「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」に到着。トレチーメの3つのいただきが一望できます。記念撮影。
「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」へ、一番の難関でした
「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」から次に目指したのは「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」。一旦、「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」と「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」へと向かう分岐点に向かい、この分岐点を右に行きました。
分岐点付近からの眺め。まだこの頃は天気もいい。
さてさて、この「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」までのルートが、今回のハイキングで最も厳しかったところ。まず長かった、そしてアップダウンが激しかった。さらに途中から霧が出始めそれと同時に気温も下がりだしたのも辛かったです。標高は最大で2,500m近くになるため、思った以上に上り坂がきつかったです。高地ハイキング初心者ですから、前半ちょっと頑張りすぎた影響が出たのかもしれません。2,500m侮れませんね。
それでもなんとか踏ん張って1時間30分くらいで目的地の「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」へ到着。このあたりでだいぶ霧がそして雲が出てきていました。天気はこれが限界かな…。遠くの景色があまり見えず残念でした。
この「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」が折り返しポイントです。
「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」へ、道は狭いが比較的下りと平坦で歩きやすいルート、でも最後は上り
後半最初の区間は、「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」→「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」。「ピアン・ディ・センジア小屋(Rifugio Pian di Cengia)」から500m程戻ってから、しばらく急な下りルートを進みます。この下りは道も悪く足場も時折悪いので要注意。この急な下りが終わると後は道は狭いものの絶景を眺めながら平坦で緩やかな道をハイキングできます。このルートはとても快適でした。
曇りになってしまうこともしばしばありましたが、時折青空も広がり、歩きながら美しい山々を眺めることができました。
ただ、最後の最後で急な上り坂が待っています。ここは結構きつかったです。やはりハイキング慣れてないせいなのでしょうね。逆に言えば慣れてくれば非常に体が鍛えられるとも思いました。とはいえ僕はやっぱり上りは苦手なことを痛感。
「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」は、これまでの小屋と比べると規模も大きく、スタート地点となる「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」からも来やすいせいか、たくさんの人で賑わっていました。くどいようですがここでもドイツ語だらけ。
再び「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」へ、意外とハード
「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」でかなりバテていたこともあり、帰りは当初はダイレクトに「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」を目指すルートを考えていたのですが、これは1時間30分以上かかるようだったので、挫折して「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」経由で「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」に戻るルートを選択肢ました。
「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」へのルート、まず急な下り坂から始まり、その後しばらくは緩やかな道が続きますが、その後1つ峠を超えなければならずここが予想以上にハードでとても疲れました。
しかしここさえ超えれば、「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」まではずっと下り(実は意外と急だった)、そしてクルマを停めた「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」までは平坦な道で安心です。
ちなみに、[highlight]「ロカテッリ小屋(Rifugio Locatelli)」から「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」のルートで眺めるトレチーメ一番美しい[/highlight]と思います。ガイドブックなどの写真もこのルートからの撮影だと思います。ただし、僕がここを歩いた時は残念ながら雲がかっており、美しい頂きをあまり眺めることができませんでした。
無事最後の難関の峠を超えて、40分ほどで「ラヴァレド小屋(Rifugio Lavaledo)」へ到着。一呼吸置いてから、ゴールの「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」へ向けて出発。そして14時30分に到着。出発は10時前でしたので、予定通りの4時間30分。
思った以上にバテてしまったこと、途中天気が残念脱兎はいえ、とても楽しく充実したハイキングでした。本当に1日前倒ししてよかったです。
「オーロンゾ小屋(Rifugio Auronzo)」で食事
最後におみやげでも買いにオーロンゾ小屋の中に入ってみたところ、美味しそうなビュフェがありました。食事は街に出てゆっくり食べようかと思っていましたが、これだけ歩いたのでお腹ペコペコ。誘惑に負けてここで食事を取ることにしました。食事はイタリアとドイツな感じ。でも、お店の人、相変わらずのドイツ語。
僕はラヴィオリとベーコンとじゃがいものスープを。このスープがいかにもドイツ語圏な感じですね。
スープの暖かさが体にしみます。ただ、どちらも量が多くてヘビーでした。スープだけでもよかったかな(笑)。
ヴェネツィア方向へ移動、この日の宿はベッルーノ
そして、15時過ぎにトレチーメを出発。まだこの日の宿を取っていませんでしたが、とりあえずヴェネツィア方向へ向かい、高速に乗ったときに適当にサービスエリアにはいり、そこで休みながら場所を探そうとしました。高速は、ヴェネツィアから北に100kmほどの[highlight]「ベッルーノ(Belluno)」[/highlight]という街からなので、そこまでの約1時間30分は一般道を行くことになります。終始ほぼ行であったこと、そして道も相変わらずしっかりしていたこともあって、運転はしやすかったです。
そして17時前にベッルーノ郊外から始まる高速道路に到着。この入り口で給油を兼ねて休憩。宿を探すことに。できたらパドヴァくらいまで行きたかったのですが、このパドヴァにいい宿がなく、なんだか面倒になって、すぐ先のベッルーノという街が歴史もあり小さく程よい規模で、さらに宿代も安そうだったので、この街に泊まることにしました。
そしてベッルーノに到着。適当な街の中心近くに路駐(パーキングチケット制です)。
さて面白かったのは、この街、歴史ある建物などもいくつかあるとはいえ、ホテルの数もそう多くなく、基本的に普通の地方都市なのですが、ドロミテへ行く拠点になるせいなのか、ホテルの部屋数がとても多く、かつ非常に沢山の観光客がこの日も宿泊しているようでした。
このあとレストランに行くのですが、そこも観光客でたいへん賑わっていました。有名なのでしょうか…。
ホテルすぐ隣のレストランで夕食
ここは以前「北イタリア旅行2015年9月 料理編」でもご紹介したラザニアが美味しかったところです。
その他地元の白ワインもおいしかったです。
メインのお肉はイマイチだったかな。
ちなみにここはピザが美味しいみたいで、沢山の人がピザを頼んでいました。ピザってなんだか北側の人のほうがよく食べるんでしょうかね?
食事を終えて、部屋に戻り、シャワーを浴びてから就寝。よく運動したのでとても疲れていたようです。熟睡出来ました。(続く)